青魔法とは、ファイナルファンタジーシリーズに登場する魔法の系統の一つである。
本項では青魔法、及び青魔法と近い特性を持ったコマンド各種について記述する。
概要
青魔道士が用いる、敵の技を何らかの手段で覚える(ラーニング)ことによってプレイヤー側が同じ技を使いこなせるようになる、と言う異質の魔法であり、「どの敵がラーニング可能な技を放ってくるか」「覚えた青魔法はどのような特性があるのか」「効率の良いラーニング手段」等、使いこなすには様々な要素を熟知する必要がある癖の強い魔法系統である。
魔法とは言うものの、威力が物理依存のものがあったり、沈黙状態でも使用できたり「リフレク」で反射されなかったりする事が多いため正直魔法なのかどうかすら怪しい。
魔法としての長所はは圧倒的な「出来ることの多さ」で、白黒緑魔法のような役割による分類ではなく、「てきのわざ」であるため技が攻撃、回復、補助と多岐にわたり、さらに他の技で代用できない特殊な魔法も多数ある。
また、元々が「てきのわざ」であるため、作品毎にラインナップが異なるが一般的な魔法に比べて特異でバラエティに富んだものが揃っており、「エアロ」など作品内で非主流の属性魔法(これは普通に魔法扱いされる)、「砂嵐」や「アクアブレス」などの攻撃特技、「ホワイトウィンド」に代表される特殊な回復技、「マイティガード」などの補助技、「レベルⅩ○○」という特定のレベルの敵を対象にする技、「????」や「リミットグローヴ」など特定状況で恐ろしい力を発揮する技、「ゴブリンパンチ」や「石つぶて」といったどう考えても魔法ではない技、マインドブラストの「のうみそを すいとられた!」のように、お前ら人間じゃねぇ!!行動を取ったりする技までさまざまなものがある。
弱点はどれもこれも癖が強いこと、青魔法の特徴からくる習得の面倒さ、全体的にMPなどリソース消費が大きめな点である。
大概1作品に1つくらい、作品を代表する強力な青魔法が存在する事が多く、プレイヤーによっては特定の青魔法だけしか覚えない、使わないなどというケースもあり、全収集となるとやりこみの域に入る。
各作品の青魔法
- FF5
シリーズ初登場。青魔道士がラーニング、及び「あおまほう」で使用可能。
効果としては(モノによるが)攻撃・補助・回復ともにかなり強力なものが多数あり、敵を瀕死にする「デスクロー」や、敵を即死させる「レベル5デス」等が多くのボスにも有効だったりする。
補助技では、味方全員を一挙にレビデト・シェル・プロテスにするマイティガードが強力。
ラーニングする為には、青魔道士、もしくは青魔道士の「ラーニング」アビリティ所有者が、敵の技効果を受ける必要がある。この為ホワイトウィンドやマイティガードなど本来敵に対して使われる補助、回復効果の青魔法は、敵を混乱させる、あやつるなどしてラーニングする必要がある - FF6
青魔道士ストラゴスが「おぼえたわざ」コマンドで使用する。本作ではストラゴスが、誰かが使用するのを見るだけでラーニングが可能になった。孫のリルムで「スケッチ(orあやつる)」したり、ガウが「あばれる」で使った敵の技も見るだけでラーニング可能。
本作では、それまで登場した雑魚が全て登場する特殊マップ「獣が原」が存在する為、「覚え忘れ」で取り返しの付かない事態は大分軽減されている。
なお、ものまね士ゴゴが「おぼえたわざ」コマンドをセットした場合も、その時点でストラゴスと同様の青魔法が使用できる。(ものまねしなくても、ストラゴスがパーティにいなくても) - FF7
マテリア「てきのわざ」で使用可能。てきのわざマテリアを装備した状態で敵の技を食らってラーニングする必要がある。また、てきのわざマテリアが複数あると、それぞれ個別に覚えていかなければならないという欠点があった。 - FF8
キスティスの特殊技として登場。専用のアイテムを使用することで習得する。
単発攻撃が殆どで、他の連続攻撃系特殊技に比べるとどうしても攻撃力面で見劣りしてしまう。反面、補助目的では有用。
他作品と比べると覚える手間こそ少ないが、特殊技=ピンチの時にしか使えない、と言うのも少なくない欠点。
むしろ眼鏡の美女が目からレーザー撃ったりくさい息を吐いたり、といったインパクトの方が話題になった。 - FF9
クイナが敵を「たべる」事で技を覚えるという独特の形式。敵を食べる為には敵のHPをある程度減らす必要がある。
使用者のHPが1のときのみ9999の固定ダメージを与える『リミットグローヴ』は、低レベルクリアの要となる。 - FF10
キマリのオーバードライブ技。「竜剣」で特定の敵を攻撃した際に習得する。 - FF11
青魔道士が使用可能。ラーニング方法はFF6と同じ「敵が使用したのを見る」事。
ただしラーニングには成功率があり、自分のレベルが高いほど、ラーニング成功率が上がる。また、低レベルから覚えられる魔法から、高レベルにならないとそもそも覚えられない魔法まで、魔法ごとに習得の目安とされるレベルが設定されている。
この為、強力な(=覚え難い)魔法をいち早く覚えようと、レベルが上がる度に世界中を飛び回って何時間もラーニングを試みる青魔道士の姿も。
なお、強力な魔法を使ってくる相手=大概格上の強敵であり、友人や仲間が居ないラーニングの一人旅は大概命がけである。
ラーニングした青魔法は、予め「セット」する事で、初めて使用可能な状態になる。セットできる青魔法の数には上限がある為、どの青魔法をセットしておくか選択する、カードゲームのデッキ作成のような要素がある。
セットする青魔法によっては、力が上昇したり、自動MP回復状態になったりといった、特殊効果が発動する組み合わせも存在する。
- FFTA・FFTA2
人間(ヒュム族)のジョブに青魔道士があり
Sアビリティで「ラーニング」を装備してモンスターの技を受けると習得、Aアビリティ「青魔法」で使用。
各キャラ毎に個別に覚えなければならないため覚えるのは結構大変だが、「砂嵐」などの地属性攻撃魔法、「ホワイトウィンド」による回復、複数のST異常を浴びせる「くさい息」、敵味方全員を眠らせる「夜」、HPとMP入れ替える「マトラマジック」、戦闘中永続するステータス強化 「ドラゴンフォース」など補助を中心に強力で特異な技を使用できる。
FFTAはFF12同様イヴァリースが舞台であるので、色々な方面に尖った長所を持つ他の種族がいるなか、
尖った能力の無い人間(ヒュム族)がその「汎用性を極限まで尖らせた」ジョブといえる。 - ブレイブリーデフォルト
ジョブ、「ヴァンパイア」の特技の一つとして「ゲノムアビリティ」が存在。
ジョブ特性/Sアビリティ「ゲノムドレイン」をセットして技を受ける事で習得、「ゲノムアビリティ」で使用できる。
名前の上では青魔法ではないため原則として物理攻撃力に依存し、地味ながら非常に高い打撃力を持つ「火球」「水しぶき」、全体攻撃「トルネード」、暗闇付与攻撃の「砂嵐」、全体麻痺の「ブラスター」、ブレイブ/デフォルトと相性抜群な「ホワイトウィンド」など、奥義と言える技こそないもののできる事が非常に多い。
なぜヴァンパイアが青魔法を使うのかと言うと、このヴァンパイアのジョブの創始者は厳密に言えば吸血鬼ではなく、吸血鬼と周りから蔑まれ続けたためにいっそ吸血鬼らしくなってやると一念発起し、努力によって魔物の技を使用できるようになったという過去によるものである。 - ブレイブリーセカンド
前作のウァンパイアに代わり、ジョブ「ねこ使い」の特技として「ねこ技」「ねこ奥義」が存在。
ジョブ特性/Sアビリティ「ラーニング」を1人でもセットしていれば、誰かが技を受ける事で習得できる。
今回はちょっと特殊で、薬師のように専用アイテムである「猫の餌」を消費し、覚えた技をねこに再現させることで発動する。必要なアイテムは技によって決まっており、それぞれ異なる。
名前の上では青魔法ではないため原則として物理攻撃力に依存し、高い打撃力を持つ「ソニックブーム」「水しぶき」、沈黙付与炎攻撃の「焚書」、相変わらずの「ホワイトウィンド」、味方の攻撃力を上げる「パンツァーリード」など前作ほどではないが色々なものがある。
「ねこ奥義」のほうはある程度ジョブLvを上げると使用できるようになる。習得可能な敵も後半の敵が多い。単体のBPを1上げる「強壮剤」、相手を戦闘から除外する「スラッガー」、通常攻撃の4倍の威力で攻撃する「竜王痛恨会心撃」など超強力なものが揃っている。
関連動画
関連項目
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