隠語とは、特定の範囲内でのみ通用するような、一般とはかけ離れた意味を持たされた言葉である。
時折、卑猥な語を指すのに用いられることもある。「陰語」乃至「淫語」の誤変換ともとれるが、「隠し所」という語があることからも別段間違っているとは言えない。
概要
英語で言う所の「スラング」に相当し、訳語にもスラングが当てられる事が多い。
しかし両者のニュアンスは微妙に異なるため、日本語でも「スラング」と「隠語」とが使い分けられる場合がある。
大雑把な特徴としては、「隠語」は特定の業種にて、そのまま口にするのには不都合があるような言葉に別の言葉を当てるパターンが多い。
不都合と言っても、単に元の言葉が長すぎるための省略、そのものの言葉を耳にすると不快感がある、特定のニュアンスを強く出したい等で単に別の言葉に置き換えているだけの例もあれば、会話の内容を無関係の人々に知られると不味いために会話を部分的に暗号のようにする目的の物もある。
前者の場合は実際は何を意味しているかと言うのも外部の人間に知られている場合も多々あるが、後者は部外者に意味を知られては意味が無いため、我々一般人が意味を知っているような隠語は既に使われていない可能性が高い。
なお特定の業種や学問での隠語であっても、専門用語とは違う。専門用語は知識が無いと意味が分からない言葉ではあるが、公式に意味を定義されている言葉であるため、知識があれば全世界どこへ行っても通じる言葉である。対して隠語は同じ業種・学問でも全世界で同じ意味を用いているとは限らない。
隠語の例
以下に代表的な例を挙げる(実際に使われているかどうか疑わしいもの、既に特定の業界のものではなくなっているものも含む)。
- ホシ(警察における「犯人、容疑者」の意)
- マル暴(警察における「暴力団」の意)
- ガイシャ(警察における「被害者」の意)
- キャスト(吉野家における「従業員」の意)
- カチコミ(極道における「襲撃・殴りこみ」の意)
- 187(サンフランシスコ警察における「殺人事件」の意)
- 拾う(医療従事者における「患者の死に立ち会う・遭遇する」の意
- ネタ(報道関係者における「(事件などの)情報」の意)
- マイナス(軍関係における、「戦死した士官が飲食店などに遺したツケ」の意。「マイナスがある」で「戦死した」と言う遠まわしな表現にもなる)
関連動画
関連項目
- 5
- 0pt
- ページ番号: 4064981
- リビジョン番号: 1831113
- 編集内容についての説明/コメント: