野沢雅子(のざわ まさこ、)とは、日本の舞台女優、声優である。夫は塚田正昭(2014年1月27日死別)。
概要
かつては青二プロダクションに在籍していたが多くの仲間とともにぷろだくしょんバオバブを作り、その後81プロデュースに移籍し、辞めて声優事務所・オフィス野沢を運営していたが、現在は事務所をたたんで、古巣の青二プロに回帰している。劇団ムーンライト主宰。
言わずと知れた日本声優界の至宝で、声優業界の最初期において「アフレコ勤務時間が夜で、ガチの少年は呼べないから、ちょっと少年の声を女性にやらせてみよう」ということで少年役に起用されたことで有名な人。
元々は劇団に所属して、舞台などで活躍していた舞台女優だったが、劇団の資金を稼ぐためという、かつての声優にはありがちな理由でアフレコの仕事を始めた。
なお、鬼太郎で共演した大塚周夫や田の中勇とはその頃からの付き合いで、鬼太郎のアフレコは当人達曰く「劇団の延長だったので役や掛け合いの作りこみしやすかった」とのこと。
ゲゲゲの鬼太郎で初主役を飾るとさらに野沢の株はあがり、少年漫画などの主役として一躍引っ張りだこになる。
初主役の鬼太郎においては、3期で声優の入れ替えが行われ、大事な役を再び演じることが出来なかった悔しさを語る反面、ドラゴンボールの孫悟空という生涯のハマリ役と言える役柄に出会うことが出来たというのは有名な話。ドラゴンボールシリーズの次回予告の「オッス、オラ悟空!」は野沢のアドリブである。ちなみに悟空以外で好きなキャラクターはピッコロを好んでいる。
現在でも少年役がちらほら回ってくる他、善悪問わず老婆の役も担当するようになった。
昔から、声優としてのテレビ出演も多い。
そのインパクトの強い赤い髪などのおかげで、お笑いコンビ「アイデンティティ」がモノマネをして大ヒット。大山のぶ代や山寺宏一と並んで多くの日本人に顔と名前を覚えてもらえる声優となった。
人柄
業界でも非常に慕われている人物である。仕事にはなるべく穴を開けまいとしたり、体調不良でもそのことであれこれ言い訳をしないなど、後輩からはその姿勢から厚い尊敬を受けている。
ゲゲゲの鬼太郎の第3期で、野沢から鬼太郎役を受け継ぎ、今では女優業中心である戸田恵子も、野沢をとても敬愛していて、当時は役を受け継ぐことにすごいプレッシャーを感じていたらしい。
アニメ放送40周年記念で制作された鬼太郎映画で、久々に鬼太郎を再演した時も、「野沢さんがいるって聞いたから、オファーを受けたようなものです」と答えたほどだった。
ドラゴンボールでは、あまりにも一人二役の時の演じ分けが上手いので、ドラゴンボールの映画(地球まるごと超決戦)では、脚本家が野沢を困らせようと、わざと野沢が担当する3人のキャラ(悟空、悟飯、ターレス)が会話をするシーンを増やすという意地悪をしかけた。
ところが、野沢は難なく演じきったので、逆に脚本家が驚かされたとのこと。
Z後半からはデフォルトでそういう機会が増えたが、孫一家の3人はそれぞれ育ちがまるで違うので、むしろ役作りがしやすいんだとか。
ただし仕事の姿勢に関しては、芝居を愛しているが故に厳しいところが多々ある。
学生の頃にソフトボールの経験があり、野球が好きでジャイアンツのファンという。
仕事への姿勢
かつては声優という呼ばれ方に抵抗があったが、今では誇りを持てるようになった、とのこと。
それでもなお、多くの大御所声優と同じく「声優だけを目指すな、役者であれ」という考え方は守り続けている。
これは前述の鬼太郎の現場での経験からも来ているのかもしれない。
上述のように仕事はなるべく穴を開けないようにしていて、自宅が火事に見舞われても近所から服を借りて仕事場に参じるということすらやってのけたという。
野沢はかつて、「それぞれの作品に思い入れがあり、逆にどれに思い入れがあるかはいえない」という姿勢だった。
しかし鬼太郎の1・2期DVD-BOX化に際してのインタビューの頃辺りからは、時間の経過からか考えを改めており
「鬼太郎(ゲゲゲの鬼太郎)、鉄郎(銀河鉄道999)、孫悟空(ドラゴンボール)の3つは欠かせない」
と答える方針へと変わっている。
後進の育成にも熱心で、関智一も野沢の門下生だった頃があった。だが前述のように芝居の講師としては決して甘くはなく、門下生の簡単な遊びにも真摯に対応していたという。
ただ当の関智一はよりにもよって野沢の代表作であるドラゴンボールの孫悟空のモノマネが出来るという話を聞きつけられてしまい、あげく野沢に要求されて目の前で悟空とピッコロ(古川登志夫の真似)掛け合い演じる羽目になったことがあり、当時は相当冷や汗ものだったらしい。
主な出演作品
アニメ
- 愛少女ポリアンナ物語(パレー・ハリントン)
- 青いブリンク(四季カケル)
- アシュラ(アシュラ)
- アタックNo.1(川地絹子、飛垣陵子)
- あらいぐまラスカル(ラスカル、グレタ・サンダーランド)
- アローエンブレム グランプリの鷹(逢瀬半五郎)
- いなかっぺ大将(風大左衛門)
- ウルトラB(ママ)
- オズの魔法使い(オズマ姫)
- オバケのQ太郎(初代)(大原伸一)
- おれは鉄兵(上杉鉄兵)
- 怪物くん(怪物太郎)
- 仮面の忍者 赤影(青影)
- からくり剣豪伝ムサシロード(ムサシ)
- カリメロ(ブータ)
- ガンバの冒険(ガンバ)
- 銀河鉄道999(星野鉄郎)
- 銀河漂流バイファム(ケンツ・ノートン、クレアの母、他)
- 銀河漂流バイファム13(ケンツ・ノートン、リグレー・チェンバー)
- ゲゲゲの鬼太郎(1作目、2作目、墓場)(鬼太郎)(6作目)(目玉おやじ)
- ゲッターロボG(地虫鬼)
- ゼンちゃんツーちゃん(ゼンちゃん)
- 空飛ぶゆうれい船(滝隼人)
- それが声優!(野沢雅子)
- タイガーマスク(健太)
- 太陽の子エステバン(エステバン)
- ダッシュ!四駆郎(日ノ丸四駆郎)
- 超電磁ロボ コン・バトラーV(ロペット、オレアナ、一木金太)
- 釣りキチ三平(三平三平)
- デジモンテイマーズ(ギルモングラウモン、メガログラウモン、デュークモン)
- DIGITAL MONSTER X-evolution(デュークモン)
- デジモンセイバーズ(デュークモン)
- デュエル・マスターズ!(コピージョー)
- ど根性ガエル(ひろし)
- トム・ソーヤーの冒険(トム・ソーヤー)
- 日本テレビ版ドラえもん(ドラえもん)
- ドラゴンボールシリーズ(孫悟空、孫悟飯、孫悟天、バーダック、孫悟空Jr.、ゴクウブラック)
- ドロロンえん魔くん(えん魔)
- ハックルベリィの冒険(ハックルベリィ)
- ピコリーノの冒険(ピコリーノ)
- 百獣王ゴライオン(錫石宏、妖婆ホネルバ)
- ビリ犬(ビリ犬)
- プリキュアシリーズ
- へーい!ブンブー(ブンブー)
- 冒険ガボテン島(カボ)
- 星の子ポロン(ポロン)
- 炎の闘球児 ドッジ弾平(小仏珍念)
- まいっちんぐマチコ先生(ケン太)
- 魔女っ子メグちゃん(サターン)
- 魔法使いサリー(花村トン吉、カン太)
- 魔法使いチャッピー(二平)
- ミクロイドS(美土路学)
- みつばちマーヤの冒険(ウイリー)
- ミラクル少女リミットちゃん(トミさん)
- 名探偵コナン(千間降代)
- もーれつア太郎(ホッカイローのケーコターン 他)
- ラ・セーヌの星(ダントン)
- ONE PIECE(Dr.くれは)
映画
吹き替え
ゲーム
- ザンキゼロ(ミライ)
- スーパーロボット大戦シリーズ
- スターオーシャン:アナムネシス(レコロ)
- ドラゴンボールシリーズ(孫悟空、ベジット、ゴジータ、孫悟飯、孫悟天、ゴテンクス、バーダック、ターレス、ゴクウブラック)
- ファイナルファンタジー零式(兵站局局長)
- ラクガキ キングダム(セピア)
- ワンピースシリーズ(Dr.くれは)
CM
その他
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関連項目
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