- 日本の野球場一覧 > 阪神甲子園球場
阪神甲子園球場とは、兵庫県西宮市甲子園町1−82にある野球場のことである。阪神電鉄の所有球場であり、プロ野球セントラル・リーグの阪神タイガースが本拠地球場としている。
概要
阪神甲子園球場 Hanshin Koshien Stadium |
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基本情報 | |
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所在地 | 兵庫県西宮市 |
開場 | 1924年8月1日 |
所有者 | 阪神電気鉄道 |
使用チーム | 阪神タイガース |
収容能力 | 47,757人 |
グラウンドデータ | |
両翼 | 95m |
中堅 | 118m |
左右中間 | 118m |
フェンス | 2.6m |
面積 | 13,000㎡ |
経歴 | |
競技場テンプレート |
近畿以外の地方の人からよく誤解されがちであるが、阪神甲子園球場は兵庫県西宮市にある(大事なことなので二回言いました)。
作られたのは1924年と、プロ野球の本拠地として使用される球場では最も歴史が古い(次いで明治神宮野球場の1925年)。かつて1947年から1991年までは「ラッキーゾーン」が設置され、両翼が数メートル狭くなっていた。
春の「選抜高等学校野球大会」と夏の「全国高等学校野球選手権大会」の開催地であり、この2大大会は球場の名を取って単に「甲子園」、または「春の甲子園」「夏の甲子園」と呼ばれることも多い(※春は「センバツ」という簡略な呼称・表記もある)。
夏の選手権大会開催時は主催試合を行う球場としてタイガースは使用できない。また、プロ野球においては前年Aクラス入りしたチームは翌年のペナントをホームスタジアムで開始できるのだが、タイガースの場合はペナント開幕が「センバツ」の開催と重なってしまっているため、これまた使用できない。
特に前者は大会開催期間中ビジター(アウェイ)ゲームをずっと強いられることから、以前はこの期間を「死のロード」と呼称するほどで、シーズン終盤の「定位置」をほぼ決定づける原因ともなっていた。
しかし、ここ数年はオリックス・バファローズの本拠地である大阪市の京セラドーム大阪(大阪ドーム)の使用が可能となったため、移動による負担が減ったことで不利はほぼなくなっている。詳しくは阪神タイガースの記事で触れられるはず。
甲子園球場の風物詩ともいえるのが阪神タイガースが7回裏攻撃前に流される「ラッキー7」と「ジェット風船」で他の球場が球団歌を流すのに対し、甲子園球場だけは昔から「ラッキー7のファンファーレ」が流れ、曲が終わった後に一斉にジェット風船を飛ばすのが風物詩となっている。多い時には95dbを超えるジェット風船の音が球場に響き渡る。また2022年に甲子園球場の照明がLED化された際、LED特徴である「瞬時に点消灯」を生かした「ドット絵のような図柄や文字」を生かし、ラッキー7には照明がジェット風船を飛んでるかのようなドット絵の演出がなされる。なお2020年に発生した新型コロナウィルスの影響によりジェット風船の使用が禁じられ、2023年以降新型コロナウィルスが5類に移行されても、衛生面とゴミの観点から2024年現在も再開の見通しがない。その代わりにジェット風船のイラストが描かれたタオルや選手名前が書かれたフェイスタオルをラッキー7時に掲げたり、ファンファーレの最後の部分にジェット風船の効果音を混ぜるなどして雰囲気だけは味わえるように工夫がなされている。
(ビジターでは7回表攻撃前には六甲おろしが流されるが、例外として京セラドーム大阪で開催されるオリックスバファローズ主催の阪神戦のみ、ビジターにも関わらず7回表阪神の攻撃前に流されるのは六甲おろしではなく甲子園球場とおなじ「ラッキー7のファンファーレ」が演奏される(なお最後のジェット風船の効果音は含まれていない))
高校球児はもちろん、全国の野球ファンからも「聖地」として有名であり、一度は訪れてみたい球場である。
プロ野球選手からも、「甲子園だけは別格」「他の球場には無い雰囲気」と話す選手が多い。
特に通路から観客席へ出た瞬間の開放感と雰囲気は、他の球場にはない特別なものである。
2024年8月に阪神甲子園球場が開場100周年を迎えるにあたり、2022年8月より「阪神甲子園球場100周年記念事業」を展開。ラッピングトレインの運行・高校野球にゆかりのある野球漫画のコラボ動画・オリジナルグッズの発売等、2024年まで様々な事業が展開予定となっている。
そして2024年7月30日~8月1日は「KOSHIEN CLASSIC SERIES~100thAnniversary~」と題し読売ジャイアンツとの3連戦が組まれた。これは阪神側が「100年目の日に伝統の一戦を組ませてほしい」との異例の要望をNPBに行い、他の球団の了承の下実現された。またこの3連戦はアルプス席が2019年以前の席幅に戻し47000人規模の来場に対応させる。(なお記念日となる8月1日の試合は開幕戦よりも先に完売した逸話がある)
関連する著名人の発言
阪神甲子園球場ニハ 駐車場ガ アリマヘン ヤッパリ 阪神電車が イチバンヤー (トーマス・オマリー)。
の割には球場内で頻繁に車のCMが流れるのだが。
11時以降も試合やってたら、加古川より西の人帰られへんね (福本豊)。
最近では終電が早くなっているため10時半でも厳しい。
ただしJR神戸線の加古川~姫路間に関しては、甲子園駅23:50分台の特急利用のうえ三ノ宮駅で乗り換えれば1時台に帰ることが出来る。
球場の特徴
阪神甲子園球場の代名詞と言えば、内野席の頭上にある「銀傘」、芸術家・岡本太郎の父で風刺漫画家の岡本一平をきっかけに名がついた「アルプススタンド」、球場の外壁を縦横に走る「蔦」である。このうち「蔦」に関しては、2007年秋から行われていた改修工事で姿を消し、現在は元の蔦の種から育てられた新しい蔦が育成中。
両翼/中堅距離は95/118mとプロ野球のフライチャンズ球場の中では低い数値であるが、その特徴的な扇形状の膨らみのあるフェンスにより左中間・右中間最深部の距離は118mと逆に最長を誇っており、本塁打の出にくい球場である。(余談だが、東京ドームは両翼/中堅距離は広いものの直線に近く膨らみの無いフェンス構造で左中間・右中間最深部距離は短く本塁打が出やすいという真逆の構造になっている)
また、その立地から「浜風」と呼ばれる風が吹き込み、ライト方向への打球は向かい風となって押し戻されることから、左打者にとっては引っ張ることによる本塁打がさらに出にくい球場となっている。
しかしポール際だけは例外で、スタンド形状によって風が弱まることから飛距離が伸びやすい。
日本のドーム球場以外で場外ホームランが不可能な球場の一つである。
外野スタンドが日本一大きく(ライト側だけで約9000人収容)、場外ホームランを打つためには180m以上の飛距離を出さなければならない。
そのため過去に場外ホームランは1本も出ていない。プロ野球本拠地の屋外球場では唯一である。
各種売店、主に飲食に関しては伝統の甲子園三大グルメを主軸にKFCやピザーラ、築地銀だこの出店、関西大手の鶴橋風月のお好み焼きなど大小様々な企業が店舗を連ねる。なお夏の高校野球には欠かせない梶本商店のかちわり氷は当然ながら夏季にしか買えないので注意。
球場周辺にはショッピングモールの「ららぽーと甲子園」や球場となりには2022年にオープンした「甲子園プラス」がある。球場外でご飯を済ませてから試合観戦をしたい人も安心。
その他イベントなど
球場の所有者が所有者なため、他の本拠地球場(特にドーム球場)と比較するとその数は少ないが、たまに野球以外のイベントも行われる。特にアメリカンフットボールの関東・関西の大学王者同士が対戦する「甲子園ボウル」が有名で、多くの観客を集めている。
関西の野球場ではコンサート会場としての開催実績が少ない部類であるものの、1991年から2015年までTUBEが毎年開催していたほか、それ以外にもエマーソン・レイク・アンド・パーマー(1972年)、イーグルス(1995年)、Mr.Children(1995年)、サザンオールスターズ(1996年)、JUDY AND MARY(1997年)などが行っている。
中日ドラゴンズの旧本拠地・ナゴヤ球場のように、周辺が住宅地であるため騒音の問題があることや、外野部分の天然芝の養生・保護などから、開催に関して厳しい規制がかけられており、基本的に前述のTUBEのみが行っていた(関西では以前から阪急西宮スタジアムや大阪球場があったこと、1997年には天候に左右されない大阪ドームが完成して開催が減ったことも一因)。そのTUBEも当初は夏開催だったのが、野球の開催日程に左右されて最終的に秋分の日までずれ込んでしまったため、イメージ的な面から一旦開催を終了。これを受けてか、2016年は大の阪神ファンとして知られる水樹奈々が念願となるコンサートを開催している(ソロアーティストとしては初)。
大昔には雪を球場内に敷き詰めたスキージャンプ台や、広大なグラウンドを使用しての馬術大会、戦前にはなんと戦車博覧会まで行われた。また太平洋戦争中は高校野球が中止になり、グラウンドで芋を栽培していたこともある。
アクセス
最寄り駅は阪神電鉄・甲子園駅。スポンサーについている球団のホームスタジアムだけあってアクセスのよさは阪神電鉄がピカイチ。阪神梅田駅からは特急で最速で約13分、阪神三宮駅からは同じく約18分である。近年では阪神なんば線が開通したため、近鉄奈良線・大阪線沿線からもアクセスが容易になった。
阪神タイガースの試合が甲子園で行われる日などは、阪神梅田駅の混雑は相当なものである。このアクセスの集中が、同社の経営を支える柱の一つとなっている。また野球開催を始めイベント開催時の甲子園駅での乗客の誘導のノウハウは「神業」と呼ばれ各地の鉄道会社からも見学に来る程である。
一方、JR神戸線・甲子園口駅は、あまり推奨できない。名前こそ「甲子園」が冠されているが、実際には2km以上離れたところに設置されているからだ。阪神バスを使うか、30分強歩く元気のある人でないと甲子園に行くのはつらいが、阪神電鉄の混雑を避けてこちらを利用する人も意外と多く、試合の日には阪神電鉄ほどではないものの野球ファンの姿が多く見られる。
また、この甲子園口駅を初めとして、JR西宮駅や尼崎駅などの各所から阪神バスが出ているため、こちらを利用するのも良い。
ただし、車でのアクセスは推奨できない。上記の通り甲子園球場には駐車場がなく、球場周辺一帯も同様だからである。
関連動画
関連項目
- 甲子園
- 阪神タイガース
- トーマス・オマリー
- 甲子園のマモノ
- 甲子園のサイレン
- ラッキーゾーン
- 選抜高等学校野球大会(春の甲子園)
- 全国高等学校野球選手権大会(夏の甲子園)
- 甲子園ボウル
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日本プロ野球の本拠地野球場一覧 | |
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