閏秒(うるうびょう)とは、現行の協定世界時(UTC)において、地球の自転によって決められる世界時(UT1)との差を調整するために追加または削除される1秒である。
概要
下記のように、通常は存在しない「8時59分60秒」(日本標準時での値。協定世界時では前日の23時59分60秒)を挿入することで調整が行われる。また、8時59分59秒(協定世界時で23時59分59秒)を削除する「負の閏秒」も定められているが、現在までに実施例は一度もない。
4年に1度の閏日とは異なり、定期的には行われない。すべては地球が早く回るか遅く回るかにかかっている。現在までの閏秒挿入記録は情報通信研究機構(NICT)のWebサイトに掲載されているのでそちらを参照のこと。
削除(負の閏秒) | 通常 | 挿入(正の閏秒) |
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8:59:56 | 8:59:56 | 8:59:56 |
8:59:57 | 8:59:57 | 8:59:57 |
8:59:58 | 8:59:58 | 8:59:58 |
9:00:00 | 8:59:59 | 8:59:59 |
9:00:01 | 9:00:00 | 8:59:60 |
9:00:02 | 9:00:01 | 9:00:00 |
9:00:03 | 9:00:02 | 9:00:01 |
9:00:04 | 9:00:03 | 9:00:02 |
日本の放送局などでは、100秒前(8時58分20秒)から1秒ごとに時計を0.01秒ずつ遅らせることで調整している。
NTTの時報では、閏秒10秒前からの「ピッ」を6回から7回に増やすことで調整を行っている(2009年までは上記と同様に100秒前から0.01秒ずつ調整していた)。なお、ひかり電話の場合はこれとは異なり、閏秒挿入時に「ポーン」が2回に増える。
関連動画
2009年の閏秒
2012年の閏秒
2015年の閏秒
2017年の閏秒
関連項目
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