都営地下鉄三田線とは、東京都品川区の目黒駅から板橋区の西高島平駅までを結ぶ東京都交通局が保有・運行する都営地下鉄の鉄道路線である。
目黒駅から白金高輪駅(港区)の間は東京メトロ南北線と重複しており、この区間は東京都交通局が第二種鉄道事業者になっている。
概要
都営地下鉄三田線 | |
6号線三田線 | |
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基本情報 | |
路線総延長 | 26.5m |
駅数 | 27駅 |
軌間 | 1067mm |
電圧 | 1500V(直流) |
最高速度 | 75km/h |
路線記号 | I |
開業 | 1965年12月27日 (巣鴨-志村) |
東京都を南北に走る路線であり、地下鉄ではあるが志村坂上駅の北側から西高島平駅間の5.1kmは地上(高架)区間となっている。前述したように目黒駅から白金高輪駅間は南北線と共同使用しており、目黒駅からは東急目黒線と相互直通運転を行っている。
東急目黒線の日吉駅、東急新横浜線の新横浜駅、相鉄線の湘南台駅、海老名駅まで運転しており、目黒線・東急新横浜線内で急行の種別、相鉄線内で特急の種別があるが、三田線内では全て各駅停車である。
列車は6500形は8両、6300形は6両で運転されており、都営地下鉄の営業列車としては、最短の編成数となっている。
2023年3月18日より東急線が相鉄線との相互直通運転実施に伴い、三田線も含めた相互運転が開始された。これに伴い、各駅のホームドアが8両対応のものに交換された。
目黒駅から白金高輪駅間が2.3km、白金高輪駅から西高島平駅までが24.2kmの26.5kmあり、都営地下鉄で2番目に長い路線距離である。また、地上区間の長さも都営地下鉄最長である。
利用者数は約110万人と都営地下鉄の中で最も少ない路線となっている。都営新宿線開業後もしばらくは利用者数2位を維持していたが昭和63年に抜かれると、都営大江戸線にも開業わずか10年後の平成13年に抜かれている。ただし現在は東急目黒線直通や、板橋区内のマンション開発の影響もあってか、ラッシュ時の混雑率は150%を超えている。
2011年度の駅別利用者数は、最多が神保町駅で約12万人。以下、巣鴨駅(8,9万人)、三田駅(8,8万人)、大手町駅(7,9万人)と続く。逆に最も少ないのは新高島平駅で9,186人となっており、都営地下鉄106駅の中で最も少ない。ちなみに乗降車数ワースト5の内3駅が三田線所属の駅である。
白金高輪駅から品川駅までの新線計画があり、早ければ2030年代半ばに開通する見込み。東京メトロが事業主体とされているが、都営三田線も乗り入れる予定とされている。
不遇な路線
今でこそ東急目黒線へ直通運転を行っている三田線だが、2000年の全線開業時までは長らくどことも直通運転を行っていない、独立した路線だった。
もっとも、当初は現在とは別の形での直通運転計画があった。北は、高島平から和光市を経て東武東上線と、南は三田から泉岳寺を経て、東急の新設路線を経由し東急池上線方面へ向かうというものだったが、両者とも費用対効果の面から結局は他路線との直通を選んだ(東武は有楽町線と、東急は半蔵門線と)。
三田線の初代車両である6000形も直通先にあわせて設計した仕様であったが、どことも直通運転することなく1999年に全車退役となった。
なお、高島平~西高島平は本来東武が建設するはずだった路線の一部を、東京都が免許を譲り受けて建設した区間である。
発車メロディ
目黒線直通開始時点では、環境音楽作曲家の吉村弘氏が王子付近を流れる音無川(石神井川)の水の流れをイメージして作曲した東京メトロ南北線の発車メロディをそのまま三田線にも採用(双方に乗り入れる東急の車両があったため)したため、三田線は王子付近を通過していないが、このようになった。
2015年3月に東京メトロ南北線に発車メロディが導入された関係で、白金台駅・白金高輪駅に関しては同年3月12日から駅側の発車メロディが使用されている。
従来の発車メロディは、目黒駅と東急目黒線内で引き続き使用された。
大江戸線で2014年に導入されたのを皮切りに、浅草線や新宿線でも使われている発車メロディは、三田線では2023年1月までは使用されていなかったが、2023年3月18日までに全駅更新・使用開始された。
歴史
- 1968年12月27日 都営6号線として、巣鴨駅-高島平駅(開業時は志村駅)を開業。都営地下鉄としては都営浅草線についで2路線目の開業。
- 1972年06月30日 日比谷駅-巣鴨駅間(7.3km)が開業。
- 1973年11月27日 三田駅-日比谷駅間(3.3km)が開業。
- 1976年05月06日 高島平駅-西高島平駅(1.5km)が開業。
- 1978年07月01日 都営6号線から都営三田線に改称。
- 2000年09月26日 三田駅-目黒駅間(4.0km)開業。東急目黒線と相互利用開始。
- 2007年03月18日 PASMO導入とSuicaとの相互利用開始。
- 2013年03月23日 IC乗車カード全国相互利用開始。
- 2023年03月18日 東急目黒線の相鉄線相互直通運転に伴い、三田線も乗り入れ開始。
駅一覧
都営地下鉄が第二種事業者になっている区間は、駅の背景色がエメラレルドグリーンになっています。
駅番号 | 駅名 | ■乗り換え路線・○駅周辺情報 |
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東急目黒線・東急新横浜線・相鉄線に直通運転 | ||
I-01 | 目黒駅 | ■JR東日本山手線 |
I-02 | 白金台駅 | ○国立科学博物館附属自然教育園 |
I-03 | 白金高輪駅 | ■東京メトロ南北線 |
I-04 | 三田駅 | ■都営地下鉄浅草線 山手線・京浜東北線(田町駅) |
I-05 | 芝公園駅 | ○東京タワー |
I-06 | 御成門駅 | ○警視庁愛宕警察署 |
I-07 | 内幸町駅 | ○新橋駅 |
I-08 | 日比谷駅 | ■東京メトロ 丸ノ内線、日比谷線、千代田線 ■東京メトロ 有楽町線、JR東日本山手線、京浜東北線(有楽町駅) |
I-09 | 大手町駅 | ■東京メトロ 丸ノ内線、千代田線、東西線、半蔵門線 |
I-10 | 神保町駅 | ■都営地下鉄新宿線、東京メトロ 半蔵門線 ◯専修大学 |
I-11 | 水道橋駅 | ■JR東日本 中央・総武線各駅停車 ◯東京ドームシティ |
I-12 | 春日駅 | ■都営地下鉄 大江戸線 ■東京メトロ 丸ノ内線、南北線(後楽園駅) |
I-13 | 白山駅 | ○本駒込駅 |
I-14 | 千石駅 | ○都立六義園 |
I-15 | 巣鴨駅 | ■JR東日本山手線 |
I-16 | 西巣鴨駅 | ■都電荒川線(新庚申塚駅) |
I-17 | 新板橋駅 | ■JR東日本埼京線(板橋駅) |
I-18 | 板橋区役所前駅 | ○板橋区総合庁舎 |
I-19 | 板橋本町駅 | ○環七通り |
I-20 | 本蓮沼駅 | ○都立産業技術研究所 |
I-21 | 志村坂上駅 | ○小豆沢公園 |
I-22 | 志村三丁目駅 | ○環八通り |
I-23 | 蓮根駅 | ○高島通り |
I-24 | 西台駅 | ○東京都交通局志村車両検修場 |
I-25 | 高島平駅 | ○赤塚公園、高島平団地 |
I-26 | 新高島平駅 | ○中央卸売市場板橋市場、高島平団地 |
I-27 | 西高島平駅 | ○東京都水道局三園浄水場、高島平団地 |
使用車両
関連動画
関連コミュニティ
関連商品
関連項目
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