青菜単語

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青菜とは

  1. 青物野菜のこと。 「青菜に」(勢いのあった者が急にシュンとなるたとえ)。
  2. 落語の演。本記事ではこれを解説する。

概要

青菜とは、落語の演である。元は上方落語で、明治になって東京にも移入され、江戸落語としても広まった。初心者が見ても、最初は何が面いのか分からない噺なのだが、後になるとその旦那方のなやりとりと、それを真似してっ恥を掻く庶民の所作のギャップを楽しめる、ある意味玄人好みの噺である。

あらすじ

植木屋が、得意先のお屋敷で精を出していると旦那が呼びかける。それは「仕事が終わったら一緒に食事でもどうかね?」ということだった。彼は二つ返事で快諾すると、上物のの洗いをごちそうになり、すっかり上機嫌。だが、わさびが効きすぎて噎せていると旦那が「それなら青菜でもどうかね?」とをかけてくれるので、植木屋はうなずいた。

だが、そこに申し訳なさそうに方がやってきて「昨晩、鞍馬より牛若丸が居出まして、名を九郎判官」と意味のわからないことを言う。だが、旦那は「義経義経」と返すのだ。何のことかと植木屋は旦那に問いねてみたところ、「自分(鞍馬)が昨晩、名(青菜)を食ろう(九郎)てしまったので今はない」と、客人の前に伝えるのも失礼なのでそういう隠語を使い、そして自分も「義経(良し良し)」と返したという。そのなやりとりに植木屋はすっかり膝を打ち、自分も真似てみよう、そして品位のかけらもない内にも見習ってもらおうと、今晩実践することにした。

さて、植木屋がに帰ると理を言って内を座敷、といっても長屋部屋がないので、押し入れに押し込めていると、そこへ大工友人、タケが風呂に誘ってくる。植木屋は旦那の振りをして、陰といってはぬるを渡し、の洗いと言ってはおからを渡し、そして青菜も勧めようとする。

だが、彼は「青菜は嫌いだ」と答えたので、すっかり困ってしまい、「でもいいから好きって言って!」って泣きつく。大工は訝りながらも「わかったわかった。ほなら、青菜も呼ばれようか」って答えたので、植木屋はぽんぽんと合図をすると、押し入れから内が汗だくになって出てきたので、すっかりを丸くする。

しかし、彼女は暑さでを回していたせいか「鞍馬より牛若丸が出まして、名を九郎判官義経」と最後まで答えたので、植木屋は間が持たなくなり

「…弁慶

…で?

これで終わりである。落語初心者のときに見たら「え、何が面いの?」ってなるのは必至である。しかし、当時はこういう落という言葉遊びが大流行した時期があり、高い機転と素養がめられるため、流人の嗜みにもされていた。それを庶民が知識人を気取って真似事をして、っ恥を掻いてしまうというギャップの笑いがあるのである。

…それでも面くないと思ってるなら、それでもいいだろう。落語300年は続いてる芸であり、今になって通用しない下げは数にあるのだから。

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