電脳堺とは、遊戯王OCG・TCGに登場するカテゴリ・カード群である。英名は「Virtual World」。
概要
属するモンスター自体はVジャンプの付録で登場しており、後にPHANTOM RAGEでカテゴリ化された。また、モンスターは全て風属性・サイキック族と地属性・幻竜族で構成されている。
全てのモンスターのレベルが3の倍数で統一されており、必ずレベル・ランクによる制限がかかるため、リンクモンスターが使用できない。
よって、3の倍数を利用したシンクロ・エクシーズをふんだんに利用するデッキとなる。
その結果、シンクロ召喚やレベル調整でレベル9を2体揃えて《真竜皇 V.F.D》のエクシーズ召喚をし、《電脳堺門-朱雀》でVFD自身の破壊を行うことで対象無効から回避するコンボが有名。手札によってはここから更に展開可能。
レベル12のシンクロモンスターをフィニッシャーとして採用出来、《炎斬機ファイナルシグマ》や《A BF-神立のオニマル》が代表例。勿論エクシーズモンスターも戦うため、《天霆號アーゼウス》もミドルゲームの妨害札として利用可能。
カード紹介
遊戯王カードWikiより引用
ほとんどのカードが2020年8月8日発売の「PHANTOM RAGE」から登場している。
メインデッキのモンスター
ほぼ全てのカードが自分フィールドの「電脳堺」カードを対象にその対象にとった「電脳堺」カードのモンスター・魔法・罠の中から違う種類のカードをデッキに落として自らを特殊召喚する共通効果を持っている。またその共通効果から連動で任意で処理を行える固有効果を持つ。また、この効果以外のモンスターも一部存在する。
電脳堺姫-娘々/Virtual World Hime - Nyannyan
効果モンスター
星3/風属性/サイキック族/攻1500/守1500
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが墓地に存在し、自分フィールドにレベル3モンスターが召喚・特殊召喚された場合に発動できる。
このカードを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードはチューナーとして扱い、フィールドから離れた場合に除外される。
このターン、自分はレベルまたはランクが3以上のモンスターしか特殊召喚できない。
(2):このカードが除外された場合、このカード以外の除外されている自分のカード1枚を対象として発動できる。
そのカードをデッキに戻す。
このカードは共通効果ではなく、付録で登場した関係上やや汎用的なレベル3モンスターが召喚・特殊召喚した場合がトリガーになっており、墓地からの特殊召喚となる。この条件は「電脳堺」で満たすことが十二分に可能。
また、このカード自体が《緊急テレポート》で特殊召喚可能。
そして、このカード自体の墓地効果から特殊召喚されたこのモンスターは、シンクロ素材に使った場合には必ず除外になるため、(2)の除外ゾーンからのデッキ回収が発動可能。有効に活用していきたい。
電脳堺媛-瑞々/Virtual World Mai Hime - Lulu
チューナー・効果モンスター
星3/風属性/サイキック族/攻1600/守 600
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが手札に存在する場合、自分フィールドの「電脳堺」カード1枚を対象として発動できる。
そのカードとは種類(モンスター・魔法・罠)が異なる
「電脳堺」カード1枚をデッキから墓地へ送り、このカードを特殊召喚する。
その後、対象のカード及び墓地へ送ったカードとは種類が異なる
「電脳堺媛-瑞々」以外の「電脳堺」カード1枚をデッキから手札に加える事ができる。
このターン、自分はレベルまたはランクが3以上のモンスターしか特殊召喚できない。
共通効果持ちで、固有処理では「電脳堺」カードのサーチを行う。
サーチ対象は対象に取ったカードとも墓地へ送ったカードとも種類が異なるため、選ばなかった残り1種類のカードをサーチすることになる。サーチ処理は任意のため、仮にサーチが出来ないとしても特殊召喚から墓地送りまでは処理可能。
また、このモンスターは「電脳堺」の中で唯一の《緊急テレポート》で特殊召喚出来、かつチューナーである。
電脳堺豸-豸々/Virtual World Xiezhi - Jiji
効果モンスター
星3/地属性/幻竜族/攻1000/守1600
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが手札に存在する場合、自分フィールドの「電脳堺」カード1枚を対象として発動できる。
そのカードとは種類(モンスター・魔法・罠)が異なる
「電脳堺」カード1枚をデッキから墓地へ送り、このカードを特殊召喚する。
このターンのエンドフェイズに、自分の墓地から「電脳堺豸-豸々」以外の「電脳堺」モンスター1体を選んで手札に加える事ができる。
このターン、自分はレベルまたはランクが3以上のモンスターしか特殊召喚できない。
共通効果持ちで、固有処理ではエンドフェイズで「電脳堺」モンスターのサルベージを行う。
墓地送りと合わせて疑似サーチを行うか回収手段として用いるかはプレイングと状況次第。
このカードはレベル3だが幻竜族なため、《緊急テレポート》からの特殊召喚は出来ない。
電脳堺悟-老々/Virtual World Roshi - Laolao
チューナー・効果モンスター
星6/風属性/サイキック族/攻 0/守2400
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが手札に存在する場合、自分フィールドの「電脳堺」カード1枚を対象として発動できる。
そのカードとは種類(モンスター・魔法・罠)が異なる
「電脳堺」カード1枚をデッキから墓地へ送り、このカードを特殊召喚する。
その後、墓地へ送ったカードとはカード名が異なる「電脳堺」モンスター1体を
自分の墓地から選んで効果を無効にして守備表示で特殊召喚できる。
このターン、自分はレベルまたはランクが3以上のモンスターしか特殊召喚できない。
共通効果持ちで、固有処理では「電脳堺」モンスターの蘇生を行う。
墓地へ送ったカードとはカード名が異なれば良いため、魔法・罠カードを墓地に送ると、蘇生先が墓地に存在していれば蘇生制限を受けていなければ全ての「電脳堺」モンスターが対応する。ただし効果は無効化され、守備表示での蘇生になる。
また、このカード自体がレベル6のチューナーであるため、組み合わせによっては展開に利用しやすい。
電脳堺麟-麟々/Virtual World Kirin - Lili
効果モンスター
星6/地属性/幻竜族/攻1800/守 600
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが手札に存在する場合、自分フィールドの「電脳堺」カード1枚を対象として発動できる。
そのカードとは種類(モンスター・魔法・罠)が異なる
「電脳堺」カード1枚をデッキから墓地へ送り、このカードを特殊召喚する。
その後、対象のカード及び墓地へ送ったカードとは種類が異なる
「電脳堺麟-麟々」以外の「電脳堺」カード1枚をデッキから墓地へ送る事ができる。
このターン、自分はレベルまたはランクが3以上のモンスターしか特殊召喚できない。
共通効果持ちで、固有処理では更なる墓地送りを行う。
対象に取ったカードの種類以外の2種類のカードが1つの効果で墓地へ送られることになる。
また、このカード自体が非チューナーのレベル6であるため、組み合わせによっては展開に利用しやすい。
電脳堺嫦-兎々
効果モンスター
星6/地属性/幻竜族/攻1200/守1800
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドのモンスターが、
存在しない場合またはサイキック族・幻竜族モンスターのみの場合、
このカードはリリースなしで召喚できる。
(2):このカードが墓地に存在する場合、
手札からサイキック族・幻竜族モンスター1体を捨てて発動できる。
このカードをチューナー扱いで特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
このターン、自分はレベルまたはランクが3以上のモンスターしか特殊召喚できない。
遊戯王OCGストラクチャーズ第2巻にて付録となったモンスター。
共通効果は持っていない。
リリースなしで召喚可能なレベル6。条件自体は「電脳堺」で満たすことは容易ではあるが、「電脳堺」の展開先がサイキック族・幻竜族以外を利用することが多いことと、結局は召喚権を消費することもあり、ほとんどモンスターが3枚採用されている中でモンスターを非常に多く採用しているが故に優先度から外れがち。そのため、このカードのみ採用枚数が0枚か1枚に留まることが多い。
墓地からの蘇生で手札からモンスターを捨ててチューナーとして蘇生されるが、《瑚之龍》等のシンクロチューナーの存在がある。《電脳堺姫-娘々》を手札コストにすることでレベル9のシンクロ召喚には繋げやすいか。
シンクロモンスター
電脳堺獣-鷲々/Virtual World Beast - Jiujiu
シンクロ・効果モンスター
星6/風属性/サイキック族/攻2400/守1700
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):元々の種族・属性が同じでカード名が異なるモンスターが自分の墓地に2体以上存在する限り、
フィールドのこのカードは戦闘・効果では破壊されない。
(2):元々の種族・属性が同じでカード名が異なるモンスター2体を自分の墓地から除外し、
フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを墓地へ送る。
種族・属性が一致するモンスターを2種類要求する。そのため、種族・属性の偏るデッキや「電脳堺」で扱うことになる。
破壊耐性を持ち、フィールドのカード1枚を対象として墓地へ送る効果を持つ。効果自体は除去を狙える有効札になりえるが、先攻展開の時に「電脳堺」カードであることを活かし、レベル調整してエクシーズ素材となるために利用することも出来る。
電脳堺狐-仙々/Virtual World Kyubi - Shenshen
シンクロ・効果モンスター
星9/風属性/サイキック族/攻2800/守2400
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):フィールドから墓地へ送られるカードは墓地へは行かず除外される。
(2):自分のモンスターの攻撃宣言時に発動できる。
除外されている自分または相手のモンスター1体を選んで墓地に戻す。
(3):このカード以外の、元々の種族・属性が異なるモンスター2体を自分の墓地から除外して発動できる。
このカードを墓地から特殊召喚する。
この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。
このカードが存在しているだけでフィールドから墓地へ行かず除外になるため、先攻展開で《真竜皇V.F.D》と並ぶと相手への圧力が非常に強い。
攻撃宣言時にモンスターを除外ゾーンから墓地へ戻す効果を持ち、《電脳堺姫-娘々》の再利用等が行える。
また、墓地へ送られてもその次のターンには除外して蘇生が可能。この効果には種族・属性の違う2体のモンスターを要求する。
エクシーズモンスター
電脳堺甲-甲々/Virtual World Shell - Jaja
エクシーズ・効果モンスター
ランク3/地属性/幻竜族/攻1000/守2400
レベル3モンスター×2体以上
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、
自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターは相手ターン終了時まで戦闘では破壊されない。
(2):1ターンに1度、元々の種族・属性が同じモンスターが自分の墓地に2体以上存在し、
このカードが相手モンスターと戦闘を行ったダメージ計算後に発動できる。
その相手モンスターを除外する。
「電脳堺」のランク3エクシーズモンスター。
任意の自分フィールドのモンスターを対象に取って戦闘破壊耐性をつける効果を持つ。
また、戦闘時に相手モンスターを除外する効果を持つが、種族・属性が一致するモンスターを2種類要求する。そのため、種族・属性の偏るデッキや「電脳堺」で扱うことになる。
このカードの問題点としてはレベル3が2体存在しているとシンクロモンスターが優先されやすく、《幻影騎士団ブレイクソード》の存在もあるため、優先度が低くなりがち。
電脳堺龍-龍々/Virtual World Dragon - Longlong
エクシーズ・効果モンスター
ランク3/地属性/幻竜族/攻2400/守2000
同じ種族・属性のレベル3モンスター2体以上
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):X素材を持ったこのカードは相手の効果の対象にならない。
(2):相手フィールドに表側表示モンスターが存在し、
相手が自身のフィールドに存在しない属性のモンスターの効果を発動した時、
このカードのX素材を2つ取り除いて発動できる。
その発動を無効にする。
「電脳堺」のランク3エクシーズモンスター。
対象耐性を持ち、自身のフィールド以外の属性のモンスター効果の発動時無効に出来る効果を持つ。
フィールド上の効果に対応できず《真竜皇V.F.D》の存在もあり、かつ《電脳堺甲-甲々》と同じ問題が発生する。そのため、同じく優先度から低くなりがち。
電脳堺凰-凰々/Virtual World Phoenix - Fanfan
エクシーズ・効果モンスター
ランク6/地属性/幻竜族/攻2600/守2000
レベル6モンスター×2体以上
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を2つ取り除き、
相手フィールドの表側表示カード1枚と自分または相手の墓地のカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを除外する。
(2):X召喚したこのカードが相手モンスターの攻撃または相手の効果で破壊された場合に発動できる。
種族・属性が同じ「電脳堺」モンスター2体をデッキから特殊召喚する。
「電脳堺」のランク6エクシーズモンスター。
X素材2つ消費でフィールドの表側表示カードと墓地のカードを1枚ずつ除外出来る。「電脳堺」のエクシーズモンスターの中ではランク高い分、一番良い性能しており、エクストラデッキの「電脳堺」の中では持続はしないものの除去能力が高く、墓地アドバンテージを減らせる強みがある。
破壊された場合、種族・属性の一致する「電脳堺」モンスター2体をデッキから特殊召喚出来る。レベルも問わないし、カード名が異なっている必要もないのは強みだが、相手はこの効果を警戒してバウンスで処理する可能性も考えると過度な期待は出来ない。
魔法・罠カード
電脳堺都-九竜/Virtual World City - Kauwloon
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):デッキから「電脳堺門」カード1枚を自分の魔法&罠ゾーンに表側表示で置く。
その後、自分フィールドの「電脳堺門」カードの数によって以下の効果をそれぞれ適用できる。
●2枚以上:このターン、自分フィールドの「電脳堺」モンスターの攻撃力は200アップする。
●3枚以上:自分のデッキの上からカードを3枚墓地へ送る。
●4枚:EXデッキから「電脳堺」モンスターを4体まで特殊召喚する(同名カードは1枚まで)。
「電脳堺門」カードをデッキからフィールドに置けるカード。
このカードのおかげで手札に「電脳堺門」がなくても設置出来、「電脳堺」モンスターの展開がしやすくなる。
電脳堺門-青龍/Virtual World Gate - Qingling
永続魔法
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の墓地から「電脳堺」カード1枚を除外し、
フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの効果をターン終了時まで無効にする。
(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。
デッキから「電脳堺」モンスター1体を手札に加える。
その後手札を1枚選んで墓地へ送る。
墓地から「電脳堺」カード除外して無効にする効果はフリーチェーンでもなく対象を取るのと、(2)効果の墓地発動効果のが使うことが多いため、オマケに近いか。(でも後攻の時あったら嬉しいかもしれない)
(2)効果の墓地発動では、「電脳堺」モンスターサーチとなるため、更なる展開に繋げることが出来る。手札1枚捨てるので手札の使い方は計画的に。
電脳堺門-朱雀/Virtual World Gate - Chuche
永続罠
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):フィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる。
除外されている自分の「電脳堺」カード2枚を選んでデッキに戻す(同名カードは1枚まで)。
その後、対象のカードを破壊する。
(2):自分メインフェイズに墓地のこのカードを除外し、
自分フィールドの「電脳堺」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターのレベルまたはランクをターン終了時まで3つ上げる、または下げる。
(1)効果の除外されている「電脳堺」をデッキに戻して破壊する効果は永続罠であるため、フリーチェーン。また、この効果は自分のカードにも使えるため、《真竜皇 V.F.D》が対象に取られるのを防ぐことが出来る。
(2)効果で除外することで「電脳堺」カードであればレベル調整が可能。
電脳堺門-玄武
永続罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できず、
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドに他の「電脳堺門」カードが存在する場合、
自分・相手のバトルフェイズに、フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの表示形式を変更する。
(2):自分メインフェイズに墓地のこのカードを除外し、
自分の墓地の「電脳堺」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを効果を無効にして特殊召喚する。
その後、手札を1枚選んで墓地へ送る。
2020年10月31日に発売の「BLAZING VOLTEX」にて収録された永続罠カード。
(1)効果は表示形式変更のため、相手の攻撃を止める等の使い方は出来るが、墓地で発動する(2)効果が強力で、墓地の「電脳堺」を特殊召喚することで、やりたい展開の成功率を格段と上げる。
関連動画
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関連項目
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