陽子さん、すがりよる。とは、スズモトコウによるWeb連載コメディ漫画である。
概要
2018年7月2日より週刊少年マガジンの無料アプリ「マガジンポケット」(以下マガポケ)にて連載されている。毎週月曜日更新。
作者のスズモトコウにとって、本作が少年誌での初連載作品に当たる。
同時期の連載として、Comic Walker掲載の『励まし嫁』がある。
本作以前には2015年よりPixivやTwitter上にて4ページ前後の短編漫画を発表していた。
中でも、ハッピーエンドシリーズ等はバズることもあり、Twitter上で1万以上のいいねやリツイートを獲得した作品もある。
それらの短編のうち、後述する本作の前身作品と『励まし嫁』シリーズが正式な連載として長編作品化されている。
本作は作者がPixivにて「たっくる」名義で2017年10月9日(4P)、11月11日(8P)にそれぞれ投稿した『陰キャの陽子さんは依存する』という短編漫画が前身で、これがPixiv上で多くの共感を集めたことから、連載作品へと繋がった。なお、Pixiv版から引き継いだ要素は、主人公の橘陽子のキャラクター程度で、マガポケ版は新たな出会いから始まっている。
作品の内容は、つっけんどんな高校生の森岡慎吾が入学1週間目にして出会ったスーパー陰キャ人の橘陽子にことあるごとに絡まれるようになるコメディ。
マガポケでの評価は概ね好評で、単行本には重版もかかったほか、2018年に1度、2019年7月までにさらに2度の週刊少年マガジン本誌への出張掲載も行われた。
作者の本業である学業が忙しくなったことや、作品のストーリー的に一区切り付いたことで、これ以上続けても仕方が無いという状況になったため、2019年11月18日更新分の51話にて完結した。
あらすじ
高校生の橘陽子は、話しかければ続くが会話は全く続かないスーパー陰キャ人。
そんな陽子さんは、授業のグループワークで話しかけてくれた森岡慎吾にくっついて高校生活を送ることを決意。
事あるごとについてくる陽子さんをなんとか巻こうとする森岡くんは、今日も周囲から浮きながらクラスメイトの日向さんやネチネチを巻き込んで日々を過ごしていくのだった。
登場人物
- 橘陽子
本作の主人公にして、名前に反してスーパー陰キャ人。姉が一人いる。地毛が銀髪のロングヘア、さらに容姿端麗の美少女なのだが、身内以外のコミュニケーションが苦手で、森岡に出会うまで高校に入って友達が一人も居なかった。幼少期の友達はコリドールというゲームだけだったらしい。Pixiv版では朋ちゃんというメガネ女子が唯一の友人として登場したが、マガポケ版には登場していない。
制服で普段は目立たないが、スタイルは背もそれなりに高い結構なグラマーで、水泳の授業では森岡も目のやり場に困っていたほか、身体測定ではネチネチがジェラシーを感じるほど。ハロウィンイベントでは意図せずスリングショットの魔女コスプレを披露した際には、周囲の目線を釘付けにした。
このスタイルの良さは遺伝らしく、単行本のラフでは両親と姉が「デカイ」事が描かれている。
髪型は前髪を伸ばして顔をあまり出さないようにしている。一度美容院で髪を短くしてもらった事があったが、あまりの変貌ぶりにネチネチをして「アイデンティティを喪失してる」と大笑いされた。
所謂オタでもあるらしく、休日はキングダムハーツが出来ずに雪合戦になった事をたいそう嘆いていたほか、漫画家のサイン会にも行っている。反面、何故高校に受かったか分からないくらい学力は低い。唯一美術だけはまともな成績らしく、ネット上のtmittERにイラストを投稿した際にはそこそこの評価を得ている。
授業のグループワークで、ハッピーセットのオモチャのようになっている所で、同じく余っていた森岡とペアを組む事になった事で、以後の高校生活は彼に依存する事を一方的に宣言。
当初は森岡も迷惑がっていたものの、携帯番号も交換しているほか、買い食い、休日にアニメショップに行く、席替えで隣を熱望など、既に友達以上な関係になりつつある。計画停電で銭湯に行った際には、男湯風呂に一緒に入ろうとさえした。
文化祭では半ば強引にメイドのコスプレで接客する羽目になったが、生徒会長以下男子諸君にはすこぶる好評だった。この事が森岡との関係も少し変化するきっかけとなったが…
最終的に森岡と相思相愛となり、エピローグでは同棲している様子が描かれた。
- 森岡慎吾
本作のもう一人の主人公。赤髪、長身、不良っぽい見た目で誰も寄り付かなかったが、グループワークでペアを見つけられず、たまたま余った陰キャの陽子に取り憑かれてしまった哀れな男子。
だが、周りの男子からは常に周りに女子の気配があることから密かに羨ましがられている。よくゴリラ扱いされるが、本人は大変嫌っている。勉強はそこそこに出来る方らしい。
当初は、陽子の事を単なる鬱陶しい奴程度に扱っていたが、陽子に借りた漫画にどハマりしてしまっているなど、強面の容姿に反して持ち前の人の良さも手伝って、結局彼女のペースに巻き込まれていっている。また、陽子を女性として意識するようになってからは、極度のヘタレっぷりを発揮したが、ふとしたきっかけで自宅に陽子を招待し、思わぬ形で付き合うに至る。
最終的には一緒に暮らすようになった模様。
Pixiv版では、彼に相当する人物はまだ居らず、代わりに雨宮大河という明るい性格の男子が陽子に絡んでくれるというものだった。
- 日向留美
森岡の中学時代からの知り合いで、小さい身長に加えて明るく社交的な性格の1年1組のアイドル的存在。一方で、お色気要素は今のところ最も少ない。森岡が唯一「さん」付けで話す人物。家は裕福。
陽子と出会ってからは、隠れSな部分も発揮し、堂々と陽子のパンツを覗いたり、どうやって知ったのかは定かでは無いが、SNSのアカウントまで突き止める陽子のプチストーカーになっている。また、出会った頃は苗字で呼んでいたが、今は下の名前で陽子ちゃんと呼んでいる。
視力は悪く、普段はコンタクトレンズをしているが、一度だけメガネをかけてきた事がある。矯正無しだと風呂場の隣の人物が判別できないほど。
本質的には、悪い子ではなく、陽子に付きまとうのも、彼女と接するのが楽しいからという理由だけである。その為、ハロウィンやクリスマスでは積極的にイベントに誘っていたが、文化祭で無理をさせた時は涙を浮かべて本気で謝罪していた。
終盤ではなかなか進展しない陽子の関係にやきもきしていたが、最終回でのエピローグでも友人関係は続いている模様。
- 那智百合花
1年にしてバスケ部のレギュラーポジションに君臨する脳筋女子。容姿は同時連載作品の「励まし嫁」に登場する水戸智秋に似ている。ネチっこくしつこいディフェンスが得意な事から付いたあだ名が「ネチネチ」。以後陽子からもその名前で呼ばれる羽目になる。
陽子とは体育のバスケの授業で恥をかかされた事で絡むようになり、以後席も近くなった事でさらに陽子達と共に過ごす事が多くなった。学力は陽子といい勝負。家は少々貧しいらしく、食事が絡むと普段以上に貪欲になる。本作の隠れたパンチラ要員。
- 白鳥誠一郎
成績優秀、才色兼備の典型的な生徒会長。たまたま風の強い日に生徒会長選挙のビラ配りをしていた時に陽子を見かけて一目惚れ。会長権限で陽子を様々な生徒会特権で副会長に推薦するも、森岡と遊べなくなるのが嫌という理由でアッサリ断られる。文化祭では煽るためだけに1-1のコスプレ喫茶に現れるが、陽子のメイド姿に卒倒。その後、「もえもえキュン」を見た際には某北斗拳士の如く天に還ろうとさえした。独断で文化祭の売り上げ競争を提示したりもしたが、文化祭を盛り上げる為で勝つ事が目的ではないなど、根はいい奴である。その後、実業家として成功した模様。
- 蜂須賀紅葉
校則の鬼を自称する生徒会副会長。文化祭では白鳥を介抱するだけの役で登場したが、その後陽子の下に会長を誑かす不良少女、と勘違いしたまま再登場。校則違反で陽子をしょっ引こうとするものの、大した成果も上げられずにチャイムで撤退。その後球技大会でも陽子と鉢合わせする。苗字が阿波国、淡路国を治めていた蜂須賀氏と同じだが、家族が徳島県にルーツがあるわけではなく、原作者曰く愛知方面がルーツではないか?とのこと。
- 高橋八千代
陽子のクラスの担任教師で英語科担当。ある意味本作の全ての元凶。仲良し好きで、とにかくグループワークを生徒に課す事が多い。一方で純粋すぎる所があり、ネチネチの簡単な嘘にも騙される。かつては陸上部だったらしく、足はかなり速い。挨拶運動ではあらゆる手で逃げようとする陽子にどんな手を使ってでも笑顔で挨拶をさせる執念深さも見せた。
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関連項目
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