- プロ野球選手一覧 > 野村祐輔
野村祐輔(のむら ゆうすけ、1989年6月24日-)とは、岡山県出身の元プロ野球選手(投手)である。現在は広島東洋カープのコーチを務める。
概要
| 広島東洋カープ #29 三軍投手コーチ兼アナリスト |
|
|---|---|
| 野村祐輔 | |
| 基本情報 | |
| 国籍 | 日本 |
| 出身地 | 岡山県倉敷市 |
| 生年月日 | 1989年6月24日 |
| 身長 体重 |
177cm 72kg |
| 選手情報 | |
| 投球・打撃 | 右投右打 |
| 守備位置 | 投手 |
| プロ入り | 2011年ドラフト1位 |
| 引退 | 2024年 |
| 経歴 | |
| 選手歴 コーチ歴 | |
| プロ野球選手テンプレート | |
小学1年から野球を始め、県大会で準優勝。
中学時代は倉敷ビガーズに所属、西日本大会で優勝した経歴を持つ。
150km近いキレのある直球とスライダーを武器にし、抜群の制球力から安定した投球が魅力だった。他にも、カーブやチェンジアップなどが球種としてある。
2011年ドラフト会議では菅野智之・藤岡貴裕と共に大学BIG3と呼ばれる中、広島東洋カープから1位で単独指名を受け、11月29日に入団を発表した。同期入団の土生翔平とは高校時代の同級生。
右投げではあるが、元々の利き腕は左であり、箸を持つ時などは左手。
経歴
高校時代
1年時からベンチ入りし、第79回選抜大会では唐川侑己、第89回選手権大会では、熊代聖人、田中健二郎らに投げ勝った。しかし決勝戦で佐賀北高等学校と対戦し、4点差で迎えた8回に押し出しで1点を献上した後、副島浩史に逆転満塁本塁打を浴び、4-5と逆転を許し準優勝に終わった。
甲子園通算9試合登板 74回と2/3、64奪三振、7四死球、防御率2.54。
高校の2学年先輩に藤川俊介、1学年先輩に吉川光夫、同級生に土生翔平、1学年後輩に中田廉がいる。
大学時代
明治大学進学後は1年春から登板。1年秋では34.2回を投げ、リーグ史上5人目44年ぶりの「シーズン防御率0.00」を達成し、最優秀防御率に輝いた。ちなみに自責点は0だが失点は1ある。
4年春には史上14人目の通算300奪三振を達成。秋には東京六大学史上7人目の30勝300奪三振を達成。
2011年明治神宮野球大会では3試合連続完封勝利の大会新記録で明大5回目の優勝に貢献し、野球人生で初の日本一になった。
国際大会には2年夏アジア選手権、日米大学野球、3年夏世界選手権に参加。
主に中継ぎ抑えで起用され日米大学野球自国開催13連覇、世界選手権銅メダル獲得に貢献した。
2年11月に行われたプロ若手との交流戦では7回1イニングを無失点。
リーグ通算65試合、30勝12敗、365回、358奪三振、68四死球、防御率1.92。
広島時代
2012年4月1日、開幕から3試合目の中日ドラゴンズ戦(ナゴヤドーム)で初先発・初登板・初奪三振を記録。6回1失点。4月8日、2度目の先発となった横浜DeNAベイスターズ戦(横浜スタジアム)で8回無失点と好投し、プロ初勝利を挙げた。初登板から11試合連続でQS達成したが勝ち星には恵まれず、プロ3勝目まではいずれも自責点0の試合だった。前半戦15試合(QS14試合)に登板し、7勝を挙げた活躍から監督推薦によりオールスターゲーム出場を果たした。
オールスターでは第2戦で3回を1安打2奪三振無失点と好投し敢闘賞を受賞。
後半戦は8月22日のDeNA戦で9勝目を挙げたが、9月4日の中日戦でプロ最短の3回KO。9月22日のDeNA戦でプロ最多の5失点を喫するなど勝ち星を積み上げることができなかった。それでも最終登板となった10月7日の東京ヤクルトスワローズ戦で7回無失点と好投し、新人2桁勝利はならなかったものの、防御率をリーグ2位となる1.98とし、セ・リーグ新人の防御率1点台は1966年の堀内恒夫(巨人)以来46年ぶりの快挙となった。新人投手の防御率1点台は2リーグ制以降7人目(セ5人目)。
11月20日には、セ・リーグ新人王を受賞。球団としては梵英心以来6年ぶり、投手では澤崎以来15年ぶりとなった。また、平成生まれでの新人王の受賞は初。
2013年は開幕から連敗を喫し、右肩関節唇損傷で4月17日に一度登録を抹消されたが、5月10日の中日戦にて復帰し、5月17日のオリックス・バファローズ戦でシーズン初勝利となるプロ初完投勝利を挙げる。以降は援護に恵まれたこともあり、8月には4連勝を記録。9月12日のヤクルト戦のでは投げては6回4失点ながら、プロ初本塁打を放ち見事勝利投手となる。この年はエースの前田健太に次ぐ12勝を挙げた。
2015年はシーズン初登板で5失点を喫した以外は比較的安定した投球を続けていたが、5月28日の千葉ロッテマリーンズ戦にて6回10失点(自責点8)と大炎上し、以降は調子を落とす。ちなみにこの試合では2回までに3失点し、6回に7点を取られても交代させられなかったため、「晒し投げ」ではないかとも言われた。その後は登録と抹消を繰り返しながら投げ続けたが、昨年よりもさらに成績を落とすこととなった。
2016年は前田健太に代わる右のエースとなり、16勝を挙げる大活躍で25年ぶりリーグ優勝に大きく貢献した。自身初のタイトルとなる最多勝と最多勝率を獲得。さらにベストナインと、石原慶幸と共に最優秀バッテリー賞も獲得した。
2017年は25試合に登板し、9勝に留まったが1年間先発ローテーションを守り抜いた。
2018年は開幕投手を務めた。背中の張りで一時戦線離脱したため、20試合の登板に留まった。
2019年は18試合の登板で6勝5敗に終わった。オフにFA権を行使せずに2年契約を結んだ上で残留した。
2020年はキャンプで右ふくらはぎを痛めて開幕に出遅れる。7月下旬に復帰すると8月までは好調だったが、9月以降調子を崩し、10月半ばに再び離脱。右鎖骨下静脈血栓除去の手術を受けシーズンを終えた。
2021年は2年ぶりに先発ローテーション入りしたが、8試合の登板に留まり、初めて未勝利に終わった。
2022年はコンディション不良で開幕を二軍で迎え、6月10日のシーズン初登板で2年ぶりに勝利投手となった。9試合の登板で2勝3敗だった。
2023年は開幕を二軍で迎え、9試合に登板した後一軍に昇格。6試合に登板し1勝1敗だった。
2024年9月27日に現役を引退することが発表される。10月5日のヤクルト戦が引退試合となり、初登板からの先発登板記録を211試合に更新した。通算211試合の登板で80勝64敗、758奪三振、防御率3.53で現役を退いた。
引退後
成績
年度別投手成績
| 年 度 |
球 団 |
登 板 |
先 発 |
完 投 |
完 封 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ | ブ |
ホ | ル ド |
勝 率 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴 投 |
失 点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2012年 | 広島 | 27 | 27 | 0 | 0 | 9 | 11 | 0 | 0 | .450 | 172.2 | 143 | 6 | 52 | 2 | 103 | 3 | 46 | 38 | 1.98 |
| 2013年 | 23 | 23 | 2 | 0 | 12 | 6 | 0 | 0 | .667 | 149.1 | 142 | 13 | 37 | 7 | 103 | 3 | 70 | 62 | 3.74 | |
| 2014年 | 19 | 19 | 0 | 0 | 7 | 8 | 0 | 0 | .467 | 104.2 | 114 | 10 | 37 | 3 | 75 | 0 | 64 | 51 | 4.39 | |
| 2015年 | 15 | 15 | 0 | 0 | 5 | 8 | 0 | 0 | .385 | 87.1 | 110 | 11 | 23 | 3 | 51 | 1 | 53 | 45 | 4.64 | |
| 2016年 | 25 | 25 | 1 | 1 | 16 | 3 | 0 | 0 | .842 | 152.2 | 139 | 11 | 37 | 6 | 91 | 3 | 50 | 46 | 2.71 | |
| 2017年 | 25 | 25 | 0 | 0 | 9 | 5 | 0 | 0 | .643 | 155.1 | 152 | 12 | 38 | 4 | 106 | 4 | 53 | 48 | 2.78 | |
| 2018年 | 20 | 20 | 0 | 0 | 7 | 6 | 0 | 0 | .538 | 119.1 | 136 | 10 | 30 | 2 | 60 | 1 | 62 | 56 | 4.22 | |
| 2019年 | 18 | 18 | 0 | 0 | 6 | 5 | 0 | 0 | .545 | 95.1 | 96 | 6 | 34 | 2 | 65 | 0 | 52 | 43 | 4.06 | |
| 2020年 | 13 | 13 | 0 | 0 | 6 | 3 | 0 | 0 | .667 | 70.2 | 81 | 9 | 22 | 3 | 35 | 0 | 36 | 36 | 4.58 | |
| 2021年 | 8 | 8 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 | 0 | .000 | 35.2 | 48 | 6 | 17 | 2 | 29 | 2 | 25 | 25 | 6.31 | |
| 2022年 | 9 | 9 | 0 | 0 | 2 | 3 | 0 | 0 | .400 | 41.1 | 55 | 4 | 14 | 0 | 18 | 0 | 27 | 24 | 5.23 | |
| 2023年 | 6 | 6 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | .500 | 31.0 | 30 | 1 | 4 | 1 | 14 | 0 | 9 | 4 | 1.16 | |
| 2024年 | 3 | 3 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | .000 | 11.0 | 11 | 1 | 2 | 0 | 8 | 0 | 4 | 3 | 2.45 | |
| NPB:13年 | 211 | 211 | 3 | 1 | 80 | 64 | 0 | 0 | .556 | 1226.1 | 1257 | 100 | 347 | 35 | 758 | 17 | 551 | 481 | 3.53 | |
記録
| 初登板・初先発 | 2012年4月1日 | 対中日ドラゴンズ3回戦 | ナゴヤドーム |
|---|---|---|---|
| 初奪三振 | 対中日ドラゴンズ3回戦 荒木雅博から |
||
| 初勝利 | 2012年4月8日 | 対横浜DeNAベイスターズ3回戦 | 横浜スタジアム |
| 初完投勝利 | 2013年5月17日 | 対オリックス・バファローズ1回戦 | 呉市二河野球場 |
| 初完封勝利 | 2016年4月27日 | 対東京ヤクルトスワローズ4回戦 | 明治神宮球場 |
| 1000投球回 | 2019年7月25日 | 対中日ドラゴンズ25回戦 | MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島 |
タイトル・表彰・その他
| タイトル | ||
|---|---|---|
| 最多勝 | 1回 | 2016年 |
| 最高勝率 | 1回 | 2016年 |
| 表彰 | ||
| オールスターゲーム敢闘選手賞 | 1回 | 2012年 |
| 最優秀新人賞 | - | 2012年 |
| 月間MVP | 1回 | 2016年6月 |
| ベストナイン | 1回 | 2016年 |
| 最優秀バッテリー賞 | 1回 | 2016年 |
| その他 | ||
| オールスターゲーム出場 | 2回 | 2012年、2016年 |
| 開幕投手 | 1回 | 2018年 |
関連動画
関連項目
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