門田隆将(本名:門脇護)とは、Twitterのインフルエンサーである。
概要
論調
Twitterにおけるインフルエンサーであり、2022年9月の時点でフォロワーが40万人を超えている。
ツィートの内容は反共・反中・反北朝鮮・親台湾・親米保守・共和党(アメリカ)支持・防衛費拡大・原発推進・改憲支持・特定秘密保護法支持・反ジェンダーフリー(反トランスジェンダー)・反フェミニズム・反LGBT・反同性婚・選択的夫婦別姓反対・男系天皇支持・日の丸や旭日旗や君が代の支持といったものである[1]。
ドナルド・トランプ、安倍晋三、高市早苗あたりの政治家を支持している。
野球に関する著作をいくつか書いていることからも分かるように野球好きで、Twitterでもしばしば野球のことを書く。
創価学会と公明党に対しては批判的であるが、統一教会を決して非難しない。
Twitterにおける問題行動
門田隆将はTwitterのインフルエンサーでありながら、デマや陰謀論に近いツィートをすることで知られている。
大村愛知県知事へのリコール運動を支持
お辞め下さい大村秀章愛知県知事 愛知100万人リコールの会の活動を全面的に支持しており、同団体が集めた署名の8割が不正だったことが発覚しても「特定勢力が味方を装ってスパイを送り込み、故意に大量の不正署名をした可能性も囁かれている」といった主張を繰り返した(ツィート1、ツィート2)。
Jアノンを教導
2020年アメリカ合衆国大統領選挙不正投票疑惑を全面的に支持しており、「ジョー・バイデンは不正投票で勝った」という意味のツィートを繰り返し(ツィート1、ツィート2)、Jアノンの教導者になった。
毎日新聞には百田尚樹や有本香や加藤清隆と並んで名指しで批判され(記事)、アメリカ合衆国のコーネル大学アントン・アビロフ教授が作成した「選挙の不正を訴えた影響力のあったアカウントのリスト」の中にも我那覇真子や西村幸祐と共に入っている(資料のPDF内に掲載)。
「安倍晋三内閣は統一教会の天敵」と主張
2022年7月8日に安倍晋三射殺事件が発生し、その直後から安倍晋三と統一教会の癒着を批判する世論が増えた。しかし門田隆将は「安倍晋三内閣は2018年6月に消費者契約法を改正して霊感商法の契約を取り消せるようにした。ゆえに安倍晋三は統一教会の天敵である」という主張を繰り返した(ツィート1、ツィート2)。
しかし、この主張は事実と異なる。2018年6月に消費者契約法を改正して霊感商法の契約を取り消せるようになったのだが、その条文を法案に入れたのは安倍晋三内閣ではなく衆議院議員たちである。詳しくは、霊感商法の記事を参照のこと。
経歴
初期
門田隆将(本名:門脇護)は1958年6月16日に高知県で生まれた。土佐高校と中央大学法学部政治学科を卒業し、1983年4月になって新潮社に入社して週刊新潮の編集部に配属された。1990年には、取材を指揮し、最終的に記事を執筆するアンカーマンの立場である「デスク」に就任した。
1994年日蓮正宗住職交通事故死事件で創価学会を叩く
1994年7月21日に日蓮正宗住職交通事故死事件が発生した。創価学会員が運転するトラックと日蓮正宗住職が運転する乗用車が正面衝突して、住職が事故死してトラック運転手も重傷を負った。これはただの事故で、住職側に100%の過失があったようである。
しかし門田隆将ひきいる週刊新潮は1994年8月25日に発売された9月1日号で「大石寺僧侶を衝突死させた創価学会幹部」というセンセーショナルな見出しを掲げて創価学会の陰謀であるかのように書き立てた。
1996年12月20日には札幌地裁で週刊新潮側の敗訴となった。
1996年信平信子性的暴行訴訟で創価学会の池田大作を叩く
1996年の門田隆将は、「創価学会の池田大作名誉会長に性的暴行を受けた」と主張する信平信子の手記を週刊新潮2月22日号(2月15日発売)に掲載した。
信平信子とその夫の信平醇浩は、池田大作を相手取って損害賠償請求の民事訴訟を起こしたが、反証されるたびに主張を変えるなどの不審な行動をとり続けた。結局、裁判所に「各事件の事実的根拠が極めて乏しい」「訴権の濫用にあたる」と判断されて却下された。この訴訟を池田大作に対する訴権の濫用という。
信平信子とその夫の信平醇浩はともに北海道創価学会の幹部だったが、北海道創価学会の人たちから合計2千万円の借金をして返済しないなどの金銭トラブルを抱えていた。そのため1992年に役職を解任され1993年に創価学会を脱会している。
1996年当時の自民党は創価学会を支持基盤とする公明党と対立関係にあったので、週刊新潮の記事をよりどころにして池田大作を批判する政治家もおり、亀井静香や白川勝彦が代表例だった。
しかし1998年4月頃になると、信平信子が有力な証拠を出せず裁判が進んでいないことと、自民党が社民党との連立に見切りを付けて公明党との連立を模索し始めたことにより、橋本龍太郎首相など執行部が創価学会に対して謝罪することになった。
2001年11月には『言論のテロリズム』という書物も発刊され、「門田隆将が信平夫妻の狂言を手助けした」などと論じられた。
盗用で訴えられて敗訴する
2008年4月に門田隆将は新潮社を退社して独立した。『なぜ君は絶望と闘えたのか 本村洋の3300日』や『この命、義に捧ぐ 台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡』や『死の淵を見た男 ―吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日―』といった著作を書き、賞を得たり映画化されたりした。
その一方で、2010年8月に日本航空123便墜落事故を扱った『風にそよぐ墓標―父と息子の日航機墜落事故』という書を出版したが、この中で女性遺族の手記を無断で盗用した。女性遺族からは「合計26ヶ所の盗用が行われた」として著作権侵害で提訴され、地裁と高裁で女性遺族が勝訴した。最高裁は2015年5月14日に門田隆将の上告を棄却し、高裁判決が確定した(記事)。
Dappi訴訟のついでに名誉毀損で訴えられて敗訴する
DappiというTwitterのインフルエンサーがおり、保守的なツィートをすることで知られている。そのDappiが2020年10月25日にツィートをした。門田隆将が産経新聞の『新聞に喝!』というコラムに寄稿した文章(資料)を画像データにして、その内容を要約する文章を書き、さらにDappi自身の「左派メディアは野党に都合が悪いことは報じない」というコメントを載せたものである。
門田隆将の文章を転載したDappiのツィートにより名誉を傷つけられたとして、杉尾秀哉と小西洋之はDappiを提訴した。また両氏は「門田隆将の文章は事実無根である」として門田隆将や産経新聞に対しても名誉毀損で提訴している(記事)。
2022年11月9日に東京地裁が名誉毀損を認め、門田隆将と産経新聞に対して計220万円の賠償を命じた(記事)。門田隆将は「唖然…左傾化し正義を捨てた日本の司法」とコメントした(ツィート)。門田隆将と産経新聞は地裁判決を不服として控訴した。
2023年4月12日に東京高裁は一審判決を支持した(記事)。門田隆将は「コラムが名誉毀損になるか否か、国民はその目で確かめて頂きたい」とコメントした(ツィート)。
2024年3月13日に最高裁第3小法廷(長嶺安政裁判長)は、産経新聞社と門田氏側の上告を退ける決定をした(記事)。これにより産経新聞社と門田隆将に計220万円の支払いを命じた一、二審の判決が確定した。
関連動画
関連リンク
Wikipedia
個人サイト
- 柳原滋雄 門田隆将を徹底批判するジャーナリストの個人ウェブサイト。『疑惑の作家 「門田隆将」と門脇護』という著作を刊行したこともある。創価学会員であり(資料)、創価学会を攻撃した門田隆将に対して厳しい批判を加えている。
関連項目
- 週刊新潮 - 古巣
- 産経新聞 - 寄稿することが多い
- 夕刊フジ - 寄稿することが多い
- 花田紀凱 - 同氏の運営する雑誌『Hanada』に寄稿することが多い
- 虎ノ門ニュース - 出演することが多い
- チャンネル桜 - 出演することが多い
- デマ
- 陰謀論
- お辞め下さい大村秀章愛知県知事 愛知100万人リコールの会
- 2020年アメリカ合衆国大統領選挙不正投票疑惑
- 霊感商法 - 門田隆将の主張とは全く異なる事実が記載されている記事
- 世界平和統一家庭連合(統一教会) - 門田隆将が決して非難しない宗教団体
- 創価学会 - 門田隆将がしばしば非難する宗教団体
脚注
- *「中国 from:KadotaRyusho」などとTwitterで検索すると思想傾向がよく分かる。
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- ページ番号: 5661473
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