長良型姉妹(または「長良型六姉妹」)とは、大日本帝国海軍が建造・運用した5500t級軽巡洋艦第2世代にあたる長良型軽巡洋艦を元ネタとする「艦隊これくしょん~艦これ~」の艦娘姉妹である。
概要
水雷戦隊旗艦を担う軽巡洋艦として天龍型軽巡洋艦(3500t級)を拡大発展させた5500t級軽巡洋艦の第2世代にあたる長良型は、前級の球磨型軽巡洋艦に比べ搭載魚雷が従前の53cmから61cmに換装され雷撃打撃力を強化したものとされた。
軍縮期には五十鈴・名取・鬼怒が第二水雷戦隊旗艦を務めたが、次級の川内型軽巡洋艦建造以降軍縮条約の煽りを受け純然たる軽巡洋艦が約20年近く建造されなかったこともあり、第2次世界大戦開戦時には諸事情で優先的に改装を受けていた末妹の阿武隈が第一水雷戦隊旗艦を、旧型駆逐艦で構成されていた第五水雷戦隊旗艦を名取が率いた他、由良・鬼怒が潜水戦隊旗艦、長良・五十鈴が戦隊所属艦として開戦を迎えた。
戦中における各艦の変遷については別項にて解説する。
担当絵師・声優の一覧
絵師は史実の建造計画(名取までは「八六艦隊計画」、由良以下「八八艦隊計画」)の違いで担当絵師が異なる。また、「鬼怒」「阿武隈」は実装時期が異なるため担当声優も変更されている。なお、艦名太字は改二実装。
史実開戦時所属の末尾◎は旗艦。
艦名 | 史実 | 「艦これ」において ※改二実装日はブラウザ版 | |||||
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工廠 | 開戦時所属 | 担当絵師 | 担当声優 | 備考 | 改二実装日 | ||
1 | 長良 | 佐世保工廠 | 第十六戦隊 | くーろくろ | 井口裕香 | 13.4.23 初期より実装 (AC版 16.8月) |
|
2 | 五十鈴 | 浦賀船渠 | 第十五戦隊 | 13.9.25 | |||
3 | 名取 | 三菱長崎 | 第五水雷戦隊◎ | ||||
4 | 由良 | 佐世保工廠 | 第五潜水艦隊◎ | コニシ | 谷邊由美 (タニベユミ) |
17.6.23 | |
5 | 鬼怒 | 神戸川崎 | 第四潜水艦隊◎ | 野水伊織 | 13.5.15 追加実装 (AC版 16.12月) |
16.11.4 | |
6 | 阿武隈 | 浦賀船渠 | 第一水雷戦隊◎ | 15.7.17 |
長良型姉妹の概略
1番艦 長良(ながら)
攻撃すれば「長良の足について来れる?」、小破で入渠すれば「軽い筋肉痛です…。」と陸上部系スポーツ少女な1番艦。生まれは佐世保海軍工廠。名前の由来は、岐阜・愛知を流れる長良川より。
改二は実装されていないが球磨と並び改修限界値が高めに設定されており、彼女を愛用する提督も少なくない。
秋になると焼きイカと観測気球を持った浴衣に衣替えする。
史実では第16戦隊所属で開戦を迎え、第一根拠地隊のフィリピン攻略に駆り出される。この時の軍隊区分(指揮下)は二水戦の15駆・16駆・8駆と、たまたま輸送任務で南方に進出していた一水戦の21駆。
昭和17年4月の編成替えで空母護衛のトンボ釣り部隊である第十戦隊が創設され初代旗艦に就任。発足時の10戦隊の部下は一水戦から17駆、四水戦から4駆(正式編入は後日)、新編の10駆。ミッドウェー海戦の惨劇に立ち会う。また、第三次ソロモン海戦においても10戦隊旗艦として参戦。比叡の最期に関わっている。(期間限定ボイスで比叡・霧島に触れるのはその縁による)。
その後10戦隊旗艦の座を「さいしんえーけーじゅん」阿賀野に譲るが、四女由良が那珂より引き継いだ第四水雷戦隊において戦没してしまい、由良を継いで第四水雷戦隊旗艦に就任。二水戦旗艦神通がコロンバンガラ島沖海戦にて戦没し、四水戦司令部を二水戦司令部に転用することとなり隷下27駆を引き連れ二水戦旗艦となり、就役した能代に移譲。
その後、11水戦初代旗艦龍田戦没後に11水戦旗艦となる。
最期は沖縄からの疎開輸送任務を終え佐世保に帰投中、天草諸島付近において米潜「クローカー」による雷撃により戦没した。
詳しくは → 長良(艦これ)
関連 → 第十六戦隊(艦これ) 第十戦隊(艦これ) 第四水雷戦隊(艦これ) 第二水雷戦隊(艦これ)
第十一水雷戦隊(艦これ)
2番艦 五十鈴(いすず)
著名な提督を歴代艦長に持つ勝ち気な2番艦。艦これ史上初の純粋な軽巡洋艦改二実装艦(軽巡洋艦出身の改二の先輩は前級球磨型の北上・大井である)。史実の生まれ故郷は浦賀船渠。名前の由来は、神宮内宮を流れる清流五十鈴川。
艦娘としての彼女の特異点は、改二における「爆雷/機雷/電探の改修要員」や「固定スキルとしての対潜先制雷撃」が挙げられる。また、Lv12で「改」に改修可能であり、持参する装備も初期では重宝する「21号電探」に加え改修素材として彼女を用いることで空母並の「対空+4」があり、初期には「五十鈴牧場」なる用語が普及したとかなんとか。(改二では「三式爆雷投射機」を提げる。彼女以外では「嵐改」のみ。)
改二の要求Lvは50。夏になると大胆な水着姿を披露してくれる。
史実では、開戦時は香港攻略戦に参加。後に第十戦隊旗艦となった姉長良に代わり16戦隊に編入。第二次ソロモン海戦で損傷した二水戦旗艦神通のピンチヒッターとして二水戦旗艦に返り咲く。(その後損傷を受け、ルンガ沖夜戦時は夕雲型の長波、その直後の鼠輸送任務では10戦隊61駆から秋月型照月が旗艦を務めた。)
損傷修理の際、14cm単装砲をすべて下ろし12.6cm連装高角砲に換装し高射装置を装備。妹艦名取が務めるはずだった新編の31戦隊旗艦となる。レイテ沖海戦では小沢艦隊に属し(31戦隊旗艦は臨時に大淀が務めた)、初月の奮闘により生還。この時点で姉妹艦は全て失われた。
最期は坊ノ岬沖海戦の半日前、輸送任務中に米潜の群狼作戦に襲われ、反撃を試みようとしたところ味方兵が漂流中であったため止む無く救助を優先し戦没した。
詳しくは → 五十鈴(艦これ)
関連 → 第十六戦隊(艦これ) 第二水雷戦隊(艦これ) 小沢艦隊(艦これ)
(記事未成) : 第14戦隊 第31戦隊 ※14戦隊、31戦隊はpixiv百科事典には記事あり
3番艦 名取(なとり)
おどおどした3番艦。改二で急成長する次女と異なり改の時点でふくよかな胸部装甲を持つ。ゲーム中ではないが、公式絵師によりメガネを装着した公式媒体も存在する。また、秋になると団扇を携えた清楚な浴衣姿を披露してくれる。名前の由来は東北を流れる名取川。末妹の阿武隈の由来阿武隈川(及び前級の北上の由来である北上川)は日本最大の運河で結ばれている。実艦は長船こと三菱造船長崎造船所で建造。
開戦時は第三艦隊(※空母機動部隊の第三艦隊は別組織)第五水雷戦隊旗艦。隷下は睦月型の22駆及び2代神風型の5駆。同水雷戦隊解散後は第16戦隊旗艦となり、蘭印地方の警戒任務に従事した。
同任務中に損傷を受け内地にて修理。復帰後は第三水雷戦隊の上級組織である中部太平洋方面艦隊に属し、サイパンで戦没した第三水雷戦隊司令部を引き継ぎ対潜哨戒を担う第31戦隊の旗艦となるはずだったが、その直前にサマール島東方にて米潜「ハードヘッド」により撃沈された。
なお、節分期間限定ボイスにて「第五水雷戦隊」について触れている。
詳しくは → 名取(艦これ)
関連 → 第五水雷戦隊(艦これ) 第十六戦隊(艦これ) 第三水雷戦隊(艦これ)
4番艦 由良(ゆら)
「よーく狙って…てーっ!」
「ねっ!」がかわいい4番艦。長良型姉妹で4番めとなる改二実装が17年春に告知され、表記のとおりグラフィックも公開され、同年6月23日実装。名前の由来は舞鶴鎮守府の近くを流れる由良川。長姉と同じ佐世保海軍工廠にて建造された。秋になると清楚な浴衣姿に衣替えする。中の人が同じ潜水母艦迅鯨とは、潜水戦隊の僚艦になっていたこともある。
開戦時は南遣艦隊・第五潜水艦隊旗艦。馬来部隊(旗艦:鳥海)隷下に編入後第三水雷戦隊指揮下に入り、ジャワ攻略戦に従事。ここでは11駆(吹雪、白雪、初雪)、12駆(叢雲、白雲)らと行動を共にしている。(16年夏イベの元ネタ。)
その後、損傷した第四水雷戦隊旗艦・那珂の後を継ぎ第四水雷戦隊旗艦となる。当時の配下は2駆、9駆、4駆(第十戦隊に引き抜き)、8駆(第7戦隊に引き抜き)。4駆が正式に10戦隊所属となった入れ替わりとして一水戦より27駆を編入。
四水戦も鼠輸送作戦に駆り出されて第八艦隊(外南洋部隊)に組み込まれる。
そのような状況の中で秋月に四水戦旗艦を譲り臨んだ作戦中米航空機により攻撃され大破。第2駆逐隊の春雨・夕立による処分砲雷撃により戦没した。戦中における軽巡洋艦最初の戦没艦となった。
なお、この秋月・由良・2駆の組み合わせは公式二次創作作品「いつ静」15~17話で生かされている(この戦没を元ネタとしながら生き残るif展開となっている)。
詳しくは → 由良(艦これ)
関連 → 第四水雷戦隊(艦これ)
5番艦 鬼怒(きぬ)
「訓練あるのみ!」
訓練とダジャレが大好きな5番艦。なぜ彼女が訓練好きなのかは、ケッコンカッコカリをするとわかるようなので彼女をご贔屓される提督諸氏は是非ケッコンカッコカリをお勧めしたい。出身は川崎造船神戸造船所。カワサキか… 名前の由来は北関東を流れ利根川に注ぐ鬼怒川。ちなみに、オニオコではなくキヌと読む。
姉妹3番目に改二実装。改装条件は末妹と同じ。
史実では開戦前に海軍機関学校の練習艦を務めていた時期もあり、また、特型駆逐艦デビュー時の第二水雷戦隊旗艦でもある。(その後は神通→那珂→神通→那珂→神通で開戦を迎える。)
開戦時は連合艦隊附属第四潜水艦隊旗艦。その後、第16戦隊(第2南遣艦隊→南西方面艦隊)旗艦。
最期は、レイテ沖海戦と同時並行で進められた第1次多号作戦。青葉・鬼怒・浦波で輸送任務中に青葉が損傷。鬼怒が青葉を牽引してマニラに帰投後、浦波と共に輸送を再開。その最中栗田艦隊を攻撃予定の米航空機編隊に発見されて戦没した。彼女の救助を命じられた一水戦より18駆司令艦の不知火が駆けつけたときには同行する輸送船により救助が行われた後であり(その連絡が一水戦司令部には届かなかった。)、偶然発見した栗田艦隊落伍艦の夕雲型・早霜(2駆)を救助しようとして不知火も戦没した。
なお、鬼怒と共に戦没した浦波は、鬼怒が二水戦旗艦を務めていたときの部下でもある。
詳しくは → 鬼怒(艦これ)
関連 → 第十六戦隊(艦これ)
6番艦 阿武隈(あぶくま)
「皆さん、あたしの指示に従って下さい。んぅぅー 従ってくださーいぃ!」
前髪が気になる末妹な6番艦。金髪なのは、キスカ島撤退作戦の時に米巡洋艦への擬装を図ったためとも。
生まれ故郷は次姉と同じ、駆逐艦建造で東の雄とされる浦賀船渠。一水戦旗艦の先輩である川内から遅れること13ヶ月後の15年7月に改二実装。(実艦でも、関東大震災の影響で川内が先に竣工している。)
姉たちが戦中様々な戦隊を渡り歩いたのに対し、阿武隈はその戦没まで第一水雷戦隊旗艦をずっと務めた。そのため、配下の駆逐隊も綾波型の7駆(漣・曙・潮。開戦前編成では朧も。)、暁型の6駆(暁・響・雷・電)、条約型駆逐艦全て(21駆、27駆、2駆、24駆。但し、2駆は開戦前のみ。)、吹雪型・朝潮型混成の9駆(白雲・薄雲・朝雲。霞・不知火編入)、その9駆に編入し改称した吹雪型・朝潮型・陽炎型混成の18駆(薄雲・霞・不知火。二水戦時代の18駆(霰・霞・陽炎・不知火)も開戦時に二水戦所属のまま指揮下にあった。)、そして、陽炎型の17駆(浦風・磯風・浜風・谷風)と多才な面々を擁する。
開戦時は南雲機動艦隊のトンボ釣り部隊(臨時編成)旗艦として17駆・18駆等を指揮下に活躍。その後第五艦隊に移籍。アッツ沖海戦、キスカ島撤退作戦をはじめ東北方面の輸送警備任務に長く従事。捷一号作戦発動に際して志摩艦隊隷下に参戦し米航空機により戦没した。
詳しくは → 阿武隈(艦これ)
関連 → キス島撤退作戦(史実:キスカ島撤退作戦、キスカ組) 第五艦隊(艦これ) 第一水雷戦隊(艦これ)
姉妹と節分
長良は、第十戦隊旗艦として参戦した第三次ソロモン海戦に関わる第十一戦隊(比叡・霧島)が自身の関わる鬼役とわかり、豆を投げるのを諦めいつもの走り込みに戻ろうとする。(17年実装)
名取は、自身が第五水雷戦隊の鬼役として豆を投げられ泣きべそをかいている。のだが、隷下の第五駆逐隊(春風・朝風・松風・旗風)は全て長姉たる神風に投擲、第二二駆逐隊(皐月・水無月・文月・長月)もその様子がないことから、誰からの投擲を受けているか不明のままである。(本人は17年実装)
由良は、豆を食べている提督の姿をただ眺めている様子。しかし...(鬼怒に続く)
鬼怒は、その名前から鬼役認定され、いたるところから投擲を受けていた(15年実装)。が、阿武隈・由良に反撃を開始。(18年追加)どうも、妹3人で鬼怒を鬼役にしていた様子である。
阿武隈は、由良と同じく豆を食べているひと(こちらは、提督であるかの指摘はない)に、節分で食べる豆の数=年齢で自分たちが食べるべき豆の数に関し、「深く考えるのはやめましょう」と、平和な節分を送っていた(15年実装)が、鬼怒をはじめとする一部艦娘からの投擲を受け「やめてくださぁいぃ~」と泣きべそをかくようになった(18年実装)
関連する戦隊・水雷戦隊
※開戦前を含む
- 第一水雷戦隊(艦これ) … 阿武隈(艦これ)
- 第二水雷戦隊(艦これ) … 五十鈴(艦これ) 名取(艦これ) 鬼怒(艦これ) 長良(艦これ)
- 第四水雷戦隊(艦これ) … 由良(艦これ) 長良(艦これ)
- 第五水雷戦隊(艦これ) … 名取(艦これ)
- 第十一水雷戦隊(艦これ) … 長良(艦これ)
- 第十戦隊(艦これ) … 長良(艦これ)
- 第十四戦隊 ・ 第十五戦隊 … 五十鈴(艦これ)
- 第十六戦隊(艦これ) … 長良(艦これ) 五十鈴(艦これ) 名取(艦これ)
- 第三十一戦隊 … 五十鈴(艦これ)
関連動画
史実系
二次創作作品
踊ってみた・その他
関連静画
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