曖昧さ回避
難民(なんみん)とは、以下を表す。
- 政治的その他の理由により母国を逃れた人々。→難民(国際問題)を参照。
- 主に日常系アニメの最終話以降や、ゲーム・サイト等のメンテナンスにより居場所を失い、やり場のない思いに苛まれながら彷徨う者達。本項で解説。
- 音ゲーの段位認定において、ある特定の1曲で落ちてしまう人のこと。
- 品薄なゲームソフト等を入手できず、涙目で彷徨う者達。(過去にあった主な事例:MHP2)
- 難民キャンプ - 1.~4.のような難民が集まってる動画。本記事に転送。
- 黄金バット難民キャンプ - 1967~1968年に放送されたアニメ「黄金バット」難民のキャンプ。
- ダイナー難民キャンプ - 2017年秋に放送されたアニメ「DYNAMIC CHORD(ダイナミックコード)」難民のキャンプ
- 難民板 - 2ちゃんねる掲示板の1つ。避難所としての役割が元々だが、ある板に追い出された人=難民にも利用されている。
なお、Twitter難民、マック難民、学歴難民(リダイレクト)についても個別記事があるのでそちらも参照。
本項では2.について解説する。(なお、当記事の掲示板も現状では2.の話題が中心となっている。)
概要
「日常系アニメには中毒性がある」
まず、ここから解説せねばなるまい。
最終話に向かって話が進行してゆくアニメの場合、ある意味で「終わらねば」話は成立しない。「終わりよければすべてよし」というわけでもないが、話の終着点である最終話は重要になってくる。視聴者はそうやって物語の終わりを見た後、「綺麗に終わったから2期は無いんじゃないか」「いや、それでも続きが見たい!」などと色々な感想を膨らませるのである。
しかし。
日常系アニメの場合は――?
日常系アニメは、我々の日常に侵食し、ついには我々の日常とシンクロする。その最終回(1クールの場合12話目あたり) で多くの視聴者、……否、中毒者は耐え難い喪失感に苛まれるのだ。何故なら――
日常に明確な終わりなどあってはならないからだ。
もちろん、「卒業と同時に最終回」のような形を取る物語もあるが、アニメの場合、巻数の都合や1クールの都合などもあり、綺麗には終わらないことが非常に多い。だが、必ず終わりは来る。するとどうなるのか。そう……
難民が、発生する。
一部の人々に極度な中毒性をもたらすきらら系列のアニメでは、この「難民」が大量発生した。例えば『キルミーベイベー』では、その独特な世界観に最後までどっぷり浸かってしまった結果、わさわさしたり、「キルミーベイベーは復活するんだ」などの独り言を放ち始める症状に発展。『ゆゆ式』では明日を呪って線路へ飛び出したりしそうな人たちが大量に現れた。してないと信じる。また、ゆゆ式難民が流れ着いた『きんいろモザイク』では一瞬ゆゆ式のイラストがアニメ内で登場し、避難していたゆゆ式難民が歓喜の渦に巻き込まれた。
日常アニメの他にも、癖の強いアニメなど、中毒性の高いものはたくさんある。そんな場合にも難民は大量に発生する。そしてまた難民達は安住の地を求めて彷徨うのである。
そんなわけで、この用法が非常に一般化した後は、日常系とはあまり関係のないところでも、何か過去の作品と共通する要素のあるシーンやパロディなどがでてくると(大体は些細な共通点かこじつけであるが)Twitter実況や動画コメントなどで「○○難民救済」などというワードが出てくるのがお決まりとなってきている。
他にもTwitter難民、フルアニ難民、冥難民・safari難民(それぞれbeatmania IIDXの段位認定SP皆伝・七段にて最後に待ち構えている楽曲『冥』・『THE SAFARI』をどうしてもクリアできない人のこと)等もあるが、こちらは該当記事を参照および検索して欲しい。正直種類が多すぎて網羅できない……
あ、本来の「難民」の意味を真面目に知りたい人は大百科「難民(国際問題)」およびウィキペディアでも見てね!あと「ネットカフェ難民」などの使われ方もあるけど、こっちも真面目な話になっちゃうからウィキ(ry
難民キャンプ扱いされやすいアニメの特徴
- 明確なストーリーが存在せず、展開の揺れ幅が緩い(シリアス要素がほとんどない)。
- ギャグ要素だけではなく、心安らぐ癒し、ほんわかとした萌え要素を兼ね備えている。
- 男性キャラクターはあまり絡まず、ヒロインだけの日常生活がテーマ。
- メインヒロインに年齢問わず、小柄で愛らしいキャラが存在がいる。
- まんがタイムきらら系列の作品である(事が多い)。
あくまでも特徴なので絶対に満たしていないといけないという訳ではない。
この手のアニメは英語サイトではCute Girls Doing Cute Things (かわいいことをするかわいい女の子たち、略してCGDCT)などと呼ばれており、中毒者を生み出している。難民は世界中にいるのである!上にあげた特徴はこのフレーズに集約されているといっても過言ではないだろう。したがって、例えばかわいい女の子たちが出ている作品であっても真面目な話や具体的な目標・ストーリーがあるものは若干はずれるし、たとえ日常ものであろうとシュールギャグものなどもってのほかである。
とはいっても、「キルミーベイベー」(後述)のようなものもあるし、その時々の視聴者に委ねられている部分も少なからずある。
なお、ニコニコ動画においての難民アニメとは日常系アニメに限らず
- ニコニコ動画にチャンネルがあり、少なくともアニメ本編の生放送を行っている。
- ニコニコ生放送や配信の中で、エンディング中(少なくとも、最終回のエンディングでは必ず)に終わってしまうことに対する悲鳴の弾幕コメントが発生する
の2点を満たしているアニメ と言えばわかりやすいかと思われる。
ちなみに、難民アニメの2期ともなると、1話のエンディングから「あとたったの11話しかない」といった視聴者の悲鳴が出てくる。
ニコニコ動画における難民アニメの歴史
現在
2021年秋
夏から引き続き『ジャヒー様はくじけない!』、2021春アニメの2期である『やくならマグカップも 二番窯』を放送中。
過去の難民アニメの歴史
2013年~2020年夏
2013年春
まんがタイムきららよりアニメ化された『ゆゆ式』が2013年春より放送された。
これまでニコニコ動画(生放送含む)において日常系アニメはあまり配信されていなかったため、ニコニコ動画で難民が生まれたのはまさにこのアニメからであるともいえる。日常系ではあるが、ノリが独特の高度感がある作品であり、哲学じみた会話がわかりにくいとも言われることがあったが、その独特の空気感により多くの難民を生み出すこととなり、後の『きんいろモザイク』『のんのんびより』へと多くの難民が集まることとなる。アニメ自体が大層人気が出たことも相まって、「難民」という言葉がこの頃からよく見られるようになる。
2013年夏
ゆゆ式の放送終了後、今度はまんがタイムきららMAXより『きんいろモザイク』が放送された。
本作もきらら原作の日常系として多くの難民を救済することとなる。可愛らしいキャラ達に加え、鬼畜ネタや百合要素などの緩いシナリオで日常系の中でも特にスタンダードな作風であったことから、多くの難民を生み出すこととなった。ちなみに、これとほぼ同時期に「日常系」に位置づけることができる『たまゆら』の2期が放映・配信されたが、きんモザの盛り上がりと比較すれば静かで難民がなどといった話もあまり出てこなかった。これはきんモザと同時期というタイミングの問題もあるだろうが、同じ「日常系」と呼ばれるアニメでもギャグを主体とした百合要素を含むテンションの高い話と『ARIA』の系譜に連なる穏やかな作風で静かな感動を誘う話という毛色の違いが大きいだろう。ここからいわゆる「難民」は「日常系」に何を求めているのかを見て取ることができる。
2013年秋
日常系アニメの雄、きらら系列のアニメが途絶える。しかし、救いはあった。『のんのんびより』である。
きらら系列ではないが、強烈な日常アニメとしての存在感と独自の空気感は救いを求めていた難民達に希望の光を与えた。そして自然に……ある表現が用いられることとなった。それが「難民キャンプ」である。あくまで「難民キャンプ」であり、「到達地点」とならないのは、そのアニメもまた終わってしまうことに、みな気付いているからである。結果、難民キャンプそのものが「失われし母国」になってしまうことも非常に多く、そのアニメが終わったらまた彷徨うことになる場合も非常に多い……のだが。それが宿命なのだから、我々は事実を受け入れつつ、新たなる難民キャンプを求め、また旅立つのである。
2014年冬
2013年12月末、今回はここまでと言わんばかりに『のんのんびより』の放送が終了。課金やニコ生・テレビでの視聴等で年の終わりを迎えた日常系難民達も新たな移住先の選択を強いられ、各地で「にゃんぱすー」「イタチですよ」「ウサギガニゲテル!」といった悲痛な叫びが聞こえる事態となった。第一に候補に挙がったのは御馴染みきらら系列の『桜Trick』。
女子高校生同士の日常生活を描いた作品という事で難民の移住先にはうってつけと思われ、多くの者が移住を表明した。
しかし桜Trickはこれまでの日常アニメに比べて遥かに百合要素が強い上、その実態は日常アニメではなく女の子同士のラブコメディーであった。
視聴した結果ガチ百合に目覚める者が多く出現する一方で、一部の者からは受け入れられないという声も上がった。そこで、もう1つの候補として挙がったのが『未確認で進行形』である。
こちらも個性豊かな女子キャラクターが登場し、仄かな変態要素(というかシスコン・ロリコン要素)も含まれ、こちらへの移住を決めた難民も多く現れた。しかしこの作品は女子同士の日常シーンが描かれる反面、男性キャラも絡んだ明確なストーリー進行があり、そもそも日常系では無いという(日常系難民にとっての)大きな問題を抱えており、難民の受け皿になるがどうかは意見が分かれている。
結果、どちらかのアニメを選択して移住する、「どちらもOK」と複数の移住先を決める、もしくはそれ以外のアニメを移住先とする、はたまた移住先を見つけられずにきんいろモザイクやのんのんびより等のMADを視聴してキャンプ地とする等、難民達はそれぞれの方法で冬を凌いだ。難民救済冬アニメが続々と最終回を迎える中、2014年3月21日に『きんいろモザイク』の続編の制作が発表(後に媒体がテレビアニメ2期である事も発表された)。
次いで4月6日には『のんのんびより』の2期製作も発表され、両作品の難民が一時救済される事となった。
2014年春
『きんいろモザイク』と同じまんがタイムきららMAXの『ご注文はうさぎですか?』が放送され始めた。
本作は掲載誌できんモザと並び圧倒的人気作として放送前から話題となっており、放送開始後はかわいい女の子たちが、かわいいことをするだけ(CGDCT)のかわいい日常アニメとして、全編あらゆる癒しと萌え要素を余すことなく詰め込んだその高い救済力で「難民キャンプ」の地位をすぐに確立した。
ニコニコ動画においても、週間のコメントランキングで最終羽を除き全話1位を獲得する程の高い人気となった。ニコニコ生放送での上映会においても明確な難民救済地として受け入れられ、OPなどのテンプレコメントもかつてないほどの熱い弾幕として完成されることとなった。現在では最終羽を迎え、難民を救済した『ご注文はうさぎですか?』が今度は難民を大量発生させる事態となった。
2014年夏・秋
夏は『普通の女子校生が【ろこどる】やってみた。』や『ヤマノススメ セカンドシーズン』、『ハナヤマタ』などがあったものの、これらは地味なインパクト、ショートアニメ、シリアス展開が多いことなどの理由から明確な移住先は決まらず、秋も大勢から支持されるアニメが現れなかったために、こころぴょんぴょんできず飢餓状態に陥る難民が増加した。ご注文は難民キャンプですか?一方で、移住先を見つけられなかったごちうさ難民達が1羽の公式動画に定住し、アニメ放送後も1ヶ月10万以上という驚異的なスピードで再生数を伸ばしていき、ついには2014年12月2日にダブルミリオンを達成してしまった。
現在も伸び続けており、公式動画としては規格外の勢いに、もはや難民キャンプどころか「難民王国」、「定住地」などと呼ばれているとかなんとか。
中には日常系アニメの雰囲気を漂わせていた『結城友奈は勇者である』が途中から鬱展開になり、落ち込んだ難民達が心を癒すために視聴する姿も見られた。また、ゆゆゆはその内容から「新日常系」という新たなアニメジャンルを生み出してしまった…
2015年冬
『桜Trick』同様、まんがタイムきららミラク連載の『幸腹グラフィティ』が放送された。
こちらは女子同士の食事を題材とした心温まるホームドラマのような作風であるが、きらら系列にしてはかなり色モノに寄った路線で、なおかつ主役達のやたら色気のある食事描写(メシの顔)などクセが強すぎる内容が多かったため(難民キャンプとしては)評価が分かれている。ついに訪れてしまった日常系アニメ氷河期。これで3クール連続で移住先が決まらないクールになるかと思われた……。
が、そこに救世主が現れた。
BS11にて『ご注文はうさぎですか?』『未確認で進行形』の再放送が始まったのである。
ありがとうBS11。
これにより、日本全国のBS民と一緒に「こころぴょんぴょん」したり「らったったらった」したりして過ごすことができた。そして1月30日発売のMegami MAGAZINE 3月号の表紙にて、「ご注文はうさぎですか?第2期制作決定」が明らかになった。これによって救済されたごちうさ難民達が第1羽の公式動画に駆けつけ、伸び続けてる再生数がさらに伸びて1月29日にはトリプルミリオンを達成した。
ちなみに、偶然にも1月29日はごちうさメインキャラの1人の中の人の誕生日であった。
再生数はその後も伸び続け2017年2月現在では800万再生を達成している。
さらに、2015年03月19日発売の「まんがタイムきららMAX」5月号にて『きんいろモザイク』の作者原悠衣氏のマンガ『わかば*ガール』が7月に短編テレビアニメ化されることが発表。
翌日20日にはのんのんびより2期こと『のんのんびより りぴーと』のPV第1弾が公開され、今夏放送予定であることが発表された。
2015年春
きんモザ2期こと『ハロー!!きんいろモザイク』が放送開始。
移住地になってはいるが、約1年にわたり難民救済地となっていたごちうさから移住するのは容易ではないのか、既に次クールに移住候補地という薬があるのか、これまでのアニメと比べると穏やかであるように見られる。
また、このクール内の2015年6月28日にはまんがタイムきららフェスタ!2015にて、ごちうさ2期こと『ご注文はうさぎですか??』が10月に放送されることが発表された。
2015年夏
のんのんびより2期こと『のんのんびより りぴーと』、
きんモザの作者原悠衣氏がきんモザより前に連載していた、女子高生の日常を描いた『わかば*ガール』が放送開始。
一方、ニコニコ動画ではきんモザ2期最終話の無料期間終了(7月2日まで)から『のんのんびより りぴーと』『わかば*ガール』の配信開始(7月17日・7月12日)までのクール跨ぎによる我慢期間に難民ショックとも言える事件が起こった。
がっこうぐらし!ショック
まんがタイムきららフォワード連載の『がっこうぐらし!』が上に記載した作品よりも早くニコニコ生放送&配信開始され(7月10日)、「きらら系列のかわいい日常アニメ」だと思い込んで視聴した多くの難民達に衝撃を与えた。そのあまりの衝撃と恐怖にごちうさ1羽に逃げ帰る者も多く見られた。
難民と呼べるファンや現象は発生しているが、現在でもがっこうぐらし!が難民アニメかどうかは賛否が分かれている。
2015年秋
『ゆるゆりさん☆ハイ!』、『ご注文はうさぎですか??』が放送開始。
また、TOKYO MXでは『ご注文はうさぎですか?』(アニメ第1期)の再放送も同時期に行われており、
人によっては
火曜:ごちうさ2期(BS11)
木曜:ごちうさ1期再放送(MX)
金曜:ごちうさ2期(ニコニコ生放送)
土曜:ごちうさ2期(MX)
と週4でごちうさを堪能することができ、多くの難民が歓喜した。
こうして2015年は
冬:ごちうさ再放送・みでし再放送
春:きんモザ2期
夏:のんのん2期・わかば*ガール
秋:ごちうさ2期・ゆるゆり3期
と「各クール放送開始時点で、次クールに移住先がある」という幸運が続くという過去に類を見ない豊作の年となったが、その反動で来年から多くに支持を受ける日常系が減少すると予想されていた。
2016年冬
それまで続いていた「各クール放送開始時点で次クールに移住先がある」が途絶えてしまい、「次期に候補地がない…」「来季どうしよう」という人が多くいたであろう。12月下旬までは。
ゆるゆり・ごちうさが各地で最終回を迎え始めた12月下旬にニコニコ動画における難民発祥アニメとも言える「ゆゆ式」がBS11にて1月より再放送されることが判明!これにより、一定の難民は救済されたと思われる。
去年冬に引き続き、ありがとうBS11。
一方,新作では候補地そのものが皆無に等しい過去に例のないほどの厳冬期であり、ゆゆ式が合わない人は来期まで他のアニメのBD・DVDを買って見るなどして過ごすことを強いられた。
2016年春
日常系アニメが全くと言っていいほど無かった前期と異なり、全体として過去に例のないほど豊富であった。その中でも前述した「ニコニコ動画においての難民アニメ」の2点を満たしたアニメとしては下記の3作品が挙げられる。
『あんハピ』
まんがタイムきららフォワード連載の不憫な少女たちが繰り広げる学園コメディ作品。
最初のうちこそ設定のカルト宗教臭さが揶揄され、連載誌があの「がっこうぐらし!」と同じであったために警戒されたりしたものの、テンポの良いギャグと癒される良質なストーリー、励まし系コメディという公式の呼称にふさわしい元気になれる作風などが評価されていき、5話配信期間の途中までPC以外で公式動画が見れなかった(おそらく今でもそうだと思ってる層が多いと思われる)というハンデにも負けず毎話10万再生以上を達成した。(余談だが、説明の難しいアニメのため「幸せになれるアニメ」と形容される事が多い(これ自体は日常系アニメではよくある事)が、よりによってアニメ内でも似たような事をやっている為、好きな人はとことん好きになるコアな作風もあってハタから見たら完全に宗教アニメである。)
『三者三葉』
まんがタイムきららの最古参で「未確認で進行形」の荒井チェリーの代表作である、 3人の女子高生とそれを取り巻く変人と変態が跋扈するドタバタ学園ギャグ作品。
個性的なキャラクター達や、原作よりマイルドに調整されてなお毒の強い笑い、動画工房自慢のぬるぬる作画などが話題を呼んだ。(なお、毒の強さの調整は原作者の意向でもあるが、殺伐さを削れた代わりに個性が弱まったとして賛否両論がある。)
別冊少年マガジン連載、青森を舞台にのんびり魔女のまったり不思議な日常作品。
「ARIA」や「たまゆら」などの系譜に連なる穏やかで静かな感動を誘う作風が評価された。
どれも色濃い個性に難色を示す者はいるものの、それぞれ負けず劣らず魅力を持った作品であり、またしても多くの難民を生み出した。
はいふり詐欺
プロダクションアイムズによるオリジナルアニメ「はいふり」。タイトル、キービジュアルそしてのんのんびよりのあっとがキャラクターデザインを務めたこともあり日常系のような雰囲気を出していた。が、第一話ラストで正式なタイトルが「ハイスクール・フリート」でありなタイトル詐欺ならぬタイトル自体が詐欺であることが判明した。
2016年夏
事前に候補地があったほか、TOKYO MXにて日曜朝11時より『ご注文はうさぎですか??』(アニメ第2期)の再放送が行われることもあって安泰だと思われていた。
ただ、終わってみると候補地としていた新規作品は内容そのものは難民アニメと分類できるものの、前述した「(少なくとも、最終回のエンディングでは必ず)終わってしまうことに対する悲鳴の弾幕コメント」があまり見受けられなかった。その候補地として上がっていた作品が『NEW GAME!』と『あまんちゅ!』である。
NEW GAME!は主人公以外のキャラクターが成人であるうえ、職業としての苦労を描く話も存在するので難民アニメとなるかどうかは未知数であったが、「きらら原作のアニメ」「動画工房の日常アニメ」として十分な好評であった。
ニコニコ生放送や配信での最終話のED〜終了間では悲鳴コメントよりも「特殊ED中に続いていた会話内容やシーン」「ED後のCパート」に対するコメントが多く見受けられた。
一方、あまんちゅ!は作者が「ARIA」の天野こずえ。そして「ARIA」完結後の次作品であり、ダイビング漫画と誤解されがちであるが、作品のキャッチコピーが「日常ときどきダイビング。」となっている通り、メインは日常描写である。なお本作品の「日常」とはほとんどの難民アニメにある「ギャグを主体としたテンションの高い話」ではなく「ARIA」や「ふらいんぐうぃっち」のような「事件性も突飛なギャグもない、穏やかな作風で静かな感動を誘う話」である。
ニコニコ生放送や配信での最終話のED〜終了間では悲鳴コメントよりも「いい最終回だった」や(原作ストックが結構あることから)「2期を〜」といったコメントが多く見受けられた。
2016年秋
学園内の「SNS部」を舞台として、イラストレーター、プログラマー、シナリオライター、作曲家のヒロイン4人が一丸となってゲーム制作に取り組むアニメ『ステラのまほう』が放送開始。
専門用語を多く使ったり、キャラクターそれぞれの心情を描くなどテーマ性に大きく踏み込んでいるのが特徴であった。
しかし、日常系としては質素で真面目な展開が多いことから受け入れ難い人も少なくはなかった。また、このクールはどれも難民アニメとは言い難い作品が多く、何か物足りず移住先が決まらない者も多くいた。
そこに現れた救世主が、劇場版『きんいろモザイク Pretty Days』だった。もちろん、きんモザ難民は大歓喜。12月10日以降には、26館の拡大上映が決定するほどであった。
2017年冬
当初は難民を発生させる作品に定評のあるきらら系列の『うらら迷路帖』が候補地とされていたが、なんとニコニコ動画では生放送も最新話1週間無料も行われなかった。これにより移住を予定していた人は困惑したであろう。
冬アニメの3話あたりが放送し終わった1月中旬ごろになると
ドラゴンと人間の異種間コミュニケーションの日常を描いた『小林さんちのメイドラゴン』
人間界の娯楽にハマった元・優等生天使を中心としたスクールコメディの『ガヴリールドロップアウト』
が今期のニコニコにおける難民アニメ候補地とされていた。
また、このクール内では『NEW GAME!!』の第2期制作決定が発表されたほか、2月22日には『ゆゆ式』のOVAが発売され、それぞれ適合した難民が一時救済された。
終わってみると『小林さんちのメイドラゴン』『ガヴリールドロップアウト』は日常系というよりドタバタギャグであり、シリアス要素のあった『うらら迷路帖』も含めて完全に「かわいい女の子たちが、かわいいことをするだけ(CGDCT)」の作品は無かったと言えるものの、「上記に上げた作品すべてが合わずに来期まで他のアニメのBD・DVDを買って見るなどして過ごすことを強いられた人」はいなかったであろう。
2017年春
最も移住先に適していると難民に注目されたのが『ひなこのーと』。きらら系列ではなく、コミックキューン連載の4コマ漫画で、主人公と個性豊かなキャラクター達が演劇に取り組む演劇コメディ。
放送当初は「面白い!」「可愛い!」と言われていたが、話数が進むにつれて、お風呂シーンや着替えシーン、エンドカードなど色気のあるイラストが多く、視聴者からは「エロい!」「シコい!」と絶賛されるように、、、その影響で現在では、エロいごちうさとも呼ばれている。
そして時間が経つにつれて、あるアニメが話題に上がるようになる。それが、『フレームアームズ・ガール』だ。コトブキヤ オリジナルロボットコンテンツ「フレームアームズ」を美少女化したアニメで、FAガールに振り回される主人公 源内あおの日常を描いたストーリーになっている。今期一番の日常系として話題に上がることも多々あった。
2017年夏
前作に引き続きゲーム開発をテーマにしている『NEW GAME!!』が放送開始。前作に比べて比較的にシリアス要素が増えたこともあり、難民向けであるか賛否が分かれている。
そして、「難民」という言葉が生まれる前から日常系として爆発的な人気を誇る『らき☆すた』『ひだまりスケッチ』『みなみけ!』の全話が期間限定で無料配信される事となった。
2017年秋
そして、あの世とこの世の間にある温泉宿【此花亭】で働く6人の狐っ子仲居のアニメ『このはな綺譚』、文明が崩壊した終末世界で旅をする2人の少女の日常を描いた『少女終末旅行』。このどちらも空気系・シリアス要素が強い作品になっており、『少女終末旅行』に至っては新日常系とも取れる作風である。
他には干物妹!うまるちゃん2期こと、『干物妹!うまるちゃんR』。1期は兄タイヘイとのストーリーがメインで描かれていたこともあり、難民枠からは除外されていた。しかし、今作ではうまるの友達たちの友情をクローズアップされていることから難民向けアニメと扱う人も少なくはない。
2017年11月11日には、劇場版『ご注文はうさぎですか?? 〜Dear My Sister〜』が公開された。全国40スクリーンでの公開ながら、オープニング2日間で動員7万9000人、興収1億0200万円を記録した。
2018年冬
ある理由で1年遅く入学した主人公とその仲間たちを描く『スロウスタート』と、女子高校生達のアウトドア活動を中心としたゆるやかなストーリーの『ゆるキャン△』だ。こうした難民アニメらしいきらら系が同時期にアニメ化するのは、2016年春の『あんハピ♪』『三者三葉』以来、約2年ぶりとなる。
前者は時に際どい発言をしたり時に生徒と教師の禁断の関係といった大胆な独自色も取り入れている。後者は賑やかさよりものんびりとした空気系を強調した作風であり、キャンプを題材にした珍しいアニメであることから大きな話題となった。生放送アンケートでも全話で平均96.44%という高評価を得ている。
また、月刊コミック電撃大王より『三ツ星カラーズ』が放送。
メインメンバーに中学生以上が多い難民アニメには珍しく小学生トリオがメイン。さっちゃんのうんこ発言に代表されるようにクソガキ要素が強いが、ひとたび受け入れられれば微笑ましく懐かしさも感じる作品である。
2018年春
まんがタイムきららMAXより『こみっくがーるず』が放送。
漫画家として活動する女子高生達をテーマにしたストーリーだが、主人公の萌田薫子(かおす)がメンタルの弱さや、スタッフなどから不安視する者も少なからずいた。しかし、かおす先生のダメダメさに和む者や、漫画家としての成長を見守るといったサクセスストーリー的な一面も評価された。
また、これ以来百合を彷彿とさせるシーンで、かおすの口癖を文字って「あば^~」というコメントが流れるようになっている。
2018年夏
2期から3年ぶりに『ヤマノススメ サードシーズン』が放送されたものの、ショートアニメであることやシリアス要素が増えたことにより賛否が分かれている。
しかし8月25日に劇場版『のんのんびより ばけーしょん』が公開。このクールで飢餓を感じていた難民達にとっては良いオアシスとなったことだろう。
さらに9月16日、イベントにて『ご注文はうさぎですか?』のOVAが2019年、第3期が2020年放送と発表。この朗報に数多くの難民が歓喜の声を上げたのであった。
2018年秋
「まんがタイムきららキャラット」から『アニマエール!』、コミックキューンから『となりの吸血鬼さん』、「月刊アクション」から『うちのメイドがウザすぎる!』が放送開始。
『アニマエール!』はチアリーディングがテーマであり、部活動で展開されるコメディと青春らしい爽やかなドラマ要素も含まれているのが特徴。
『となりの吸血鬼さん』は社会生活に順応した吸血鬼との生活を描く同居コメディ。きらら原作ではないものの、それと負けず劣らずなキャラの可愛さと百合で多くの難民を虜にしている。
『うちのメイドがウザすぎる!』は引きこもり少女と元自衛官のドタバタハートフルコメディ。鍛え上げられた筋肉は別ベクトルの難民を生むこととなった。
2019年冬
きらら原作アニメなしにより移住地がないことが危惧されたが、2本が候補地に躍り出た。
1つはコミック百合姫原作の『私に天使が舞い降りた!』。人見知りな女子大生と小学生達のふれあいを描いたアニメ。またEDにて難民の思いを表したかのようなコメント「勝手に終わるな」がうまれる。
2つ目は難民向け初となるオリジナルアニメの『えんどろ~!』。「ありそでなかった日常系ファンタジー」とだけあってファンタジーな世界が舞台の日常系である。
どちらも「ジェネリックきらら」「名誉きらら枠」と呼ばれており、難民を受け入れる役目を果たしたと言えよう。
2019年春
コミック電撃だいおうじより『ひとりぼっちの○○生活』が放送開始。
『ひとりぼっちの○○生活』は『三ツ星カラーズ』のカツヲによるぼっち少女の奮闘を描いたコメディ。作中の「残念ビーム」を元に「勝手に終わるな」を改変した「終わるなビーム」と共に多数の難民を生み出した。
5月11日、ついにイベントにて『のんのんびより』の第3期の製作が決定した。
2019年夏
まんがタイムきららキャラットより『まちカドまぞく』が放送。きらら原作としては半年ぶりとなった。
魔族として覚醒した吉田優子と魔法少女の千代田桃との不可思議な日常を描くファンタジーコメディ。
4コマ漫画ではあるがストーリー要素が強く、コマの至る部分に伏線や小ネタが仕込まれていたり、雰囲気こそ明るいがヘビーな設定も垣間見える原作であったため、アニメが評価を得られるかは未知数であった。
序盤はギャグのノリとテンポの速さに慣れない人が多く、夏アニメ全体で見ると話題性に欠ける状況であった。しかし後半になるほど独特の世界観に引き込まれる視聴者が続出、「シャミ子が悪いんだよ」の影響もあってか評判は鰻登りに上がり、一挙放送では来場者数20万を超える盛り上がりを見せた。
アニメ放送後はBDと単行本が各地で品切れ状態となり、関連商品でも難民を生み出すほどの人気を博している。
また、この時期の終わり頃にはOVA「ご注文はうさぎですか?? 〜Sing For You〜」が発売されている。
2019年秋
WEB漫画サイト、となりのヤングジャンプ掲載の『ライフル・イズ・ビューティフル』が放送。
ライフル射撃を題材にした作品で所謂部活モノの面も持っている。当然それに伴うスポ根やシリアス要素も存在するが、そんな時もコミカルな雰囲気を保っていた為日常系として評価された。
2020年冬
まんがタイムきららキャラットより『恋する小惑星(アステロイド)』が放送中。
天文部と地質研究会と合併した「地学部」の活動をテーマにしており、作中では天体や地学にまつわる話が描かれる。
また、賛否は分かれるが、原作に18禁要素を含むコンテンツがある『ネコぱら』小説家になろう原作の『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。』も候補に上がっている。
前者には原作における男主人公が存在するがアニメではヒト型ネコ達のやり取りがメインに感じる作りになっている。
後者はVRMMOを舞台とだけあって冒険やバトルをメインとしているが、主人公の目的の根幹がゲームを楽しむことなどから、とてもゆるい印象を受ける。
そしてこの時期には「きんいろモザイク新作劇場版」、「おちこぼれフルーツタルト」が7月、「ご注文はうさぎですか?BLOOM(3期)」が10月、「ゆるキャン△SEASON2」が2021年1月に放送が決まるなど、難民にとっては朗報が多く今後に胸を弾ませるクールとなった。
2020年春・夏
2020年春より月刊ヤングチャンピオン烈より『放課後ていぼう日誌』が放送。
しかし新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の影響を受け4話以降の放送が延期。クール途中で難民が発生してしまう事となる。なお、放送休止中同枠では動画工房制作アニメの1話を放送し、その中には難民向けアニメも多数存在した。
きらら原作アニメとしては春から『球詠』が放送されたが青春スポーツ物なので難民アニメとは言い難かった。(2020夏は再び無し)
さらに「おちこぼれフルーツタルト」も10月に放送延期が決まり、難民達は楽しみがなくなって深い悲しみを背負うことになった・・・。
だがそんな中「のんのんびより のんすとっぷ(3期)」が2021年1月放送決定、「まちカドまぞく」の2期制作決定という明るいニュースもあり、厳しい状況ながらも前向きになれる者も多かった。
また、ニコニコでは7月から始まったプレミアム限定動画に『ご注文はうさぎですか?』がラインナップされ1ヶ月間ぴょんぴょんすることができた。
2020年秋
ごちうさの3期にあたる『ご注文はうさぎですか? BLOOM』が、
さらにまんがタイムきららキャラットから『おちこぼれフルーツタルト』が放送開始。
今回のごちうさは、ハロウィンや文化祭などのイベントやチマメ隊の進路などがテーマとなっており、二期に引き続き可愛らしく癒される作品である。
おちこぼれフルーツタルトは、「ハナヤマタ」の原作者、浜弓場双によるアイドル物。
ハナヤマタがシリアスも含んでいる青春物語であったのに対し、おちフルにはシリアスはほとんど無く、
性癖の強いアイドル達によるコメディとなっている。
本編やEDなどに多分に含まれるお色気要素、そして徐々に明らかになっていく登場人物たちの変態性から一部からは「観る不健全」「汚いハナヤマタ」と呼ばれている…
またプレミアム限定動画にはゆるキャン△がラインナップされ2期に備える事ができた。
2021冬
のんのんびよりの3期にあたる『のんのんびより のんすとっぷ』、ゆるキャン△の2期にあたる『ゆるキャン△ SEASON2』がそれぞれ放送。
『のんのんびより』は原作最終回まで映像化され(未消化エピソードはあるが)完結となった。
2021年春
小説家になろう(GAノベルから刊行)原作の『スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました』、角川書店のライトノベル原作の『スーパーカブ』、岐阜県多治見市のフリーペーパー原作の『やくならマグカップも』が放送。
『スライム倒して300年』は所謂剣と魔法世界のファンタジー物でバトルもあるが主人公のチートなので緩い雰囲気。
『スーパーカブ』は地味で閉鎖的な生活がカブとの出会いから段々と彩づく様子が好評となった。が、その後の登場人物達が見せる破天荒な行動は日常系としては賛否が分かれるとこ。
『やくもの』は陶芸がテーマ。後半の実写パートは賛否あるがアニメと連動した部分などは興味深い。
2021年夏
月刊ガンガンJOKERから『ジャヒー様はくじけない!』が放送。連続2クールであることが明言されている。
魔界からやってき(てしまっ)たジャヒー様が魔界復興を目指して奮闘する。ドタバタギャグ色が強め。
また、8月20日には 『劇場版きんいろモザイク Thank you!!』が公開された。
今後の候補地
今後の候補地
2022冬
2022春
- まちカドまぞく(2期)
2022未定
時期未定
番外編
- キルミーベイベー
2012年冬放送。本作は奇抜なギャグが多く占めており、人によっては受け入れ難く、放送時は評価があまり宜しくない作品であった。
だが放送終了後、その「独特な」平穏を失ってしまったことにより、難民が発生し、「キルミーベイベーは死んだんだ」となどといったAAが大量に生産された。
2013年10月16日、27分の新作アニメーションの特典がついたベストアルバムCD「キルミーベイベー・スーパー」、2013年12月4日にはBlu-rayBOXが発売された際、放送当時には起こり得なかった勢いで飛びついた人が多かったという。
- GJ部
難民大量発生の年ともいえる2013年の冬に放送。本作はライトノベル原作では珍しい日常系(ただし主役は男性)であることや、放送局が日本テレビと日テレオンデマンドのみという非常に少ない状態であった。さらには、1話が放送された際、あまりにも個性的なOPが酷評されていた。
そのような状態ではあったが、GJ部は日常系アニメとしての人気が少しずつ伸びていき、終わってほしくないという難民が続出し始めていた。しかしながら、楽しい日常は11話で終わり、12話では、卒業式を迎えてしまったのである。
放送終了後、難民で溢れかえり、しばらくして「GJ部 りぴーと!でぃすく」が発売されることとなった。Blu-rayDisc 1枚に全話が収録されており、リピートすることができるというすごいアイテムだが、何より驚かせたことは1話~12話のリピート機能だけでなく、1話~11話(12話に直結する11話Cパートもカット)のリピート機能がついているということである。まさに、ずっと終わってほしくない難民のためのアイテムであり、その細かすぎる仕様に、多くの人が驚かされることとなった。
2013年冬の放送時にニコニコでも配信していればニコニコにおける難民発祥のアニメとなっていたのは間違いない。
2016年春にはKBS京都で放送が始まり、1話が放送された際は視聴した関西の部員たちの手によってTwitterのトレンドワードに出てくるほど盛り上がり、関東のGJ部員など事情を知らない人から「なぜGJ部がトレンドに!?」という反応が見受けられた。
- くまみこ
2016年の春にて放送。『東北の架空の山村「熊出村」にてクマを祀る神社に巫女として仕える女子中学生・まちと人間の言葉をしゃべれる大グマのナツのもふもふカントリーライフ』の物語であり難民候補地と言われていた。そして放送が始まると、不憫なまちの可愛らしさをたっぷりと愛でたり、まちの機械音痴や田舎コンプレックスがうまくコメディとして描かれたりし、ニコニコ生放送のアンケートでも1話からしばらく高評価が続いていた。多くの視聴者がこの高評価のまま最終回を迎え、終わってほしくない悲鳴が現れる難民アニメとなると予想していたであろう。…が、後半では前半ほどの高評価が得られず、特に最終回では「BAD END」とも取れる展開で終わってしまった上、脚本・原作者それぞれの動きが火に油を注ぐこととなり炎上する騒動となってしまった。どうしてこうなった。
- ブレンド・S
2017年秋アニメが放送される前から特に難民キャンプとして頭1つ抜きん出ていた『ブレンド・S』。きらら原作で、各店員がドSキャラやツンデレキャラ、妹キャラといった「属性」のキャラクターを演じて接客している喫茶店「スティーレ」で働く従業員達を描いたアニメ。 内容だけ見ると日常系にも思えるのだが、店長であるディーノや秋月といった男キャラとの関係性が極めて濃く、「女子だけの絡み」が少なかった事で難民枠の候補から外れてしまった。もちろん視聴者の中にはブレンド・Sを難民枠と言う者も居るため、実際のところは賛否が分かれている。
- 世話やきキツネの仙狐さん
2019年春にて放送。GJ部と同じく男性主人公である為、難民枠からは外れがちだが、ヒロインの目的が主人公に「癒し」を与えることの為「癒し」の要素が強いアニメ。Cパートであるスーパー仙狐さんタイムは視聴者自身がアニメの日常に入りこむような作りになっており、その日常にどっぷり浸かったものは難民と化している。
弊害
「○○難民」というコメントで溢れることは、元からそのアニメのファンである者にとっては「なんだよ、このアニメはただの代わりじゃねえんだよ」と不快感をもたらす要因となりうる。また、難民(国際問題)の方に関心のある人の中には安易にこの言葉が使われることに抵抗のある人もいるだろう。難民という言葉そのものは同じタイプのアニメを知る事ができたり楽しい一面も持っているが、間違って使えば勿論誰かを不快にし得るものだ。あるいは「男はいらない」「シリアスはいらない」などとどこからともなくやってきては注文をつけてくる迷惑な人たちであるようにも映るだろう。だがそれでも「関係のない動画に湧いてくる荒らし」と切って捨てればそれで事が済むわけではない。その考え方は自治厨、言葉狩りの考え方に通ずる危険性があり、そこでまた議論が湧き上がるのは好ましい事ではない。そこで、以下の二点を徹底順守することを勧める。
ということで、のんのんびよりや桜Trick等が「難民キャンプ」として扱われているのは、ある意味では一種の内輪ネタとして認識して、作品に対するリスペクトは少なくとも必ず持つようにしたいものである(特に2014年夏以降のアニメは賛否が分かれやすくなっているので難民キャンプ認定をする際は要注意)。また、難民キャンプはのんのんびよりなどに限った話ではない。似たような議論はどこでも起こりうるが、少なくとも作品に対するリスペクトを守っていれば、どこでもニコニコできるのではなかろうか。以上を守って楽しい難民生活を送ろう。え? それは遊牧民だって? 言葉は生き物なので、必ずしも理屈が通るものが定着するとは限らないのです。おしまい。
関連動画
関連項目
脚注
- *本記事の内容で紹介されているアニメの中では、放送はゆゆ式より前に行われたが、本記事では2013年4月以降のことを記述しているため番外編にて紹介、及び簡潔な説明としている。
- *同様の理由により、第3期「ゆるゆり さん☆ハイ!」のみの紹介。
- *こちらにあるのは難民アニメとして評価が分かれているもの
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