金属とは、定められた5つ(場合によってはそれ以上)の特徴を持つ物質の総称である。
概要
金属の定義は正確に定められていて、主に以下の5つの特性を合わせ持つ物質を指す。
その他として常温常圧で固体というのが挙げられるが、例外として水銀が挙げられる。その他にも、ガリウム、セシウムは夏の室温で液化するほど融点が低い(共に30度以下である)。
金属=硬くて重いものといったイメージもあるが、例外も多数ある。(次述)
カルシウムも金属元素であるなど、言われないと気付かないものである。
硬度
金属=硬いというイメージがあるが、アルカリ金属のようにナイフで切れてしまうような金属も存在する。一方では、イリジウム、プルトニウムのように延性・展性に乏しい(つまり硬くて脆い)金属も存在する。これらはそのままでは加工しにくいため合金にすることが多い。
比重
金属=重い(比重的な意味で)というイメージを持たれがちだが、カリウムまでのアルカリ金属は比重が1よりも小さいため、水にも浮く軽さである[1]。リチウムに限っては灯油に浮くほど軽い。最も重い金属はイリジウム。
(比重の一例)
鉄:7.8 鉛:11.3 錫:7.31
金:19.3 銀:10.5 銅:8.9 白銀:21.4
ウラン:18.9 プルトニウム:19.84
タングステン:19.3 イリジウム:22.4
用途
金属器の使用が人類史において一大イベントとなっているように、金属は人類にとって欠かせないパートナーといえる。その加工のしやすさから、古くから刃物・武器・食器・装飾品・建築・機械・などの構造部材としてあらゆる場面で用いられている。
近代の電気の発明[2]・利用以後は導電性を活かした電気・電子部品・配線、プルトニウムやウランに代表されるような核燃料といった用途も生まれてきた。
日本刀のように同じ金属を別々に異なる鍛錬[3]をし、組み合わせて作られる芸術品もある。
防御
金属=硬く頑丈であるイメージ通り
鎧や甲冑、盾、兵器類の装甲、防壁、金庫の扉にも用いられる。
ただし防壁や扉を除き、移動を前提としたものは重装甲ほど疲弊し、燃費はガタ落ち[4]になる欠点がある。アルミ(2.6)やチタン(4.5)は軽量ではあるが、アルミ装甲は被弾時に燃えやすく、チタン装甲は高価で加工が大変というデメリットがある。
重量を活かすもの
高い比重を活かし、小型で場所を取らず重みを掛けられることから
乗り物や構造物の安定性・バランスを保つもの、筋トレや釣り・潜水時の錘とするものもある。
戦車砲弾においては弾薬の飛翔部分(弾頭・弾芯)比重のある金属を使用すると、同じ初速で発射しても単純な威力が上昇するうえ、長距離砲撃においては飛翔中の威力減退を軽減し横風に流されづらくなるといったメリットがある。(タングステン・劣化ウランなどが用いられる)
創作における金属
フィクション等に表現技法おいては…
「無機質」「冷たい」「頑丈」「硬い」(容易に破壊できない)
…といった印象を付与しやすく、機械類・メカ・ロボットとの親和性も高い。
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関連項目
脚注
- *なお、水とアルカリ金属の単体は激しく反応するため、水に浮かすのは危険である。
- *世界初の発電所は1881年(米国・石炭火力発電)、日本初は1891年(京都・水力発電)
- *硬い鉄:曲がらないけど折れやすい、柔らかい鉄:折れないけど曲がりやすい…といった異なる性質を持たせたもの。
- *戦車など最前線で殴りあう前提の兵器は燃費悪化を前提で重装甲+強力なエンジンである。
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