重装輪回収車とは、国防陸軍陸上自衛隊に配備されている車輌である。
概要
最近の装輪歩兵戦闘車ブームに乗って96式装輪装甲車を配備したのはよかったが、コレが壊れたときに回収できるレッカー車を自衛隊は所有してなかった。おいっ!
- 従来の重レッカ車では2台ないと引っ張れない。
- 装軌式の90式や78式戦車回収車なら当然回収できるけど、値段が高すぎるし装軌式だからスピードも遅い。
- 海外の軍用レッカー車を輸入しようと思ったら道路交通法の車両制限令[1]に引っかかる。
ということで新規開発・配備する羽目になったのがこの重装輪回収車である。
三菱ふそうの民生用8輪オールテレーンクレーンの車台をベースに軍用仕様とした上で12tクレーンなどを装備。牽引能力15t。 とりあえずコレで96式含む装輪車両の回収はできるようになった。
ところがこの能力では自分及び以下のファミリーを牽引できないのがネックだったが令和3年度にバージョンアップ型の『重装輪回収車(改)』の調達開始が公表されたPDF。
ファミリー化
日本の軍用車両は基本的に作ったら作りっぱなし(!)だったのだが、重装輪回収車は珍しく大幅なファミリー化が行われている。
- 03式中距離地対空誘導弾(発射機、運搬・装填装置、レーダー、信号処理・電源車)
- 12式地対艦誘導弾(発射機)
- JTPS-P25 対空レーダ装置1号
- 10tトラックPLS付き(※民生用20ftコンテナ輸送用)
この他にも火力戦闘車=19式装輪自走155mmりゅう弾砲のシャーシへの採用が計画されていたが現状ではドイツ・MAN社製の重装輪トラックを用いる模様。
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こんなのしか……こんなのしかないのか……おおん。
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たぶんない。
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関連項目
脚注
- *幅2.5m、高さ3.8m、長さ12m、重さ20t(高速道路とかの路面が強化されている道ならば25t)、旋回半径(ハンドルをいっぱい切って車を曲げたときにできる軌道の半径)12m。これ以上の車を走らすには役所への届出が必要という陸上自衛隊の宿敵(苦笑)。おかげで海外製車両がほとんど走らせられない。ちなみに重装輪回収車導入の際問題になったのはこのうち旋回半径だったとか。
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