霞の谷(ミスト・バレー)とは、遊戯王OCGカードのモンスター群である。
概要
名前の中に「霞の谷(ミストバレー)」がついており、その名の示す通り全てのモンスターが霞の谷と呼ばれる場所に住みついている。ちなみにここには後に現れる種族「ドラグニティ」も住み着いている設定である。
モンスターの効果は「バウンス」と呼ばれるフィールドから手札にカードを戻す効果に関連した能力が多い。
種族は鳥獣が多く、全てが風属性である。
この種族は一言で表すと、不遇である。
まず関連するカードの枚数が2008年発売のカードなのに11枚しか存在しない。
同じ場所に住んで、後に発売された伝説の竜騎士「ドラグニティ」に関連するカードは23枚であり、すでに負けている。2010年8月上旬に登場したミストバレー湿地帯に住みつく「ガスタ」もすでに24枚(2014年現在)である。
もちろん、もっと少ない枚数のモンスター群もあるのでそれだけでは不遇とは言えない。
もう一つの問題はシナジーが薄いのである。なんと「霞の谷(ミストバレー)」でなければならないカードは三枚だけである。一応はそのうち二枚はキーカードにできる強さはあるのだが。
そして全てのカードが「風属性」ではあるが、「鳥獣族」ではないのも欠点(三枚が雷族、一枚が魔法使い族)、おかげで「ゴッドバードアタック」が使いにくい。
なら「風属性」デッキをと考える方もいるだろうが……。
- 闇属性:「ダークモンスター」や「闇の誘惑」、「デッキ破壊ウイルス」などなど強力な補助が目白押し。
- 光属性:強力な戦闘補助の「オネスト」、優秀な光属性用エクシーズの「輝光子パラディオス」「セイクリッド・オメガ」など。
- 水属性:「伝説の都 アトランティス」「サルベージ」「海皇」など多数。
- 地属性:「ギガンテス」や「ナチュル」シンクロモンスター、「巌征竜 - レドックス」「ブロック・ゴーレム」など。
- 炎属性:「火霊術-「紅」」「炎王炎環」「焔征竜 - ブラスター」など。
- 風属性:「烈風帝ライザー」「疾風鳥人ジョー」「A・ジェネクス・バードマン」などバウンス関連が多いが、専用デッキ以外では使い辛い物が多い。
正直、風属性は他の属性と比べて統一する旨味が少ない。(その代わり、風属性と関連性の深いダークモンスターが、アロマ・コントールデッキや忍者デッキなどで活躍している。)
色々と書いたが、これから先に「ドラグニティ」や「ガスタ」ではなく「霞の谷(ミスト・バレー)」がプッシュされる時が来るかもしれない。すべてはコナミ次第である。
などと言っていたら風属性専用カード「霞の谷の神風」が登場した。説明は下でするが、色々と悪だくみが出来そうなカードである。風属性のこれからに期待。
などと言っていたら本当に悪だくみ(先行1キル)に利用され、制限指定される事になってしまった。
やはり風属性の不遇は続くようである。
新規ハーピィやペンデュラム等の影響で、稀に大会で暴れることがある為、間接強化されるのを待つのが吉か。
霞の谷(ミスト・バレー)紹介
2008年3月中旬より稼働 DUEL TERMINAL-シンクロ覚醒!!-
霞の谷の祈祷師/Mist Valley Shaman
チューナー・効果モンスター/ 星3/風属性/鳥獣族/攻1200/守1200
自分フィールド上のこのカード以外のモンスター1体を手札に戻す事で、
このカードの攻撃力はエンドフェイズ時まで500ポイントアップする。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。
バウンス系能力全てに言えるが、例えば「魔導戦士ブレイカー」の能力を使用しなおすなどの使い方がある。
このモンスターの見た目がヤバいと思った人は、心が汚れている。
霞の谷の戦士/Mist Valley Soldier
チューナー・効果モンスター/ 星4/風属性/鳥獣族/攻1700/守 300
このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、
このカードとの戦闘で破壊されなかった相手モンスターは、ダメージステップ終了時に持ち主の手札に戻る。
霞の谷の雷鳥/Mist Valley Thunderbird
効果モンスター/ 星3/風属性/雷族/攻1100/守 700
フィールド上に表側表示で存在するこのカードが手札に戻った時、このカードを自分フィールド上に特殊召喚する。
この効果で特殊召喚に成功したターン、このカードは攻撃を行う事ができない。
2008年3月中旬より稼働。 DUEL TERMINAL-シンクロ覚醒!!-
霞の谷の見張り番/Mist Valley Watcher
通常モンスター/ 星4/風属性/魔法使い族/攻1500/守1900
霞の谷を代々見張り続ける、見張り番一族の末裔。谷で起こる出来事は、どんな些細な事も見逃さない。
リクルーターで連れてこれる壁。霞の谷以外での使い道は考えにくい。「レスキューラビット」で特殊召喚できる高守備モンスターと割り切って使うのもアリか。
霞の谷の風使い/Mist Valley Windmaster
チューナー・効果モンスター/ 星2/風属性/鳥獣族/攻 400/守 800
お互いの手札が5枚以上の場合に発動する事ができる。
お互いのプレイヤーは手札が4枚になるように手札を墓地に送る。この効果は1ターンに1度しか使用できない。
チューナー。効果は使いにくいの一言。
ミスト・コンドル/Mist Condor
効果モンスター/ 星4/風属性/鳥獣族/攻1400/守 400
このカードは自分フィールド上に表側表示で存在する「ミスト・バレー」と名のついたモンスター1体を手札に戻し、手札から特殊召喚する事ができる。
この方法で特殊召喚したこのカードの攻撃力は1700になる。
名前に「ミスト・バレー」が入っていないので注意。
ついに現れた「ミスト・バレー」関連の効果。これのために構築する奴はいない。
2008年9月下旬より稼働。 DUEL TERMINAL-反撃のジャスティス!!-
霞の谷の幼怪鳥/Mist Vallay Baby Roc
チューナー・効果モンスター/ 星2/風属性/鳥獣族/攻 400/守 600
このカードが手札から墓地に送られた時、このカードを自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。
チューナー、手札コストとして使えそうで使いにくい「~する事ができる」。ルールを覚えておこう。
霞の谷の執行者/Mist Vallay Executor
効果モンスター/ 星5/風属性/雷族/攻2100/守1600
このカードが召喚に成功した時、フィールド上に表側表示で存在する魔法・罠カードを全て持ち主の手札に戻す。
2008年12月上旬より稼働。 DUEL TERMINAL-魔轟神復活!!-
霞の谷のファルコン/Mist Valley Falcon
効果モンスター/ 星4/風属性/鳥獣族/攻2000/守1200
このカードは、自分フィールド上に存在するカード1枚を手札に戻さなければ攻撃宣言をする事ができない。
メリットにもなりうるデメリットを持った、星4の2000アタッカー。「ミスト・バレー」以外でも十分に使える。
使うカードの種類を選ばないため、「ビッグバン・シュート」を用いた除外や「デモンズ・チェーン」の再利用など、さまざまな用途がある。
霞の谷の巨神鳥/Mist Valley Apex Avian
効果モンスター/ 星7/風属性/鳥獣族/攻2700/守2000
魔法・罠・効果モンスターの効果が発動した時に発動する事ができる。
自分フィールド上に表側表示で存在する「ミスト・バレー」と名のついたカード1枚を手札に戻し、その発動を無効にし破壊する。
効果すら防ぐ、強力な無効能力を持った最上位モンスター。問題は使える「ミスト・バレー」が余り多くない事だが、場合によっては自身を戻して使う事もできる。
ペンデュラム召喚の登場によって手札に戻ってもすぐに場に戻る事が可能になり、鬼畜度が増した。
3体並んだ時はまさに地獄絵図。
霞の谷の雷神鬼/Mist Valley Thunder Lord
シンクロ・効果モンスター/ 星7/風属性/雷族/攻2600/守2400
チューナー+チューナー以外の「ミスト・バレー」と名のついたモンスター1体以上
1ターンに1度、自分フィールド上に存在するカード1枚を手札に戻し、このカードの攻撃力をエンドフェイズ時まで500ポイントアップする事ができる。
この効果は相手ターンでも発動する事ができる。
「ミスト・バレー」のシンクロモンスター。そのセルフバウンス効果で様々なカードを再利用できる。
相手ターンに使えるというのも強力で、ミスト・バレーで固める大きな意義の1つと言っていい。
2010年11月13日発売。 STORM OF RAGNAROK
霞の谷の神風
フィールド魔法
自分フィールド上に表側表示で存在する風属性モンスターが手札に戻った場合、自分のデッキからレベル4以下の風属性モンスター1体を特殊召喚する事ができる。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。
風属性専用のリクルートカード。様々なバウンス系のカードと組み合わせる事で様々なコンボを展開できる。
また、このカードの効果は1ターンに1度だけだが、「霞の谷のファルコン」などの効果でこのカード自体を手札に戻して貼り直す事で、新たに使用できる。
風属性メインなら十分に活用できる効果であり、もちろん霞の谷にメイン投入を考えていいだろう。色々と使いようがありそうなカードである。
が、後に「A・ジェネクス・バードマン」「ハーピィ・ダンサー」「エンシェント・フェアリー・ドラゴン」等を主なパーツとし、1ターンで「重爆撃禽 ボム・フェネクス」を3体呼び出し、大火力バーンで先行1キルを可能とするコンボが生み出されてしまった。
それも成功確率がそれなりに高かったため、それを潰す形で神風とバードマンは制限に押し込まれる事に。
(おまけに、バードマンなどが制限に押し込まれてから数年後にフェアリー・ドラゴンが禁止化。)
言うまでもないが最大の被害者はミスト・バレーである。
2011年11月19日発売。 ORDER OF CHAOS
霞の谷の祭壇
フィールド魔法
風属性モンスターがカードの効果によって破壊され自分の墓地へ送られた時、 自分の手札・デッキから風属性・レベル3以下のモンスター1体を特殊召喚できる。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。 この効果は1ターンに1度しか使用できない。
風属性専用のリクルートカード。効果によって破壊された場合にリクルートできる。
霞の谷とは余りシナジーが無く、同じフィールド魔法なら神風の方がいい。絵もなぜか「ガスタの巫女 ウィンダ」である。
効果もどちらかと言うとガスタ向けである。
霞の谷(かすみのたに)の大怪鳥/Roc from the Valley of Haze
効果モンスター/ 星6/風属性/鳥獣族/攻2400/守1400
このカードが手札から墓地に送られた時、このカードをデッキに加えてシャッフルする。
ミスト・バレーより4年はやい2004年8月5日発売 "RISE OF DESTINY"のカード。
霞の谷(かすみのたに)と呼ぶのであって霞の谷(ミスト・バレー)とは関係ない。効果も影響しないし、シナジーもない。
ただ、このカードがあったからこそミスト・バレーが生まれたと考えていいだろう。
関連動画
関連静画
関連項目
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