露悪(ろあく)とは、物事の欠点や悪い・醜い部分を意図的に表現することである。
概要
悪を露にすると書くことから、必要以上に悪ぶっている言動や、人や物に対してことさら欠点ばかりをあげつらうような姿勢などに対して多く用いられており、そのような人については主に露悪家・露悪者と呼ばれ、また露悪的な表現を好む事は露悪趣味などと呼ばれる。
「露悪家」という言葉は夏目漱石の『三四郎』で扱われた造語であるとされ、善を飾らず悪に開き直るその姿勢や、利他主義と利己主義、建前と本音といった関係を軸に偽善の対として扱われているが、同時に人を不快にするために偽善を偽善として用いる露悪家が最近増えている…というような事を話す場面も書かれている。
その他にも理想主義と現実主義、楽観と悲観などの側面と絡めて関係性が語られる事もあるが、厳密な意味からはかけ離れる。
また、善に対する強い潔癖性やハードルの高さが影響して偽善を嫌うあまり露悪家となっている例などもあり、露悪という分類の中にも複数の方向性や性質が含まれている。
関連項目
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