「侍の国」、僕らの国がそう呼ばれたのは今は昔の話。
かつて侍達が仰ぎ夢を馳せた江戸の空には、異郷の船が飛び交い、
かつて侍たちが肩で風を切り歩いた街には、今は異人がふんぞり返り歩く。
それがぼくらの世界、それが僕らの街。
この項目では作品全般について記述しています。 |
『銀魂』(ぎんたま)とは、空知英秋のSF人情なんちゃって時代劇コメディー漫画、そのテレビ東京系列テレビアニメ作品である。
原作マンガ
『週刊少年ジャンプ』にて2004年2号から2018年42号まで連載された。
2018年8月20日発売のジャンプ38号にて“最終回まであと5回”のアナウンスがなされた。これにより、臨時休載を挟まなければ9月15日発売の42号で連載終了することが判明し、15周年となる翌年を目前とする形で完結を迎える。……はずだった。
しかし、実際はページ数が足らず終わることができなかった。
結果、「俺たちの戦いはこれからだ」エンドごとく連載が終了し、最終回の向こう側として『ジャンプGIGA』2019 Winter vol.1より完結編が連載され、無事完結を迎える……はずだった。
しかし、またもや終わることができなかった。
なお、『ジャンプGIGA』連載開始時に『DRAGON BALL』のパロディを数ページにわたって行うなどしていたこともあり、編集担当は終われないことには気づいていたようであった。
結果、アプリ連載へ移行し、ようやく6月17日(月)に今度こそ完結を迎える。
2019年5月27日発売の『週刊少年ジャンプ』26号では6月10日(月)と書いてあったが……
……はずだった。
結局6月20日(木)へと配信延期となり、遂に完結、15年もの連載に幕をおろした。
後述するようにテレビアニメなどでは「終わる終わる詐欺」を繰り返していたが、とうとう原作でも繰り返されることとなった。
(でもまたしれっと再開しそう・・・)
テレビアニメ
本放送第2期、第2期延長戦、第3期、第4期は大人の事情で『銀魂'』、『銀魂'延長戦』、『銀魂゚』、『銀魂.』であり、話数は第1期からの通しである。
当記事や関連記事では公式情報にあわせ『銀魂』を本放送第1期(以下:第1期)、『銀魂'』を本放送第2期(以下:第2期)、『銀魂'延長戦』を本放送第2期延長戦(以下:延長戦)、『銀魂゚』を本放送第3期(以下:第3期)、『銀魂.』を本放送第4期(以下:第4期)として分類をする。
このうち、「烙陽決戦篇」、「ポロリ篇」、「銀ノ魂篇」はすべて第4期として分類をする。
なお、当記事では、特選放送(再放送)アニメである『よりぬ銀魂さん』、『よりぬけ!銀魂.さん 過去回想篇』、『よりぬき銀魂.さん ポロリ篇』、お悩み相談番組『銀魂ステーション(14分)』についても記載する。
一部を除き、番組表などでは『銀魂』と表記されることが多いが、放送時期や放送内容によってタイトルロゴが異なったり、番組名が異なったり、本放送と再放送が混在していたりなどとかなり複雑な放送形態をもっているアニメでもある。
概要
アニメーション制作は本放送第1期~再放送第3期がサンライズ、本放送第3期~本放送第4期がバンダイナムコピクチャーズ。2018年10月時点で通算366話が放送されている。
原作アニメ化としては第1期の1年前、2005年の「ジャンプアニメスーパーツアー'05」で放映された『銀魂 ~何事も最初が肝心なので多少背伸びするくらいが丁度良い~』が最初の作品。(この本編は第125話でも原作通りに再編集されて放送されている。)
原作同様危険なパロディネタが多いが、よりエスカレートしている部分もかなりある。第1期ではアニメオリジナルである放送回も少なからずはあったが、第2期以降では総集編の回などを除きアニメオリジナルである放送回はまったくなかった。
第1期は再放送を除く現在のアニメでは珍しく最後まで4:3の画面比であったアナログなアニメであり、ジャンプアニメでは唯一最後の4:3の作品。ただし、第152話では『銀魂改』(『ドラゴンボール改』のパロディ)として前回のあらすじの部分だけ16:9のものが流れたが、これは4:3の上下を切って無理矢理16:9にしたものだった。第158話~第160話での『笑ってよきかな?』、第163話の『笑ってよきかな?増刊号』、第182話でも部分的に16:9となっていた。
当初は火曜19時というゴールデンタイムで放送が始まったものの、低視聴率と品性下劣な内容から抗議が殺到し、わずか半年で木曜18時に左遷。(これに関しては3年目初回冒頭で万事屋の3人の口から語られていた。)しかし、その左遷で逆にゴールデン時代には見ていなかった新規ファンを開拓することに成功し、2年目、3年目、4年目とまさかの放送延長を重ねた。アニメは4年目で一旦終了したものの、1年間の再放送を経て第2期が月曜18時に1年間放送。後に延長戦が2012年10月4日~2013年3月28日まで木曜18時に放送され、その後、第3期、第4期と続いた。
後述の事情もあり紆余曲折はあるものの、なんだかんだで原作最終章までアニメ化され10年以上にも及ぶ長期作品となった。アニメ化が20年以上続いている『DRAGON BALL』や『ONE PIECE』、追随する『NARUTO』、『BORUTO』らレジェンド級には及ばないが、それでもアニメ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の放送期間を抜いており、ジャンプアニメとして見ても十分すぎるものである。
特徴
幕末時代を模した文化背景をもつパラレル世界の地球。黒船が来航する前に総称して天人(あまんと)と呼ばれる宇宙人が江戸を開国させ、天人によって半植民地化された地球、日本が舞台である。
そんな時代の中、江戸のかぶき町で何でも屋「万事屋銀ちゃん」を営む銀髪天然パーマの坂田銀時とその周りのおかしな人々との間で起こるドタバタ劇を描いている。
とんでもない下ネタはもちろんのこと、非常に危険なパロディネタや時事ネタ、ゴシップネタなどを使うことで有名である。(パロディネタでは、特に『ドラゴンボール』ネタや『ドラクエ』ネタは多い。)
原作だけでなくアニメでも同様だが、時にはアニメの方が過激な場合もある。左遷以降は相変わらずこの時間帯で放送するには危険な下ネタやグロ表現が更に頻繁に登場。様々な規制に対して厳しい現代の地上波テレビ放送局の中でも最も規制にうるさいテレビ東京が、このアニメを放送しているため、その勇気に製作スタッフを褒めるファンも多い。
男性声優だけでなく女性声優も下ネタをストレートに言わなければならないため、スタッフは女性声優に「こんな言葉を言わせてごめんなさい」と謝っていたらしい。主要キャストの一人である志村妙役のゆきのさつきは下ネタ嫌いだったが、本作の影響か近年は下ネタ嫌いだという態度は見られない。むしろ最近では声優界の下ネタ王・関智一に対してゆきのが自ら下ネタを振ったという報告もあった。
作品全体や主人公の方向性としては、「侍王になる」。基本的に1~2話完結のエピソードが多いが、たまに3話以上にわたって長編となるエピソードもある。前者はギャグ中心のものが多いが、後者はシリアス・バトル中心のものが多い(例外もあり)。また、長編後にレギュラーキャラクターとなる新キャラが登場することも多々ある。
長編は「~篇」と分類されるが、長編であるのかそうではないのかの基準は微妙であり、公式的にはあまり定められてはいない。例外もあるがアニメで特殊EDが存在するものは長編として分類されている。一方で長編とまではいかなくても(いわゆる中編レベルのものでも)「~篇」と非公式的に呼ばれているものもある。
各長編の詳細は銀魂関連項目一覧を参照。
キッズステーションでは銀魂特設ページが出来、銀魂祭りとして放送するなど、銀魂シリーズ(映画含む)をずっと不定期、定期的にリピート放送&一挙放送されている。
AbemaTVは2016年8月に初放送以降キッズステーションと同じく銀魂シリーズを定期的にリピート放送&一挙放送している。
引き延ばし、迂回ルート、ストック消費
もともとアニメオリジナルである放送回が比較的少ないためか原作のストックを消費してしまい、万事屋一同が作中で頻繁に「原作にアニメのストーリーが追いつきつつある」と言ったり「原作のストックが底をついて迂回ルートを通らないと続行できない」と自虐するほど苦慮していた。
第1期では引き延ばしや迂回ルートについてを『ドラゴンボールZ』などの同じジャンプアニメの実例をチラつかせつつ、お子様置いてきぼりの具体例を詳しく説明して引き延ばしを行ったこともあった。引き延ばしについては92話で、迂回ルートについては145話でそれぞれ説明されたが、どちらも序盤のセリフや説明部分以外の画はまったく同じ、つまり使いまわしであった。
ちなみにこの画と序盤のセリフは、第195話、『劇場版 銀魂 新訳紅桜篇』の特典DVD、第252話でも使いまわしされている。
ただ、第1期および第2期放送終了近くでは、原作のストックが少ないにも関わらずハイスピードで消費。ついには最新発売の単行本にまだ収録されていないストックを使ってしまった放送回もあった。特に第2期では「金魂篇」をアニメ化せず、その後に連載された1話完結のものをアニメ化していた。逆に原作における第三百十二訓は第2期の番宣スポットなどでアニメ化を示唆されたものの、同期の両方でも一切アニメ化されていない。(理由はお察し下さい。)
延長戦では主に長編のみが先行してアニメ化されたため、原作における第三百二訓および第三百八十四訓以降の短編(第四百一訓、四百二第訓は除く)、「懺悔篇」以降の長編は4期ポロリ篇までアニメ化を待つことになった。第三百十二訓は後に「ジャンプスペシャルアニメフェスタ2014」においてアニメ化。コミックス58巻のアニメDVD同梱版に収録された。
第1期が放送されている時期くらいまでは、ジャンプアニメにおいて放送期を分割するものはあまりなく、『銀魂』もそれらにならっていたと思われる(当時としては珍しく明確なクール・シーズンわけはあった)。しかし、『銀魂』が放送期をわけるようになって(第2期以降)から、放送期をわけるジャンプアニメが多くなってきている。逆に、放送期をわけていない(枠移動は除く)のは、現在、『ONE PIECE』、『BORUTO』、『ブラッククローバー』のみと、少なくなってきている。
また、第1期が放送されている時期くらいまでは、ジャンプアニメにおいて原作のストックを確保する手法は、アニメオリジナルストーリーを挟む形式や放送内で異様な引き伸ばしを行う形式が主流だったのだろう。しかし、第2期が放送された時期くらいからは、前述の一部を除き、放送期をわけて(放送休止期間を設けて)原作のストックを確保する手法に移行しているようである。
おそらく、引き伸ばし部分の解消自体を目的とした『ドラゴンボール改』が放送されてから、ジャンプアニメにおいてはその傾向がある。
終わる終わる詐欺、紆余曲折
JSAF2014第3期愛染香篇第4期(洛陽決戦篇)、再放送(第4期)第4期ポロリ篇第4期(銀ノ魂篇)
再放送(第5期)、dTV(第5期?)、劇場版第3弾
本放送第1期、劇場版第1弾
終わる終わる詐欺も参照。
事の発端は第1期3年目の第125話「最終章突入」。(劇場版関連情報から見れば2年目の第75話からともいえる。)サブタイトル通り、TVシリーズは3年目で終わるような告知がされた。
しかし第145話にて第125話が「終わる終わる詐欺」であり4年目もあると告知。だが同年度終了節目の第150話では前の話での告知を撤回し、シリーズは3年目で終わると告知された。そして蓋を開けてみれば「終わる終わる詐欺」によるニセ最終回であることが発覚した。
(このニセ最終回自体が、過去に『とんねるずのみなさんのおかげです』(フジテレビ)で放送され抗議が殺到した「木梨憲武さんを偲んで・・・」というニセ追悼緊急特番企画のパロディでもある。)その後は何事もなかったのように4年目に突入している。
第176話「カウントダウン開始」では『CDTV』(TBS)のパロディとして名台詞TOP10を放送した。この回からは意味深な数字がごく小さくサブタイトルのどこか1ヶ所に表示され、放送回ごとに実際にカウントダウンされていた。(1月からは隠す様子がないようで簡単に見つけられた。)
この数字が意味するところは出始め当時では不明だったが、4年目の放送予定を単純計算していくと「1」になるのが4年目最後の放送日3月25日(木)であったため、アニメが本当に終わってしまうのではないかと疑われていた。
(同時期にやっと4年目終了近くになって映画化が決定したことや、前述の通り4年目後半のアニメにおいて残り少ないであろうはずの原作のストックを消費しまくって放送していたこと、丁度この時期にジャンプにて『ぬらりひょんの孫』のアニメ化が発表されたこと(実際の後続番組ではなかった)、1~3月のエンディングテーマのタイトル『さよならの空』、その映像内の卒業式の日が4年目最後の放送日3月25日(木)であった事などがアニメマジで終わっちゃう疑惑にさらに拍車をかけていた。)
その予想は的中し、195話にてシリーズは4年目で本当に終わるとあっさりと告知。125話で宣言した「最終章突入」は本当だったと明かされた。この回で176話からのサブタイトルにあるカウントダウンの数字の答え合わせもなされた。(途中で数え間違えていたのに気づいて、19を2回出して誤魔化していたらしい。)同時に、公式サイトとともに『劇場版 銀魂 新訳紅桜篇』を第1期の“真の最終回”として位置づけていた。
ちなみに、第144話の地デジ告知にて「2011年までやってないから地デジ告知はどうでもいい」などと万事屋の面々は抜かしており、第184話では桂が「このままダラダラ醜い(人気投票の)争いを繰り広げ続けたとしたならば、スポンサーに見放され、3月いっぱいで放送が終わってしまう可能性だって大いにあるのだぞ」と言っていた。もともとは1年で終わる予定だったようなので、それに比べればかなり続いた方であったのだが。この影響もあってか、年度最初の回では、万事屋3人の雑談による裏事情暴露大会が恒例化していた。
当時はアニメ放送終了と言っても、「一旦終わる(終了)」という形式を採っていた。この時点ではまだ第2期放送再開については何も決定しておらず、製作発表もされていなかったためである。その後両国国技館で開催された『銀魂春祭り(仮)』、またその生中継を各地映画館で行った際に第1期の最終回を上映した後『銀魂大反省会』という第2の最終回ともいえるアニメを流した。
同イベントでは制作陣、キャストが第2期を前提にした挨拶を行っている。上記のように当時は何も決定していなかったが、映画を成功させて第2期をという気持ちは制作陣、キャストともに強かったようである。そのためか1期最終回である第201話は最終回っぽい終わり方をしておらず、同時に劇場版PRのため各地でタイアップ、宣伝を行っている。
再放送第1期、本放送第2期
劇場版を公開したり再放送である『よりぬき銀魂さん』(後述)を放送したりと、そんなこんなの紆余曲折があったものの、とうとう本放送第2期が2011年4月から放送されることが決定した。タイトルロゴは『銀魂'』となり、16:9のデジタル完全移行となった。
本放送第2期放送の際、「ジャンプアニメスーパーツアー'08」で放映された『劇場版銀魂~白夜叉降誕~予告篇』を再編集したものが第209話で放送された。この回に第2期の予告PVなどにだけは存在した第三百二訓のアニメ化されたものが本来放送されるはずだったのではないか、とまことしやかに言われている。
その後1年が経過、第2期も放送終了となった。なお、第252話は放送日ギリギリまで最終回であるとは公表されておらず、サブタイトルや内容などは長らく「未定」となっていたが、予告は原作の「金魂篇」を意識したつくりになっており坂田金時が登場していた。これに関しては第2期最終回である同話で嘘予告であったことが明らかにされている。
本放送第2期延長戦、劇場版第2弾、再放送第2期、再放送第3期
本放送第2期終了から2クールが経過し、本放送第2期延長戦が2012年10月から放送されることが決定した。特選放送(再放送)である『よりぬき銀魂さん』とともに新作エピソードが放送される形態であった。
第3期というよりは「第2期延長戦」という位置づけ。話数も2期からの通しであり、第253話から第265話まで放送された。(ただし『よりぬき銀魂さん』としての放送回は話数として加算されていなかった。)
だが、延長戦初回(第253話)からは「金魂篇」であったため、番組ロゴや放送(OPおよびEDも含む)はもちろんのこと、各公式サイトや番組表までもが『金魂'(金魂)』として案内していた。この長編の際銀時は脇役として案内され、金時が主人公として紹介されている。金魂篇終了後は元に戻っているが、番組表などでは2012年11月1日放送分は新番組として案内された。詳細は金魂を参照。
そんな延長戦も2013年3月28日に放送終了。第265話(第四百一訓、第四百二訓)以外、「ビームサーベ流篇(恒道館篇)」までの長編のみ先行してのアニメ化となった。もともと劇場版第2弾が春に公開予定であったためPRも兼ねての再開ではあったが、後述の通り夏公開に変更されている。公式によると「テレビの放送はもともと3月終了で、その後の春に映画ロードショーという皮算用だった」という。
当時制作側は劇場版の公開延期とともに延長戦の更なる延長も考えていたようだが、同年4月からのテレ東の地上波枠が無く放送終了に至った。なお延長戦は2クール放送かつ新規話数が少なかったためか、シーズン終わりのまとめEDは存在しない。
そんな中、『劇場版 銀魂 完結篇 万事屋よ永遠なれ』が2013年春夏(7月6日)に公開された。本劇場版は前作とは異なり、原作・空知英秋による全編描き下ろしの新作エピソードである。公式サイトでは、「原作者描き下ろし完全新作で贈る、アニメ『銀魂』堂々の幕引き!」とうたっていた。
しかしこれも終わる終わる詐欺になってしまったとは……
詳細は劇場版 銀魂 完結篇 万事屋よ永遠なれを参照。
同時期、フジテレビ系列『ほこ×たて』の3月24日放送「ドラゴンボール関係者VSドラゴンボールマニア」に空知が応援として駆けつけている。もちろんだが集英社でゴリラの着ぐるみ姿でちょっと映っている位だが。
前述の通り劇場版が公開延期となったものの、4月からの地上波枠がなく放送終了となったため、同年4月4日~9月26日まで毎週木曜1時58分にBSジャパンにおいて『よりぬき銀魂さん』を放送。劇場版公開を記念して同年7月14日(日)、21日(日)にはテレ東系列地上波で1時間スペシャル『よりぬき銀魂さんSP』が放送された(後述)。
ジャンプスペシャルアニメフェスタ2014
原作連載10周年企画の1つとして、2014年11月の「ジャンプスペシャルアニメフェスタ2014」において1話限定でアニメが復活。
第2期で未放送となった第三百二訓がアニメ化されたものが放映された。
本放送第3期
復活から一月後、2014年12月21日の「ジャンプフェスタ2015」において、アニメ新シリーズ(第3期)が、テレビ東京系列で2015年4月から放送されることが発表された。
地上波放送と同時期にニコニコチャンネルでは2015年4月10日から毎週金曜12時に有料で配信。過去作品も同様、有料で順次配信されている。
タイトルロゴは『銀魂゚』となる。
この第3期より制作がバンダイナムコピクチャーズへ変更されている。(この会社はサンライズのキッズ・ファミリー向けIPを分社化したサンライズの100%子会社なので実質今までと変わらない。)
キッズ・ファミリー向け?
Wikipediaでは長らく第4期と表記され(現在は修正され、なぜかこの記事が出典先となっている。)、他サイトなどでも同じように表記、認知されている。しかし公式としては第3期(第3弾)とされており、『銀魂'延長戦』が延長戦とされている。「完結篇」とはなんだったのか
完結篇については、初回となった第266話の冒頭で某元兵庫県議会議員の号泣謝罪会見をパロディして銀時が謝罪している。
第2期(一部除く)、延長戦と同様に全話アニメオリジナルであるものはないものの、第1期と同様に放送順と原作掲載順は異なっている。同年12月2日より「将軍暗殺篇」が放送開始、「さらば真選組篇」も続けて放送されたためアニメ化されずに終わる原作の話も多々存在する可能性が高かった。一方で同年12月19日の「ジャンプフェスタ2016」にて原作マンガは2016年から入る新章が最終章となる予定であることが明かされており、「愛染香篇」のみ別途でコミックスのアニメDVD同梱版としてアニメ化される予定であったため未消化分はアニメ化されない可能性が大いにあった。(結局は第四百八十七訓以外は『ポロリ篇』でアニメ化されたのだが。)
「将軍暗殺篇」の予告映像は「ジャンプスペシャルアニメフェスタ2015」において先行上映された。
詳細は将軍暗殺篇、さらば真選組篇を参照。
2015年11月4日からは第3期終了後の後番である『バトルスピリッツ 烈火魂』とのコラボレーション番組宣伝が挿入されている。なお同作のキャラクターデザイン原案は、空知の弟子で後述の漫画『SKET DANCE』を連載していた篠原健太である。
翌年2016年3月6日の「銀魂晴祭り2016(仮)」において、第3期は同月30日の放送で一旦終了することが告げられた。一方で「烙陽決戦篇」の予告のような映像も流され、今後も放送が再開されるような示唆もされた。(テレ東では2016年4月から枠編成の改編により、同枠は5分繰り上げとなっている。)
本放送終了後の4月1日、突如キッズステーションが「銀魂ステーション」になることが発表された。24時間365日ずっと『銀魂』となり、ゴリラ考案の番組表も公表された。もちろんこれはキッズステーションのエイプリルフールネタであった。しかし、後述のような結果となった。
そして同年7月1日にまさかの実写映画化の発表がなされ、公式サイトがオープン。翌年に実写版が公開されヒット。のちに晴祭りの予告通りアニメ第4期が放送された。
愛染香篇
本放送第3期において2015年12月から「将軍暗殺篇」の放送が開始され、2016年4月時点で未消化となっていた「愛染香篇」がコミックス第65巻、第66巻のアニメDVD同梱版のDVDに前後編でそれぞれ収録された。第295.5話(第295話と第296話の間)という位置づけで、後編には第296話の次回予告まで収録されていた。
もともと放送予定であったのであろうが、放送スケジュールなどの関係で未放送となったのだろう。
本放送第4期(烙陽決戦篇)、再放送第4期
2016年9月26日発売の『週刊少年ジャンプ』43号にて第4期の放送決定が発表された。CS放送やテレ東系列以外の一部の放送局を除けば初の深夜枠。タイトルロゴは『銀魂.』となる。
本放送第3期からの続きで2017年1~3月は「烙陽決戦篇」を放送したが、「銀ノ魂篇」までのつなぎとして、2017年4~7月まではセレクション再放送『よりぬけ!銀魂.さん 過去回想篇』を放送した。
「銀ノ魂篇」までのつなぎにもならず実写版の宣伝として放送終了したが、これは「休憩」。同年10月から『銀魂. ポロリ篇』として放送再開し、長編をはじめとする原作未消化の話をアニメ化すると発表された。
本放送第4期ポロリ篇
実写版公開後の同年10月より第4期(続き)を『銀魂. ポロリ篇』として放送開始。
「ポロリ篇」とあるが単体の長編ではなく、原作未消化となっていた話の集合体であり、その中に「エクスカリバー篇」、「HDZ48篇」などの長編も含まれている。いずれも短編として扱われており、特殊EDは存在しない。この1クールにより原作の第四百八十七訓以外がアニメ化された。
本放送第4期(銀ノ魂篇前半戦、後半戦)
実写版のBlu-Rayも発売され一段落がついた矢先の2018年1月より、原作最終章である「銀ノ魂篇」が放送されている。タイトルロゴは『銀魂.』のまま。
同年3月26日までを「前半戦」、4月~6月を「休憩」と称して休止し、7月8日から10月8日まで「後半戦」として放送し、……これで終わるはずだった。
しかし原作が終わることができず、第3期からの綿密な計画が狂ったのか、はたまた予定調和なのかは不明だが、こちらも終わることができなかった。
結果原作は誌面を移籍したものの、アニメについては原作第六百八十七訓の前半までと中途半端な終わり方をしてしまった。
この事実に関してはアニメ本編でも同様の内容で弁明されている。
「後半戦」放送開始時に鯱と池田夜右衛門(池田朝右衛門)がなぜかチラっと出たのは伏線だったのかもしれない。
再放送第5期、dTV(本放送第5期?)、劇場版第3弾
2019年3月3日の『銀魂 銀(しろがね)祭り2019(仮)』にて、完全新作制作決定の発表がなされ、動画も公開された。
その後、劇場版第3弾(おそらく最終作「ホントに最後!!!」)の『銀魂 THE FINAL』が2021年1月8日公開に決まった(特報、予告編)。
内容としては、本放送第4期にて中途半端に終わってしまい、アニメ化できなかった(?)原作分の残りの予定である。
また、dTVでの新作(?)アニメ特別編の配信も2021年早めと決まっている(時期詳細は現在未定)。
一方、『銀魂 THE FINAL』の宣伝もかねて、『ポロリ篇』の再放送『よりぬけ!銀魂.さん 過去回想篇』が2020年10月より放送されており、本放送第3期ぶりのゴールデンタイム復活(深夜枠から脱出)となった。
劇場版
上記通り、アニメ劇場版がこれまで2作公開されている。
また、(おそらく)シリーズ最終作の『銀魂 THE FINAL』の公開も決定している。
再放送
当記事では、複数の『よりぬき銀魂さん』のうち、2010年4月からのものを第1期、2012年11月からのものを第2期、2013年4月からのものを第3期として扱う。なお、2017年4月からのものは第4期として扱うが、『よりぬけ!銀魂.さん 過去回想篇』と題されている。また、2020年10月からのものは第5期として扱うが、『よりぬき銀魂.さん ポロリ篇』と題されている。
なお、「過去回想篇」や「ポロリ篇」とつくものは、長編名ではなく単なる再放送である。
第1期終了後の劇場版第1弾の宣伝も兼ね、テレ東系列において2010年4月5日から2011年3月28日まで毎週月曜18時に特選放送『よりぬき銀魂さん』が放送。そのままの再放送ではなく、傑作選のようなものである。第2期放送再開までの繋ぎとなっており「水戸黄門化計画」が成功したといえる。第1期~第3期、第5期のタイトルは『よりぬきサザエさん』のパロディ、第4期のタイトルは『それいけ!アンパンマン』のパロディである。
2012年11月1日から12月20日、および2013年2月14日から2月28日までは延長戦に内包される形態で放送されていた。前回の放送とは違い独立した放送形態ではないため、『よりぬき銀魂さん』とは案内されていない。(当時『週刊少年ジャンプ』内での予告において第2期延長戦回の予告は話数が書かれていたのに対し、『よりぬき』回の予告は「今週の銀魂さんは」となっていた。)
後の延長戦放送終了後、劇場版第2弾の宣伝も兼ね2013年4月4日から9月26日までBSジャパンにおいて毎週木曜1時58分に再放送第3期が開始。こちらは2010年度と同様独立した形態となっているが、実質第2期の再放送である。実質再放送第4期となる2017年4月2日からの放送は、本放送第4期に内包されていた。
第1期、第2期は再放送される順番は実際に放送された順番ではない場合もある。次回予告も基本的になく、本放送の一部がカットされていたり長編の特殊エンディングは無かったりした。(ただし「柳生篇」ではED曲が差し替えられた特殊エンディングが流された。)一方で問題となったBGMはそのまま放送している。後の第3期はOP以外は単純な再放送となっており、実際に放送された順に展開、本放送第227話まで取り上げられている。
第1期の2010年4月から5月中旬までは『新訳紅桜篇』の情報コーナーもあり、第4期では実写劇場版の出演者のインタビューコメント映像もあった。
オープニングテーマ、エンディングテーマ
第1期の劇場版宣伝期間は『新訳紅桜篇』と同じものが使われていたが、6月および10月、1月からはそれぞれ全く新しいOP、EDとなっていた。当時のOPとEDおよび新訳紅桜篇の情報コーナーでは16:9となっている。
第2期のOPとEDは延長戦と同じものをそれぞれ使用。第3期からの4月から5月までのOPは、第2期と同じものが使われるような表記がBSジャパンの予告ページには記述されていたが現在は訂正され、なぜか本放送延長戦の1月から3月までのOPと同じものが使われていた。
6月からは『完結篇 万事屋よ永遠なれ』の主題歌と同じ物を使用。1期とは異なりEDは本放送2期の4月から8月までと同じものが一貫して使われていた。そのため両OP、EDが全て『完結篇 万事屋よ永遠なれ』の主題歌を務めるSPYAIRの楽曲を使用している。
第4期より専用のOPとEDを導入。本放送と再放送のややこしさは大分解消されたと思われる。
第5期は本放送第4期『銀魂. ポロリ篇』と同じである。
『よりぬき銀魂さんSP』
『完結篇 万事屋よ永遠なれ』公開を記念して、テレビ東京系列地上波で2013年7月14日(日)26時21分~27時21分、翌週21日(日)26時57分~27時57分に「金魂篇」2話ずつ全4話が『よりぬき銀魂さんSP』として放送された。
OPの内前半は劇場版の主題歌、後半は放送当時のOPと同じ。EDは前半後半ともに放送当時のものと同じとなっていた。
『よりぬき銀魂さんオンシアター2D』
テレビ放送としてではないが『よりぬき銀魂さんオンシアター2D』(劇場版)として「真選組動乱篇」と「かぶき町四天王篇」の再編集版がイベント上映された。現在ではどちらもDVD化もされている。
定期・リピート放送
銀魂ステーション(14分)
本放送が終了後、2016年4月1日に突如キッズステーションが『銀魂ステーション』になることが発表。24時間365日ずっと『銀魂』となり、ゴリラ考案の番組表も公表された。
勿論これはキッズステーションのエイプリルフールネタ。だが嘘から出た誠、まさかの新番組『銀魂ステーション(14分)』として2016年7月からキッズステーションで放送された。
ただ前述とは内容は異なり、銀時をはじめとするキャラクターたちが視聴者からの悩み・相談を銀魂独自の世界観で回答するコーナー、視聴者が選んだお題などに挑戦するコーナーなど、中身は視聴者参加型ラジオ風番組である。
作中BGM
回を重ねるごとに作風にもフリーダムっぷりに磨きがかかっていく中、通常のアニメでは作中で他の作品の曲やアーティストの曲を使用する場合曲調を似せたものを使用するのだが、最近は原曲を使用するのがデフォルトになりつつある。当然偉い人に怒られることはもちろん、プロデューサーが各社に陳謝するのが日常茶飯事の斜め上を行くアニメである。
(『天空の城ラピュタ』、『ドラゴンボールZ』、『キャッツ・アイ』、GODIEGO、Perfume、ドリフターズ、B'zなどがすでに登場済み。)
この方法に関して、TV放送で原曲を使用すること自体は比較的容易なことである。放送局などではその局の売上高などに応じた年間使用料を一括で支払うシステムが取られているからだ。だがこれをそのまま商品として売るとなると、1枚売りあげることに楽曲使用料を支払う契約になる。そのためDVD売上の利幅が大幅に減る。
これはアニメシリーズのセルDVDを販売しているアニプレックス的には非常によろしくない。よってソフト化されると前述の似た曲調の曲に差し替えたり、そのものを削除したりした修正版で販売されている。特に「蓮蓬篇」はお察しの通りかなりの修正が加えられている。
以上の理由からアニメ版の場合は「テレビ放送版が完璧版」という無茶苦茶な常識がまかり通っていた。類似例としては『ジュエルペットサンシャイン』とかも同系列。
アニメ同時実況(不名誉な伝説)
愛知立てこもり発砲事件の際は、他の民放各局が事件現場の中継を行っている際立てこもりの中継シーン(当時放送回は立てこもりネタの話だった)を流すという荒業をやってのけた。
もし事件の発生が30分早かったら放送自粛していたかもしれないという逸話もある。
ちなみにこの愛知立てこもり発砲事件は警察官が一名殉職、負傷者二名という結末を迎えた事件なので、「銀魂凄いよなww神ww」や「偉業すぎww」などとネタにするのは不謹慎以外のなにものでもないため要注意。
『SKET DANCE』とのコラボレーション
2011年4月11日発売の『週刊少年ジャンプ』18号に、『SKET DANCE』とのコラボレーション漫画が掲載された。そもそも原作者どうしも師弟関係にある。
『銀魂'』は2011年9月26日(月)、『SKET DANCE』はその3日後の9月29日(木)に放送。『週刊少年ジャンプ』の掲載順とアニメ放送順が逆であったためか、どちらも掲載された内容とは一部変更されていた。また、『銀魂'』本編放送時はOPやEDに一部変更が施されており、後番組の『SKET DANCE』アニメ当日放送分の予告を予想図として勝手に流した。
このコラボがあったからか、アニメ『SKET DANCE』最終回エンディング後の提供画面ではボッスンから銀さんへの受け渡しスポットが流されていた。
この話は『よりぬき銀魂さん』(第3期)の最終回として2013年9月26日に再放送されている。
あの話題作に「全集中」で乗っかり
『銀魂 THE FINAL』の公開をあとひと月後に控えた2020年12月、公開第一週目の入場プレゼントが発表された。それは『空知英秋書き下ろし「炭治郎&柱イラストカード」』。炭治郎と柱という言葉から考えられるのはあの作品、そう『鬼滅の刃』しかないわけである。普通なら露骨な乗っかり商法に非難の一つも出そうなものだが、そこは既に危ない橋どころじゃない超危険地帯をわざと渡りまくってきた銀魂である。逆にファンからは「さすが銀魂」と称賛され、SNSでトレンドとなってしまうほどだった。
内容については、2020年12月9日現在まだ発表されていないが、「炭治郎と柱のコスプレをした銀魂キャラ」「炭治郎と柱じゃない!桂だ!」「炭治郎が柱(木材)を持ってるんじゃ」「カマド・タンジェロと桂だ」「いや、ガチで空知英秋先生作画の炭治郎と柱たちかも知れない」などと、ファンの間では諸説が飛び交っている。いずれに転んでも話題になるのは間違いないあたり、隙がない状況である。さすが銀魂。
…と思っていたところ、同年12月19日にアニメ銀魂の公式アカウントでツイートが行われ、一部の絵柄(竈門炭治郎、煉獄杏寿郎、胡蝶しのぶ)が公開された。なんと、イラストはまさにガチの空知氏の絵柄によるシリアス絵の炭治郎たち。絶対おふざけで外してくると読んでいたファンたちの度肝を抜いた。ただし、作品名ロゴがよく見ると「鬼魂の刃」となっており、そこには「きんたまのやいば」のルビが振られていた。やっぱりおふざけが入っているのは実に銀魂らしいと言うか。
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/gintamamovie/status/1340205267821027328
さて、公開当日。残るイラストカードの内容も明らかになる。残る柱たちも空知氏の高いクオリティによるイラストであった。原作のそれに比べて等身もあがったそれは実に魅力的であり、SNSではゲットしたファンたちによる報告会の様相を呈した。
…ただし、悲鳴嶼行冥だけは「コスプレした銀さん(中の人ネタ)」だった。最後の最後はやっぱりおふざけだったのであった。
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