郷に入っては郷に従えとは、その土地に入ったら、その土地の慣習や風俗に従うべきということわざである。
概要
中国のことわざである「入郷随俗」が由来。中国禅宗の歴史書である『五灯会元』の「且道入鄉隨俗一句作麼生道」の句がその語源となっている。
初出は鎌倉時代から明治時代中期頃まで日本の初等教育で使われた『童子教』という書籍に収められた教訓のうちの一節である。
国や土地によって文化や習慣は異なっており、その土地で培った価値観が存在する。ある土地で育った人が別の土地を訪れたときに文化の違いで驚いたり困惑することもあるだろう。しかし、だからといって自分の価値観に拘ってその土地の文化や慣習を否定してしまえば、住民との軋轢を生んでしまう。
そうならないためにその土地の文化や習慣を尊重して、それに従うべきという例えである。
近年は交通手段の発達により観光や出稼ぎなど国際交流を増える一方である。日本で外国人が、逆に外国で日本人が、意図的・無意識的を問わず非常識な行動をとってしまうことが暫し起きている。そうならないためにこの言葉を思い出してほしい。
関連項目
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