関東廂番とは、建武政権における役職の一つである。
概要
『建武記』に記された6番39人の名前が知られている、建武政権時代の鎌倉府にあったとされる役職である。彼らは引付頭人である二階堂時綱の下で引付、内談の役目を果たしていたとされる一方で、関東の治安維持を行う軍事力であったそうだ。この鎌倉府自体が成良親王を上に置く足利直義の意向が相当反映されたものであるため、頭人は全員足利一門からなっており、足利一門の被官も多い。一方で旧幕府官僚であった二階堂氏が多く登用されている。
しかし中先代の乱で廂番のメンバーからも加わるものが出た一方頭人の半分が戦死、その後建武政権自体崩壊してしまったため特に復活することもなく、室町幕府による新たな関東支配に移行したのである。
一覧
番 | 頭人 | 結番衆 |
---|---|---|
1 | 渋川義季(足利氏、中先代の乱で戦死) | |
2 | 岩松経家(足利氏兼新田氏、飛騨守護、中先代の乱で戦死) | |
3 | 吉良貞家(足利氏) | |
4 | 一色頼行(足利氏) | |
5 | 石塔範家(足利氏、中先代の乱で戦死と推測されている) | |
6 | 吉良満義(足利氏) |
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関連項目
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