雑兵(ぞうひょう、ざっぴょう)とは、身分が低い兵士。歩卒。転じて「下っ端」「取るに足らない者」のことを指す言葉。
概要
日本史において、狭義には身分の低い兵士、特に中世~近世の下級兵卒のことで、戦場における基本的な戦闘要員。武士の配下たる正式な戦闘員である従者タイプ、その場でかき集めた傭兵タイプの二種に別れており、足軽などがこれに相当する。
広義には下級の戦闘補助要員をも包括し、それには従軍する商人などの下人や、村落から徴発された補給要員・馬丁・船頭などが含まれる。彼らは建前上は非戦闘員として戦闘から除外されていたものの、実際には白熱した前線に送り込まれて一切の区別無く戦闘・捕虜・掠奪の対象となった。
いずれも地位こそ低く、平安~鎌倉時代までは戦の補助に留まる程度であり規律も低かった。しかし、南北朝期の戦乱辺りから徐々に出番が増えていき、大規模な集団戦が主流の戦国時代においては重要な役割を果たした。
雑兵の主流は食料に困った出稼ぎ農民や乞食、或いはゴロツキであるが、海賊や山賊、或いは彼らによって生け捕りにされたり商人によって安く買い叩かれた奴隷同然の者が数多く含まれていた。まあ農民たちだって無抵抗に搾取されていたわけではなく、自ら強固に武装し団結して彼らに対抗していたのであるが。
また、どこの国の歴史でも大抵そうなのだが、中世期の戦乱というものは不作・疫病・飢饉の繰り返される中に生じるもの(人はすぐ死ぬし、お腹ペコペコだよ~ → 医療・農業技術の革新なんて待ってらんない! → じゃあ取り合えずお隣さん襲っとく? ヒャッハー! → 以下エンドレス)であり、戦争はもちろん過酷な掠奪や人身売買が当たり前、というかそうしないと生きていけなかったのである。
そうした時代の末端であり実務上の主役であった雑兵は、ある意味戦国武将より大変だったかもしれない。すぐ死ぬし。
『カードファイト!!ヴァンガード』での用法
以下の登場人物を指す。
作中では1を指すことが多いが、視聴者など一般的には2を指すことが多い。
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関連項目
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