離とは、易における八卦の一つ。☲。方角としては南を表し、火を表す。
また六十四卦の一つ(離為火)。䷝。
中国語圏の人名でもある。
漢字として
- 意味
- 字源
- 形声。声符は离。
- 〔説文解字・巻四(段注本)〕には「離黃、倉庚なり。鳴くときに則ち蠶生ず」とあり、コウライウグイスのこととある。〔詩経・豳風・七月〕に、「春日、載(すなは)ち陽(あたた)かなり、鳴ける倉庚有り」とあり、その〔伝〕に「倉庚は離黃なり」とある。現在では黄鸝という。
- なぜ「はなれる」という意味が出たのかについて諸説ある。麗が通用したとする説、黐(とりもち)に鳥がかかるという意味から災難に遭う意味ができて、さらに離れる意味となったという説などがある。
- 音訓
- 音読みは、1.の場合リ(漢音、呉音)、2.の場合レイ(漢音)。
- 訓読みは、はなす、はなれる、かかる、うぐいす。
- 規格・区分
- 常用漢字である。1946年に当用漢字に採用され、1981年に常用漢字になった。JIS X 0213第一水準。
- 声符
- 離を声符とする漢字には、蘺、籬などがある。
- 語彙
- 離縁・離角・離宮・離群・離合集散・離婚・離散・離職・離接・離俗・離背・離別・離離・離陸
異体字
関連項目
六十四卦
坤 | 剝 | 比 | 観 | 豫 | 晋 | 萃 | 否 |
謙 | 艮 | 蹇 | 漸 | 小過 | 旅 | 咸 | 遯 |
師 | 蒙 | 坎 | 渙 | 解 | 未済 | 困 | 訟 |
升 | 蠱 | 井 | 巽 | 恒 | 鼎 | 大過 | 姤 |
復 | 頤 | 屯 | 益 | 震 | 噬嗑 | 随 | 無妄 |
明夷 | 賁 | 既済 | 家人 | 豊 | 離 | 革 | 同人 |
臨 | 損 | 節 | 中孚 | 帰妹 | 睽 | 兌 | 履 |
泰 | 大畜 | 需 | 小畜 | 大壮 | 大有 | 夬 | 乾 |
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