関西本線とは、東海旅客鉄道(JR東海)と西日本旅客鉄道(JR西日本)が運行する鉄道路線である。
概要
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名古屋駅(愛知県名古屋市)とJR難波駅(大阪府大阪市)を結ぶ鉄道路線(幹線)である。また、四日市駅~塩浜駅、平野駅~百済駅の貨物支線を持つ。
名古屋駅から亀山駅までをJR東海が(全線電化)、亀山駅から加茂駅まで(非電化)と加茂駅からJR難波駅まで(電化)をJR西日本が運行している。また、JR西日本側の電化区間には「大和路線」という愛称が付けられている。
2006年に優等列車の急行かすが(名古屋~奈良間)が廃止されたことにより、両社を跨ぐ列車のみならず、非電化区間と電化区間を跨ぐ列車も完全に消滅した。つまり、運行は3つの区間で完全に分離している。
ラインカラーと路線記号は名古屋駅~亀山駅がCJ、亀山駅~加茂駅の「関西線」名称の区間が紫色でV、加茂駅~JR難波駅の「大和路線」名称の区が緑色でQである。
大和路線は加茂~木津間以外は複線化されているものの、JR東海の営業区間は大半が単線のまま据え置かれているため、競合する近鉄名古屋線に大きな差を付けられているのが現状である。
2023年10月23日より加茂・奈良~天王寺・大阪を走る朝の大阪方面行き区間快速・直通快速で座席指定サービス「うれしート」の運用が始まった。つり革に「うれしート」の暖簾掛けただけだけど。
歴史
複数の鉄道事業者によって開業した路線である。大半の区間(名古屋~木津間)は関西鉄道が開業したものだが、木津~奈良間は奈良鉄道、奈良~JR難波間は大阪鉄道(近鉄南大阪線を開業した大阪鉄道(通称大鉄)とは別会社)が開業させた。
関西鉄道は滋賀県の草津駅と名古屋市を東海道沿いに結ぶことを目的に開業したが、自社路線での大阪進出を目論み、柘植駅から分岐して奈良方面に伸ばした路線が1897年に加茂駅まで達した(関西本線に含まれなかった区間が後の草津線である)。1899年に奈良駅まで乗り入れ、翌1900年6月に大阪鉄道との合併が成立して湊町駅からの直通運転がついに実現した。1905年2月に奈良鉄道との合併が成立し、1907年8月に加茂~木津間が開業した。元々加茂駅と奈良駅を結んでいた区間(大仏線)は距離こそ短かったものの急勾配だったため、木津経由の新線開業後に廃止された。そして同年10月に関西鉄道は鉄道国有法に則って国有化され、現在の関西本線となった。
ICカードの利用
JR東海のTOICAは名古屋駅から亀山駅で使用が可能、JR西日本のICOCAは亀山駅からJR難波駅で使用可能となっている(つまり全線で使用可能)。相互利用が可能なカードについてはそれぞれTOICAおよびICOCAに準ずる。
ただし、亀山駅をまたいで使用することは、定期券の定期券区間内での利用を除き不可。
路線データ
使用車両
JR東海管内
- 211系(快速・普通。名古屋~亀山)
- 313系(快速・普通。名古屋~亀山)
- 315系(快速・普通。名古屋~亀山)
- HC85系(特急南紀。名古屋~河原田)
- キハ75系(快速みえ。名古屋~河原田)
- 伊勢鉄道イセIII形(伊勢鉄道伊勢線直通。四日市~河原田)
JR西日本管内
- キハ120形(普通。亀山~加茂)
- 201系(快速・区間快速・普通。加茂~JR難波)
- 205系(普通。奈良~王寺)※平日朝下り1本のみ。
- 207系(快速。奈良~木津)
- 321系(快速。奈良~木津)
- 221系(大和路快速・快速・区間快速・普通。直通快速・おおさか東線直通。加茂~JR難波)
駅一覧
関連動画
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関連項目
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