野沢那智(のざわ なち)とは、日本の男性俳優、声優、演出家である。本名は同表記の「のざわ やすとも」。息子に俳優・声優の野沢聡、姪にお笑いタレントの野沢直子がいる。
概要読んで、また逢おう!
舞台美術家、舞台演出家、役者を経てアテレコ(声優業)も兼ねるようになった人。演技研究のためにと草初期の洋画吹き替え業にも従事したため、古い洋画作品でもEDで名前が流れることがある。
洋画ではアラン・ドロンやアル・パチーノ等の二枚目俳優や、やたら礼儀正しいブリキ人形C-3POなどの吹き替えを行う。わけてもアラン・ドロンの吹き替えは有名で、様々な逸話が残っている。
アニメでは『スペースコブラ』に登場する主人公のコブラ役や、後述のようなアクの強いキャラの声優としても有名である。近年は『ダイ・ハード』シリーズのブルース・ウィリス(ジョン・マクレーン刑事)の声でも人気が高い。
また、Dr.マシリトやフランツ・ボナパルタ、アンデルセン神父やゼフェル先生などマッドサイエンティストやイカれたキャラの声優としてもよく出演している。
アニメ声優に限るだけでも1963年放映の「狼少年ケン」の時代から47年間も参加していたという、同じ劇団(七曜会)に所属していた先輩格の青野武・八奈見乗児・肝付兼太に匹敵する古豪声優であった。
また、白石冬美と共に15年間ラジオ番組「パックインミュージック」でパーソナリティーを務めた。
後に劇団薔薇座を創設。戸田恵子、竹村拓や鈴置洋孝・玄田哲章等の後進の育成に努めた。野沢の薔薇座におけるとてつもない指導の厳しさはて内外に知られており、NGを出した者には容赦なく「馬鹿」「死ね」等の罵詈雑言を浴びせる、灰皿と椅子を投げつける、果てにはサングラスをかけてサーベルを振り回していたほか、「人に聞くな、自分で(演技して)恥をかけ!」が口癖だったという。
時に2010年10月30日15時30分頃、肺がんによりカーテンが降りる。 享年72。
別れの会は翌年の2011年2月14日に行われ、山寺宏一や羽佐間道夫等580人の声優仲間が参列した。
その翌月3月5日の第五回声優アワードで特別功労賞が贈られた。(なお、声優アワードの生前、没後双方での受賞は野沢が初めてだという。)
山田康雄との関係
洋画吹替で共演する機会がある山田康雄とは親交があり、双方の役者が同じキャラクターを演じることもある。例えば代表作である「スペースコブラ」の主人公・コブラは当初、山田の起用を原作者の寺沢武一が要望していたが、山田自身がルパン三世以外の主役を演じることに難色を示して辞退するも後にPCエンジン版で実現。逆に野沢は「ルパン三世」のパイロットフィルムでルパンを演じており、TVシリーズでも起用されることを希望していたが、スケジュールの都合上叶わず、代わりにコブラを演じることになったという経緯を持つ。コブラはキャラクター自体がルパン三世に似ていることに加え、口調が山田と似ることがあったため、野沢はなるべく似せないように演技に気を遣ったという。また、『Dr.スランプアラレちゃん』でもTVシリーズの途中から野沢が担当していたが、劇場版では山田が代演していた時期もあった。
出演作品一覧
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