電脳戦機バーチャロン オラトリオ・タングラムとは、
セガより発売された、ロボットを操作して行う1対1の対戦アクションゲームである。
略称は『オラタン』、『VOOT』、『OT』。
1998年からアーケードで稼働し始め、2000年まで断続的にアップデートを繰り返した。
家庭用としては1999年12月にDC(ドリームキャスト)で、2009年4月にXBLA(Xbox Live arcade)で
それぞれ発売されている。
セガの発売している「電脳戦機バーチャロン」シリーズのうちの1作であり
1作目から順に
「電脳戦機バーチャロン」
「電脳戦機バーチャロン オラトリオ・タングラム」
「電脳戦機バーチャロン フォース」
「電脳戦機バーチャロンマーズ」
となる4作品のうちの2作目にあたる。
概要
セガ(旧AM3研)の発売したコンピューターゲームシリーズ、「電脳戦機バーチャロン」のシリーズ2作目である。
関連動画のタグ名は主に『オラタン』。
左右2本のレバーとレバーに付いたボタン、トリガー、
レバーとレバーの間にあるスタートボタンの5つのボタンで操作する。
初期バージョンのver5.2から順に5.2⇒5.4⇒5.45⇒5.66とアップグレードされた。
3作目の電脳戦機バーチャロンフォースは2対2のゲームになったため、
1対1のゲームとしてはシリーズ最後の作品となった。
本作、通称「オラタン」は対戦時の爽快感を徹底的に追及した作品となっている。
機体の相対速度はシリーズ最速。
「景色が飛んでゆく」とまで言わんばかりの猛スピードでフィールドを疾走する様は圧巻。
更に、2つのスティックと4ボタンを組み合わせることで多彩なアクションを体感的に行うことができ、
「ジャンプすれば敵を見失っても即捕捉できる」というシステムもあり、
アクション項目は多いものの、その操作フィーリングはかなり良好。
この作品の魅力は
この暴力的ともいえる超スピードに置いていかれないほど優れた操作感に裏打ちされた「爽快感」にある。
その点においては現在様々な「ハイスピードロボットアクション」と銘打った作品が輩出される現在に至っても
「速度」「操作感」の両立といった点ではトップクラスのクオリティを誇る。
同時に、対戦ゲームとしてもハイバランスであり、各個の機体(バーチャロイド)はそれぞれに個性がありつつも、
その豊富な攻撃バリエーションはどれも捨て所のなく、戦略的に武器を使い分ける楽しみを損なっていない。
初期バージョンで問題であった機体間の優劣もバージョンアップとともに丸くなり、
多少の差は残るにせよどの機体でも互角以上の試合が出来るようになっている。
これらの要素から、最新版の5.66がアーケードで稼働しはじめたのは2000年のことであるが、
ファンの間では未だにこれを超える1対1のロボット対戦ゲームは無いと言われるほど愛されている。
2009年4月29日、Xbox Live ArcadeでVer.5.66配信。
熱心なファンが多いにも関わらず対戦環境やハードウェアの普及率という面で認知度が低く、
「隠れた名作」を脱しきれなかっただけに惜しまれていたが、これにより人気が再加熱。
口コミで広がり、現代のロボットアクションゲームの祖として人気配信タイトルの一つとなった。
その結果、配信された2009年のXbox Live Arcade 年間ダウンロードランキングでは、
ロックマン9(カプコン 10位)、斑鳩(トレジャー 8位)、
Trials HD(MS 3位)、Battlefield 1943(エレクトロニック・アーツ 2位)と言った人気作品を抑え
堂々の年間DLランキング第1位に輝いた。
歴史
1998年03月 アーケードで順次初期ver.5.2稼働開始
ver5.2全国大会開催
1999年04月18日 新宿ジョイポリスにてバーチャロン・スペシャル稼働開始
1999年 アーケードアップデート(ver.5.4)
1999年 ver5.4全国大会(Battle for Climax)開催(3on3)
1999年12月09日 DC(ドリームキャスト)版発売(ver.5.45)
2000年夏 アーケードアップデート(ver.5.66 millennium edition)
2001年08月31日 DC版ネットワーク対戦サービス終了
2002年05月23日 DC廉価版(ドリコレ)発売(ver.5.45)
2005年09月17日 ver.5.66全国大会(バーチャロン誕生10周年記念イベント We Are The Champions!)開催(1on1)
2009年04月29日 XBLA版発売(ver.5.66)
2009年11月29日 XBLA用TSEX(ツインスティックEX)発売(完全受注限定生産)
ストーリーと世界設定
前作にあたる「電脳戦機バーチャロン」からの続きであり、
さらに続編である電脳戦機バーチャロン フォースへと話はつながっていく。
オラトリオ・タングラム以外の話は「バーチャロン」「バーチャロイド」の他、
各作品のストーリーはそれぞれ「電脳戦機バーチャロン」「電脳戦機バーチャロン フォース」「電脳戦機バーチャロンマーズ」を参照。
ちなみにストーリー自体を全く知らなくても対戦に支障は無い。(むしろ知っている人の方が稀少)
ストーリーはDr.ワタリが頭の中で構想し作っている(らしい)がたかが1つのゲームシリーズの割には
やたらと深く掘り下げて世界観が練りこまれてあったりするのでそのあたりで設定に関するファンも
少なからずいるようである。
・ストーリー
前作までのあらすじは「電脳戦機バーチャロン」の該当項目を参照。
オペレーション・ムーンゲート(OMG)によって月遺跡の暴走の危機は免れた。
しかし、バーチャロイドを開発していた企業国家DN社は月遺跡暴走の責任を問われる形で崩壊した。
それに伴い、傘下にあった8つのプラントは独断による行動を開始する。
最終的にはDNAを擁する第8プラント、フレッシュ・リフォー(FR-08)を中心とした陣営(盟主:リリン・プラジナー)と
DN社崩壊後に突如台頭しはじめた軍事組織、RNAを擁する第4プラント、
TSCドランメン(TSC)を中心とした陣営(盟主:アンベルⅣ)に分裂した状態で事態は膠着することになる。
そしてV.C.a4年、この両陣営の間で大規模な限定戦争が企画、実行された。
その大戦役「オラトリオ・タングラム」を描いたのが「電脳戦機バーチャロン オラトリオ・タングラム」である。
この際にDNA、RNA所属の各陣営は国際戦争公司への不動産の貸与(要するに戦闘ステージの提供)
と言う形で戦場の確保に協力した。
(そのためにゲーム中の対戦ステージは各プラントの所有地、本拠地、
もしくは国際戦争公司からレンタルされた土地、のいずれかと言うことになっている)
なお、勝利者へは時空因果律制御機構タングラムの所有権が与えられることになっているが
当のタングラムは電脳虚数空間(CIS:Cyber Imaginary Space)の中で行方不明となっている。
すなわち「時空因果律制御機構タングラムの争奪戦」が本作の主目標である。
プレイヤーはこのタングラムと最終的に戦うことになる。
機体
- テムジン(TEM)
- ライデン(RAI)
- サイファー(CYP)
- ドルドレイ(DOR)
- グリス・ボック(GRY)
- シュタイン・ボック(SHT)
- アファームド・ザ・バトラー(BT)
- アファームド・ザ・ストライカー(ST)
- アファームド・ザ・コマンダー(COM)
- フェイ・イェン・ザ・ナイト(FEI)
- エンジェラン(ANG)
- スペシネフ(SPE)
- バル・バドス (バル・バロス/バル・ケロス)(BAL)
- 10/80 SP (テン・エイティ スペシャル)
ステージ
関連動画
関連商品
関連コミュニティ
関連項目
- オラトリオタングラム
- バーチャロン
- バーチャロイド
- 電脳戦機バーチャロン
- 電脳戦機バーチャロン フォース
- スーパーロボット大戦シリーズ登場作品の一覧
- ゲームのタイトル一覧
- 公式HP(外部リンク)
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