進研ゼミとは、株式会社ベネッセコーポレーション(本社岡山県岡山市)が行っている、小・中・高校生向けの添削式通信教育である。平成20年4月の会員数が396万人、延べ在籍数2,225万人。
日本最大級のスパム会社でもある。
進研ゼミの開設と歴史
ベネッセコーポレーションの前身である福武書店の設立当初から、「校舎の無い学校を」という理念のもと通信添削事業を幾度となく行ってきたが失敗してきた。ところが1973年に開設した「通信添削セミナ」(現進研ゼミ高校講座)がヒットし、1973年に進研ゼミと改名し団塊世代ジュニア相手に着実と会員数を伸ばしていった。1972年に中学生向けに「通信教育セミナ・ジュニア」(現・進研ゼミ中学講座)、1980年に「進研ゼミ小学講座」、1988年に「進研ゼミ幼児講座」(現・こどもちゃれんじ(ほっぷ・すてっぷ・じゃんぷ))、1994年に「進研ゼミおやこ講座」(現・こどもちゃれんじ・ぽけっと)と、対象を広げ、通信教育業界の売上げ1位となる。
ゆとり世代の到来と進研ゼミの逆襲
しかしゆとり教育の到来により進研ゼミの存在が空気になりつつあり会員数も減少。ピーク時に420万いた会員も、3年間で370万人にまで減少。進研ゼミは窮地に立たされた。
そんな状況になった進研ゼミを回復すべくダイレクトメール戦略(以下DM戦略)の見直しを図った(下記参照)。その甲斐もあって次年度には会員数が400万人にまで回復し、現在に至る。
DM戦略
ベネッセコーポレーションはDMに255億円もの費用をかけているがこの大半が進研ゼミに使われている。この巨額な投資によりDM用のマンガを同封することが可能になり、今まで開きもしなかったDMを開かせることに成功した。
冒頭の「日本最大のスパム会社」表記について一応フォローしておくと、個人情報保護法成立以前から「不要な場合の連絡先」を用意・記載しており(キミの名前の入ったハガキを見返してみよう)、大企業なりの対応はしていたようだった。え、迷惑メール業者みたいだって?まあ郵便は最悪受け取り拒否できるんだし
元来、このDMのストーリーは「スランプ中の主人公が進研ゼミを始めたら勉強だけでなく恋もうまくいき部活でも大活躍」という内容のものだったのだが、DM戦略の見直しによりストーリーの大幅な改革を行った。主な内容として
- 進研ゼミの紹介を行う人物にボケを担当させる
- 今までの存在感のない主人公に突っ込み役を担わせ主人公のダメっぷりを和らげる
- ツンデレキャラなどキャラに多彩な設定を追加させる
- 有名マンガのパロディを織り交ぜる
などが挙げられる。個人情報保護法によりDM戦略は他企業ではあまり用いられなくなっているが、ベネッセコーポレーションはDM戦略を続けている。今までのDM戦略の実績とのマンガのクオリティによる会員数増大に自信があるのだろう。
なお入会するとこのマンガは届かなくなるため、あまりに面白い内容だと逆効果なのでは?という声もある。
ちなみに少し前の個人情報収集手段として、お菓子の箱に応募ハガキをつけて「キミの年齢・住所・氏名などを記入して送ればタダでペンがもらえるよ!そのかわりDMの発送とかに使うね!というえげつない方法をとっていたことがある。個人情報保護法の必要事項記載は満たしていたが、批判があったのかなかったのか、とにかくこれは最近見かけなくなった。
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関連項目
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