概要
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酢酸ナトリウムの化学式はCH3C(=O)O-Na+である。
弱酸の塩なので水中では完全解離をする性質があり、このため酢酸ナトリウム水溶液は酢酸イオンが水から水素イオンを奪い、塩基性を示す。水さんのNTRエンドカワイソウです(`;ω;´)
用途としては、緩衝液(溶液のpHを変化させにくくさせるやつ)の調製や、三水和物の融解熱の大きさを利用した保温材(カイロなど)として使われている。
熱力学との関連
酢酸ナトリウム溶液は過飽和現象を起こす。
つまり、ある温度・圧力で許される溶解度を超えて相互溶解している状態を形成する。
この状態は実は不安定で、外部からの刺激により瞬間的に結晶化する。動画参照!
熱力学的説明(注:ちょっと難しいかもしれません(`;ω;´)わかったら最強です。)
本来、その温度・圧力での化学ポテンシャルを考慮すると、単一相ではなく固体(今回は酢酸ナトリウム)が析出して相分離している方が安定にも関わらず単一相を形成している状態を過飽和状態という。(酢酸ナトリウム水溶液の場合は過冷却ともいえます)
この現象の起こる理由は簡単に言うと活性化エネルギー、即ち安定な状態へ変化するために必要なエネルギーの壁が大きいということだからである。専門用語ではこれを速度論的に安定だからという。
つまり過飽和状態は不安定にもかかわらず速度論的に安定なため存在する一種の状態といえる。こういうのを準安定状態という。
この状態は(活性化エネルギー以上のエネルギーを与える)外部からの刺激などにより系の中に異なる相が生じると、初めて系のギブズエネルギー(ある状態が安定かどうかの指標;値が小さいほど安定)が減少するように溶質の移動が起きて、やがて平衡に達する。(結晶化)
ダイヤモンドも熱力学的に不安定だがグラファイトに相転移しない準安定状態とは全く異なっている。こちらは、観測不能な程速度論的に安定で外部からの刺激程度では相転移はしない。
関連項目
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