院生とは
概要
学部生、つまり大学生との対比で使われることが多い。大学生と違い、(特に文系は)大学院進学は日本では一般的ではなく、本当に優秀な人は海外の大学院へ行ったりするので、生息数は少ない。修士課程と博士課程があり、博士課程はもっと少ない。その生態は、研究科によって異なるが基本的には研究研究研究アンド研究そして論文(特に理系)。文系の一部や希望の研究室に進学できなかった等の理由で意欲の低い者の中には暇そうな人も居るが。
つまり院生と学部生の決定的な違いは、院生は研究していて、学部生は勉強しているということ。学部では「教えてもらう」、院では「研究に必要なものは自分で勉強しろよ」ということ。わからないことがあったら、指導教官や他の先生に質問しに行ったりする。
稀に学部時代の専攻と違う分野に来る院生も居る。学校を変えることはそれなりによくあり、院のほうが学部時代の大学よりいい大学なら「ロンダ」とか言われてしまう。学部>院の場合は逆ロンダにされる。また偏差値の低い大学の大学院に行くと「長学歴」とレッテルを貼られるので、それが嫌なら上位大学の大学院を目指そう。
彼らは知の生産者として日々頑張っているのである(というのが建前。実際はそうじゃない人も居る)
学位は修士と博士があり、修士課程だけ修めて2年もしくは3年で卒業する院生もいる。これが修士(master)。博士(doctor)は修士の後さらに2~3年通うことになる。博士が最高学位で、デジモンでいえば究極体なのだが、就職が研究機関とか教授くらいしかなくなるので一個下の修士のほうが世間の扱いがいいというよくわからないことになっている。その教授ですら稀にだが大卒からワープ進化するものもいるし(法科大学院は法務博士という学位があり、普通の大学院と制度が異なる)。
社会人として働きながら通うもの、定年してから入学した者などもいるので大学生と違いおっさんの院生もたくさんいる。
また、海外からの留学生も多い。特に定員割れしている大学院では留学生に頼っているところもある。
主な生息地は大学院だが、大学院大学とか法科大学院など特殊な大学院に生息する特殊な院生もいるらしい。
ぶっちゃけ大学生→社会人がデフォであって、大学生→院生は、ポケモンでいえばわざわざイーブイをブースターにしたり、ニョロゾをニョロボンに進化させるようなものなので、たまに「就職したくないから院行くわ」とか「大学受験で入れなかったあの大学に」みたいな人も居るが、「研究したいという熱意」がないなら院生になるのは危険である。特に文系。学費もかかるし、大学受験で入りたかった大学の院に行っても、大学生が青春を満喫している隣で地獄の日々を送る羽目になる。そして奨学金が未来の自分の首を締め上げる。苦行じみた進化。
ただし理系は院に入ってからがスタート地点。文系でもできる仕事につくならいいが、理系は院へ行くのは普通。技術が進んだ今日においては大卒では不十分だということや、理系と文系は求められる物が違う、理系は大学院や大学で学んだことが重視に対し文系はどこの大学出か、地頭のよさ、等であることが原因とされる。といってもこれは全体的な傾向であり、分野や大学によって変わってくる。大学の就活課あたりにいって院の進学率や就職先を調べたほうがよい。
懲役2年罰金300万と名高い法科大学院も、もし弁護士や検察になりたいなら行かねばならない。三振の恐怖はつきまとうが。詳しくは法科大学院の記事を参照。
なぜか院卒は採用しないことを宣言し、門前払いしている企業もある。曰く「院卒は使えないくせに大卒より高学歴だという余分なプライドがあって使いにくいし、そのくせ給料を高く払わなければいけないから採らない」とのこと。院卒でもそんな人ばかりではないのだが。公務員や外資はそのようなことはあまりないと言われている。一方で院卒ウェルカム、大卒お断りという企業も存在する。研究によって身についた問題発見能力や問題解決能力は企業においては自社製品の課題を発見し、解決する能力であり、大卒ではそのような能力は身についてないからだそうだ。高学歴ワーキングプアの記事も参照してください。
理系においても安易に大学院に進学すると痛い目にあう。教授との関係悪化などでうつ病にになり、自殺を選ぶ人もいる。まだ学生が続けられると考えていると思い知らされることになる。どんなに研究が好きでも、研究を仕事にしたくないと進路を変える人もいる。やっぱりアニメは家で見るのが一番は至言。
創作でも院生が主人公とか、大学院が舞台だったりすることは少ない。大学生ならゴールデンタイムとかあるがおそらく院生が少ないので共感を得られないためか。恋愛もしにくいし、いい年こいて中二病もきついし、部活サークルもなく、大学生は青春まっさかりでまさに人生の夏休みだが大学院生は楽しい物ではなく人生の氷河期だからかであろう。
ただもちろん就職する際に修士または博士が要求される職もあるし、院卒で活躍している人もいるのでデメリットしかないわけではない。院に行ってよかったと言う人もいる。
もしそれでも大学院に行きたいのなら
- 研究内容を吟味しよう・・・大学院に行くことは研究が生活の一部になると言っても過言ではない。その研究に面白みを感じなれば行くべき研究室ではない。また専門性が高まるので将来にも影響を及ぼすことになる。もちろん自大学に残るのも選択肢の一つだが、もし学者や研究職を目指すなら研究に力を入れている大学に移動も考えるべきである。やりたい研究があるなら「ロンダ」「逆ロンダ」と揶揄されようとも他大学に行くべきである。当然不正ではない。
- 研究室訪問はしておくこと (※他大の院進学の場合)・・・あらかじめ試験を受ける研究室にお邪魔して教員や院生と簡単に話すことを試験前に普通する。これを研究室訪問というが、しておくこと。話す内容は研究室によるが最低限、研究内容については詳しく聞いておくように。またその大学院が説明会を行っている場合は参加しておくこと。
- 院試対策をすること・・・法科大学院のような特殊な大学院については、それを専門とした予備校に通ったりして対策を立てるとよい。未修者と既修者では試験が異なるなど事情が特殊なので一般的な大学院についてのみ記述する。試験の内容は多くの場合は学部で学習したこと、それに外国語、場合によっては面接である(例外あり)。大学受験ほどではないが一応院試向けの予備校や個人塾は存在するのでそういった所に通うのもよいが、独学の場合はとにかく過去問を手に入れること。また、どの分野がどのくらいのレベルで出題されるかを把握することが重要である。面接も模擬面接などで練習しておくこと。英語は論文を読む力が試されるため、TOEFLを勉強すること。それ以外は大学受験と似ているが、試験範囲が大学ごとに異なるので併願は大変であることには注意したい。
- 学部での勉強はおろそかにしないこと・・・専攻を変えたり大学を変える場合も同じ。院試対策にもなるし成績表を求めるところもある。そうでなくとも面接で学部での勉強の状況を教えてくださいと訊かれることもあり、その際さぼっていた場合はボロが出るかもしれない。またやりたい研究内容に合わせて、授業選択することも忘れてはいけない。
- 出願書類は余裕を持ってだすこと・・・「なにを当たり前のことを」と思うかもしれないが案外受付期間は短い場合がある。余裕を持って出すが無難。
- 学費の問題・・・自分でバイトや派遣で稼いで通うなり、奨学金を借りるなり、親に出してもらうなりすることになる。親に出してもらうなら感謝。特に理系は学費が高くつくので、学費を考えると国立大学を目指すべき。社会人として働きながらでもよい。
院生が主人公、院での生活を題材としたアニメ、ライトノベル等
- 京大M1物語
稲井雄人著の漫画。京都大学の大学院が舞台で、主人公は院生の最上啓介。 - ジェノサイド
高野和明著のSF小説。アフリカ編と日本編があるが、日本編が一応大学院が舞台。主人公は院生の古賀研人。 - 猫色ケミストリー
喜多喜久著の恋愛・ミステリー小説第2弾。舞台は東大農学部だが、主人公は院生の菊池明斗。 - Piled Higher and Deeper
Jorge Cham著のWeb4コマ漫画。大学院(おそらく作者が通っていたスタンフォード大学の大学院)が舞台で、主人公は名前がない院生(モデルは作者)。 - ラブ・ケミストリー
喜多喜久著の恋愛・ミステリー小説第1弾。舞台は東大農学部だが、主人公は院生の藤村桂一郎。 - ラブ・リプレイ
喜多喜久著の恋愛・ミステリー小説第3弾。舞台は東大農学部だが、主人公は院生の浅野奈海。
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