遠州鉄道株式会社は、静岡県浜松市中区旭町に本社を構える公共交通事業者。
概要
『遠鉄』の略称で知られる。
浜松市内を縦断する鉄道事業をメインとし、他事業としては、バス、タクシー、観光業、流通業、自動車教習所にも手を広げている。
知る人ぞ知る遊園地の『浜名湖パルパル』は、実は遠鉄グループが経営している。
鉄道事業
2016年12月現在、『鉄道線』という路線ひとつのみを保有している。
過去にはこれのほかに非電化3路線を運営していたが既に廃止・消滅している。
鉄道線は、他の路線と区別すべく、便宜上『西鹿島線』とも呼ばれている。
鉄道線は1909年、遠鉄の前身となる「大日本軌道」によって建てられた。
その後、遠州軌道、遠州電気鉄道と経て1943年に現在の遠州鉄道が完成し今に至る。
軌間は1067ミリメートル狭軌で、直流750ボルトによる電化が行われている。
(開業当初は762ミリメートル特殊狭軌鉄道で、しかも非電化だったが、1923年に改軌・電化が行われた。)
運行は2016年12月現在、各駅停車のみを運行。それを基本12分に1本ペースで運行している。
かつては急行列車も存在していた。
全線単線ではあるが、全18駅中16駅に交換設備があるため、比較的本数は多く出来る。
車両は他の地方鉄道とは違い、自社発注にこだわっているのが遠鉄の最大の特徴。
現在保有しているのは以下の3型式。
全列車が1編成2両編成で、北側(西鹿島駅側)が制御車、南側(新浜松駅側)が制御電動車となっている。
運行は基本的には2両編成で実施されるが、ラッシュ時に限り4両編成で運行される。
- 30形
1958年~1980年の長きに渡り配備されてきた車両。
いわゆる「湘南窓」、全面大型2枚ガラスの非貫通スタイルを持つ。
51F(モハ51+クハ61)の編成はカルダン駆動で、それ以外は吊り掛け駆動。
性能の関係で、1000形・2000形との併結運用は不可能。
なお2015年4月から定期運用から外れており、今後の去就が注目される。 - 1000形
1983年~1996年にかけて配備された次世代型車両。
遠鉄初の3枚扉車・電気指令式ブレーキを持つ車両である。
後述の2000形との併結運用が可能。 - 2000形
1999年デビュー。遠鉄初のIGBT VVVFインバータ制御車。
1000形をベースに制御機器等のリファインを行っており、1000形と併結運用が可能。
駅一覧
- 西鹿島駅(天竜浜名湖鉄道天竜浜名湖線乗り換え)
- 遠州岩水寺駅
- 遠州芝本駅
- 遠州小林駅
- ※美薗中央公園駅
- 浜北駅
- 遠州小松駅
- 遠州西ヶ崎駅
- 積志駅
- さぎの宮駅
- 自動車学校前駅
- 上島駅
- 曳馬駅
- 助信駅
- 八幡駅(静岡県)
- 遠州病院駅
- ※第一通り駅
- 新浜松駅(JR東海道新幹線/東海道本線乗り換え)
バス事業
流通業
百貨店事業の『遠鉄百貨店』ならびに、スーパーマーケット事業の『遠鉄ストア』を展開している。
どちらも遠鉄100%出資の完全子会社。
遠鉄百貨店は静岡県内最大のデパートメントストアで、新浜松駅に直結している。
遠鉄ストアは2022年4月現在、静岡県内に31店舗、愛知県内に2店舗を展開している。
関連動画
関連商品
関連項目
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