雷鳥とは、JR西日本の北陸特急である。なお、サンダーバードに関してもこの記事で扱う。
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概要(雷鳥)
1964年12月25日に「しらさぎ」と共に運転を開始した。本当は東海道新幹線と同日の10月1日に開始する筈だったが、481系の落成が遅れた為にこの日となった。以降485系への車種変更が行われ今に至っている。なお、この485系は2011年3月12日には全て683系4000番台へ置き換えられた。
1975年3月10日のダイヤ改正以降は新規に開業した湖西線経由へ変更されたが、風が強い場合は米原経由となる。
なお、米原経由時のダイヤも設定されており、これは「サンダーバード」も同様である。
1989年3月11日からは最高速度を130km/hへ上げた「スーパー雷鳥」が運転されたが「サンダーバード」の登場・増発により2001年3月3日のダイヤ改正で消滅している。
2007年10月より3号車に女性専用指定席が導入された他、2009年6月1日より全車両禁煙となっている。
なお、「雷鳥」よりも速く車両も新しい「サンダーバード」を利用する客が多い為「雷鳥」限定の旅行パックも発売されていた。
国鉄時代は「東のひばり、西の雷鳥」として国鉄特急群を牽引した名列車であるが、2011年3月12日には485系の683系4000番台への置き換えが完了する事に伴い、1964年のデビューから共に交直流特急の歴史を築いてきた盟友「しらさぎ(485系は2003年に引退)」と後継「サンダーバード」に北陸特急を託して旅立っていった。
スーパー雷鳥
1989年3月11日のダイヤ改正でデビューした。運転開始当初は神戸・大阪~富山間に4往復が設定されていた。
使用車両は最高速度120km/hの485系リニューアル車であったが、全区間が立体交差である湖西線内及び北陸本線北陸トンネル内のみ特例で130km/h運転を行っていた事もあり、大阪~金沢間を2時間39分で結んでいた。
その後も「スーパー雷鳥」は増発されていくが、後継681系による「スーパー雷鳥(サンダーバード)」が1995年4月20日にデビュー、1997年3月22日に「サンダーバード」として独立。その後、681系の後継である683系の増備で、2001年3月3日のダイヤ改正ですべて681系・683系「サンダーバード」へ変更され廃止された。
パノラマグリーン車を含む一部の車両は「しらさぎ」に転用されたが、683系2000番台によって置き換えられた。その後は再び「雷鳥」の運用に戻り、2011年3月11日の「雷鳥」廃止まで使用されていた。
ふるさと雷鳥
※元々1978年10月2日から新潟駅発着の定期「雷鳥」が設定されていたのだが2001年3月3日の改正により廃止され、金沢~新潟を結ぶ「北越」と分離されている。
ゆぅトピア和倉
1986年12月に大阪~和倉温泉間の臨時特急として運転を開始した列車。当時は七尾線が非電化であった為気動車となり、大阪~金沢間を485系「雷鳥」の編成後部に連結する形で運転された。
当初は週末のみの運転だったが、好評を得た事で運転日を拡大。しかし1991年に七尾線が電化された事でその役目を終え、「スーパー雷鳥」が七尾線に乗り入れる事となった。
その他の列車
上記の「ゆぅトピア和倉」同様に高山まで運転される気動車を連結した「ユートピア高山」や立山まで運転される「リゾート立山」も民営化直後は運転されていた。
「リゾート立山」は後に「スーパー雷鳥」が富山地鉄に乗り入れを開始し「スーパー雷鳥・立山」「スーパー雷鳥・宇奈月」が設定された事で廃止されている。
また、1990年の「EXPO'90花の万博」に合わせて「エキスポ雷鳥」も運転されていた他、「ビジネスサンダーバード」の原点ともいえる「ホームズ雷鳥」も運転されていた。
「雷鳥」データ(2010年3月13日~2011年3月11日)
- 運行線区:東海道本線(JR京都線・琵琶湖線)・湖西線・北陸本線
- 区間:大阪駅~金沢駅
- 所要時間:約2時間50分
- 使用車種:485系(京都総合運転所所属)
- 定期「雷鳥」号時刻表:矢印は通過
駅名 大
阪新
大
阪京
都大
津
京堅
田近
江
今
津敦
賀武
生鯖
江福
井芦
原
温
泉加
賀
温
泉小
松松
任金
沢8号
大阪行き10:04
(着)09:59 09:35 ← ← 09:03 08:39 08:16 08:11 08:02 07:50 07:39 07:29 ← 07:10 33号
金沢行き17:12 17:16 17:40 → 17:56 → 18:35 18:57 19:02 19:12 19:23 19:35 19:44 → 20:04
(着) - 編成図(←大阪 金沢→)(※繁忙期は9両編成)
1号車 2号車 3号車 4号車 5号車 6号車 グリーン 指定席 W 指定 指定席 自由席 自由席
概要(サンダーバード)
阪神・淡路大震災により順延されていた1995年4月20日のダイヤ改正より運行開始。当初は「スーパー雷鳥(サンダーバード)」としていたが1997年3月22日に「サンダーバード」に改められた。この改正で「はくたか」も登場している。
以後北陸特急の看板列車として活躍中。なお、一部雑誌では「しらさぎ」と共に「韋駄天特急」と紹介される事もあったが、最高速度だけで言えば当時運行されていた在来線時代の「はくたか」のほうが30km速かった。また、湖西線内及び北陸トンネルのみ130km/h運転が可能な485系リニューアル車と異なり全区間で130km/h運転が出来るように設計されている為、大阪~金沢間の所要時間は最大10分短縮され2時間29分運転が実現した(ただし現在はゆとりダイヤの影響で同区間を2時間30分未満で運転する列車の設定は無い)。
なお、2007年10月より3号車に女性専用指定席が登場している他、2009年6月1日より全車両禁煙となっている。
北陸新幹線が2015年3月14日に金沢駅まで延伸した後は、金沢以東の在来線昼行特急が原則運行されない事から富山・魚津行きは廃止され大阪~金沢23往復となった。なお、和倉温泉行きについては1往復のみ存続し、残りはシャトル列車「能登かがり火」で代替となった。
北陸新幹線では「サンダーバード・しらさぎ」との乗り継ぎを考慮した富山駅~金沢駅間のシャトル列車「つるぎ」にて金沢以東を代替する。また、「サンダーバード」とは別に福井~金沢間に3往復の特急「ダイナスター」が新設された。
同時に、このダイヤ改正前夜に特急車両では281系以来となる宮原の回送線を使用して全編成の方転が行われグリーン車が金沢方に変更された。
翌年の2016年3月26日、及び2019年3月16日に1往復ずつ増発され、25往復体制となった。
「サンダーバード」は新潟県区域への乗り入れはないが、2013年4月13日のJR運行情報において「和倉温泉」と表記するところを誤って「越後湯沢」と表記される一幕があった。
※ちなみに、「雷鳥」の英名は「Grouse」、「Ptarmigan」であり、この「サンダーバード」の名称はアメリカ先住民の伝説から取られているのだが、デビュー時のCMでは国際救助隊が登場していた。
ビジネスサンダーバード
月曜早朝(※但し、休日は運休)に大阪駅から金沢駅へと運転されるサンダーバード。
通常は付属編成(3両)で運転されるが、運用状況によっては基本編成(6両)で運転される場合があり、この場合に限りグリーン車と女性専用車両が設定される。
臨時列車扱いのため、季節ごとに発表される臨時列車運行案内でも「ビジネスサンダーバード」の運転日が案内される。2002年の設定当初は「サンダーバード93号」として運転されていた。
その他の列車
富山地鉄に乗り入れていた「スーパー雷鳥」を引き継ぎ「サンダーバード立山」「サンダーバード宇奈月」がかつて運転されていた。乗り入れは1999年に廃止されている。
また、北陸地方と大阪のユニバーサルシティ駅を結ぶ「ユニバーサルエクスプレス」も臨時運転される場合があるが、こちらは経路の関係上大阪駅は経由しない。
「サンダーバード」データ(2015年3月13日まで)
- 運行線区:東海道本線(JR京都線・琵琶湖線)・湖西線・北陸本線・七尾線
- 区間:大阪駅~金沢駅・富山駅・魚津駅・和倉温泉駅
- 所要時間:2時間35~40分(大阪~金沢)・3時間20分(大阪~富山)
- 使用車種:681系0・1000番台、683系0・2000・4000番台(金沢総合車両所・吹田総合車両所京都支所所属)
- サンダーバード停車駅:○は停車、▲は一部が停車。また、=は経由しない事を表す
駅名 大
阪新
大
阪京
都堅
田近
江
今
津敦
賀武
生鯖
江福
井芦
原
温
泉加
賀
温
泉小
松松
任金
沢石
動高
岡小
杉富
山魚
津津
幡宇
野
気高
松羽
咋良
川七
尾和
倉
温
泉富山方面 ○ ○ ○ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ○ ▲ ▲ ▲ ─ ○ ▲ ○ ▲ ○ ▲ 金沢・和倉温泉方面 ○ ○ ○ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ○ ▲ ▲ ▲ ▲ ○ = = = = = ▲ ▲ ▲ ○ ▲ ○ ○ - また、「ビジネスサンダーバード」は以下の駅に停車する
駅名 大
阪新
大
阪京
都敦
賀武
生福
井芦
原
温
泉小
松金
沢 - 編成図(←大阪 金沢・富山→)(※6・12両編成で運転される場合もあった)
1号車 2号車 3号車 4号車 5号車 6号車 7号車 8号車 9号車 グリーン 指定席 W 指定 指定席 自由席 自由席 自由席 指定席 指定席
「サンダーバード」データ(2015年3月14日以降)
- 運行線区:東海道本線(JR京都線・琵琶湖線)・湖西線・北陸本線・七尾線
- 区間:大阪駅〜和倉温泉駅(15・20号) 大阪駅〜金沢駅(15・20号を除く全列車)
- 所要時間:2時間35~40分(大阪~金沢)・3時間4〜20分(大阪〜富山※金沢〜富山間北陸新幹線)
- 使用車種:681系0・1000番台、683系0・2000・4000番台(金沢総合車両所・吹田総合車両所京都支所所属)
-
編成図(←大阪 金沢→) (※12両編成で運転される場合もある)
9号車 8号車 7号車 6号車 5号車 4号車 3号車 2号車 1号車 指定席 指定席 自由席 自由席 自由席 指定席 W指定 指定席 グリーン
683系4000番台による485系「雷鳥」の置き換え
2009年6月1日から485系「雷鳥」を置き換える目的で683系4000番台が投入されており、それにより以下の通り一部ダイヤの変更が行われている。
なお、4000番台の投入に伴い従来の681系0・1000番台、683系0番台は金沢から京都へ転属している。
2009年6月1日
683系4000番台が3編成投入された。ただ、この時点では既存の681系・683系で運転されていた「サンダーバード」に投入されており、運用弾力性に乏しかった681系・683系に余裕を持たせる為の置き換えとなっている。
2009年10月1日
683系4000番台が追加投入された。
これにより現行の「サンダーバード1・25・31・18・24・46号」を683系4000番台へ変更し、現在使用している681系・683系によって「雷鳥5・33・41・12・30・48号」が「サンダーバード5・33・41・12・30・48号」へと変更される事となった(但し、ダイヤはそれまでの「雷鳥」を踏襲する)。
2010年3月13日
683系4000番台で運転されるサンダーバードが10往復へと増やされる事となり、改正後に運行される定期全23往復のうち22往復が「サンダーバード」として運転され、「雷鳥」は定期では1往復(8・33号)のみとなる。
また、七尾線乗り入れ、和倉温泉行きは3両編成からグリーン車付属の6両編成へと変更される事となる。
2011年3月12日
683系4000番台の増備に伴い京都総合運転所に残る485系が置き換えられ、「雷鳥」の名称が廃止され「サンダーバード」に統一される。
また、湖西線大津京駅への停車も取り止めとなる。
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関連項目
北陸へ向かう特急・急行 |
雷鳥・サンダーバード─しらさぎ─はくたか─北越─北陸─能登─ひだ |
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