金鯱賞とは、JRA(日本中央競馬会)が主催する重賞競走である。格付けはGⅡ。
レース名は名古屋城の屋根についている金の鯱(しゃちほこ)から。「きんしゃちしょう」ではなく「きんこしょう」である。
概要
1965年に創設。当初は中京ダート1800mの開催だったが、1971年に中京芝1800mになってからしばらくは夏の中京開催の名物重賞となっていた。96年には宝塚記念と開催時期が入れ替わりGⅡに格上げ、スプリント戦に生まれ変わった高松宮杯の旧施行条件を引き継ぐことで同レースの受け皿となるとともに宝塚記念のステップレースとしての性格を強めた。
ところが、2012年に鳴尾記念と開催時期を入れ替える形で12月に飛び、有馬記念のステップレースに転身。しかし僅か5年後の2017年には同じ中京芝2000mのGⅢ中日新聞杯と入れ替えで3月に移動し、GⅠに昇格した大阪杯のステップレースとなった。
現在は3月初旬から中旬に、中京競馬場芝2000mで開催されている。先述の通り大阪杯(GⅠ)のステップレースに指定されており、1着馬(地方馬なら2着馬まで)に大阪杯の優先出走権が与えられる。
98年の本競走でサイレンススズカが大差レコード逃げ切りという伝説を作ったことは有名。他にはタップダンスシチーによるグレード制後初の同一平地重賞3連覇、ヤマカツエースの「3ヶ月で連覇達成」というトピックも存在する。
2025年より東海テレビの寄贈杯が東海ステークス(2024年まで冬のGⅡ、2025年より夏のGⅢ)からこちらに変更になる。そのため「東海テレビ杯金鯱賞」と変更される予定である(時期変更はなし)。
ちなみに1974年から1996年までの期間も「東海テレビ杯金鯱賞」であったため、約30年ぶりに寄贈杯が戻る形になる予定。
レース結果(グレード制以降)
- 年齢表記は2000年まで旧表記(実年齢+1)
- 1996年~ GⅡ・芝2000m(2010年、2011年は京都芝2000mで開催)
- 2007年にローゼンクロイツが1:57.2のタイムを出しているが、2010~2012年にかけて大幅な馬場改造工事が行われたので、2022年のジャックドールは現行コースでの単独のコースレコードとなる。
1984~1995年 GⅢ・芝1800m(1993年は京都芝1800mで開催)
回数 | 開催日 | 勝利馬 | 性齢 | 騎手 | 調教師 | タイム | 動画 |
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第31回 | 1995年6月18日 | サマニベッピン | 牝6 | 土肥幸広 | 加藤敬二 | 1:48.3 | |
第30回 | 1994年6月19日 | マーベラスクラウン | 騸5 | 南井克巳 | 大澤眞 | 1:48.1 | |
第29回 | 1993年6月20日 | ウィッシュドリーム | 牡5 | 武豊 | 坪憲章 | 1:46.7 | |
第28回 | 1992年6月21日 | イクノディクタス | 牝6 | 村本善之 | 福島信晴 | 1:47.5 | |
第27回 | 1991年6月16日 | ムービースター | 牡6 | 武豊 | 坪憲章 | 1:46.6 | |
第26回 | 1990年6月17日 | マロングラッセ | 牝7 | 角田晃一 | 庄野穂積 | 1:47.3 | |
第25回 | 1989年6月25日 | マルブツファースト | 牡8 | 村本善之 | 大久保正陽 | 1:48.0 | |
第24回 | 1988年6月26日 | パッシングパワー | 牡6 | 高橋隆 | 大久保石松 | 1:47.4 | |
第23回 | 1987年6月28日 | ノックアウト | 牡5 | 南井克巳 | 田中良平 | 1:47.7 | |
第22回 | 1986年7月6日 | イズミスター | 牡5 | 土肥幸広 | 白井寿昭 | 1:51.8 | |
第21回 | 1985年7月7日 | キャノンゼット | 牡6 | 内山正博 | 小林稔 | 1:50.4 | |
第20回 | 1984年7月8日 | トーワカチドキ | 牡6 | 田島信行 | 佐山優 | 1:52.8 |
関連動画
関連項目
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