面影(おもかげ)とは、ゲーム作品『刀剣乱舞無双』に登場するキャラクターである。
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この記事は、ゲーム『刀剣乱舞無双』のネタバレが書かれています。 ここから先は自己責任で御覧ください。 |
概要
実在する刀剣を擬人化したキャラクターである刀剣男士の活躍を描く作品『刀剣乱舞』。
その世界観がコーエーテクモゲームスの『無双シリーズ』とコラボした結果2022年に制作・発売となった『刀剣乱舞無双』で新たに登場した刀剣男士である。本作のストーリーの要を担う。
ゲーム発売時点で、そして本記事の初版ができた2022年3月現在、本家『刀剣乱舞』では実装されていない刀剣男士であるが、『刀剣乱舞』にも今後登場するかは不明。とはいえ、面影という名の刀剣は実在するので本家へ逆輸入実装される可能性はありうるかもしれない。
刀剣乱舞が10周年を迎えた2025年1月に、『刀剣乱舞 -online-』本家へ同年春頃に実装される予定である事が発表された。刀剣乱舞無双で登場して以来、約3年ぶりの実装である。なおCVも寺島拓篤氏で同じだが、ビジュアルは新規に変わる事が予告されている。ゲームをプレーした審神者からは「ついに主に顕現されるのか!」「面影にもやっと、帰れる本丸ができるんだね」「おかえり」などなど感想が呟かれている盛況ぶりである。
刀剣男士たちに先立って「強襲調査」に赴いていたのだが、その姿は見た目といい表情といい、どこか儚げな雰囲気を漂わせる。髪は毛先が白い紫色(藤色?)、瞳は緑色、体には毛先とよく似た白いコートのような背中の空いた服に身を包む。千子村正曰く「脱ぎ易そうな服」。
冷静沈着だが感情の変化には乏しい。
また、他の人間や刀剣男士に擬態(変身)できる能力を持ち、序盤では山姥切国広に変身して第五部隊や第四部隊へ遠目に接触していたが、鶴丸国永に捕らえられそうになった時は彼にも変身し、いつもとは逆に鶴丸国永を驚かせた。
この変身能力は正式に仲間に加わって以降も、強襲調査の先で歴史遡行先の人間に擬態する事で相手を出し抜いた事もある。
ゲーム中では三章から仲間に加わり、これ以降ほかの刀剣男士たちと共に調査へ赴いていく。作中に登場する刀剣男士で唯一の大太刀ではあるが、動作が重いわけでもなく他の刀剣男士と同じ感覚で操作することができる。
大太刀ゆえにリーチもやや長く、何より面影の一番の特徴として強攻撃や必殺技を発動すると複数の鏡像(分身)を発生させ連携攻撃を繰り出すというユニークな特徴がある。複数の面影たちで全方位へ死角の無い周囲攻撃を繰り出したり、分身たちが本体に追従して集中攻撃を叩き込むなど華麗な分身殺法を披露するため、一件の価値あり。
時の政府によって試験的に顕現された刀剣男士である故か、刀剣男士たちの立場を知らされないまま本丸の面々と行動を共にするが、三日月宗近とは茶飲み話につき合ったり、燭台切光忠には料理を教わったり、日向正宗とは短刀と大太刀で稽古を行いお互い得るものを見出したり、千子村正とは「脱ぎやすそうな服装」と褒められたのち脱ぎまショウと勧められたりと、本丸の刀剣男士たちと少しずつ絆を作り上げていく。
彼らの赴く強襲調査に同行しながらも、面影は「何か」を探しているようだが・・・
来歴
上述の通り面影という刀剣は実在し、かつて鎌倉時代末期、刀工来国行が依頼を受け、百日間で鍛え上げた二つの刀剣のうちの一振りであり、三尺三寸の大太刀。
自ら秘蔵していたが、北条高時の執事を務める長崎兼基たっての願いで譲ったという。
刀を鞘から抜くと鏡のように顔がはっきりと刀身に写ることから『面影(面影丸、面影ノ太刀)』と名付けられたとされる。
もう一振りは『鉋丸(かんなまる)』と名付けられ面影と共に北条高時に贈られたが、『鉋丸』と面影を等しくしているために『面影』と名づけられたとする説も存在する。
新田義重の軍勢と戦う長崎兼基が所有していた記録が残っているとされるが、その後足利義昭の手に渡るまでの間行方不明になる。
その後は足利義昭の手に渡った後、戦国時代には豊臣秀吉の手に渡り、秀次に譲られ、やがて秀次が重臣の木村重茲に与えた。
江戸初期には池田輝政の所有となる。輝政の息子忠雄が有した折には佩刀とするべく磨き上げた際、金象嵌で「面影 来太郎」と入れられた。
ところが享保5年(1720年)に発生した鳥取城での石黒火事で面影は焼身になってしまう。
鍛冶師・角野寿見によって再度研ぎ直されるも、再びの出火で焼失してしまったという。
ネタバレ
四章にて、歴史改変の核でもあり本来の持ち主でもあった石田三成に心動かされ、日向正宗は時間遡行軍に下ってしまうも、刀剣男士たちの活躍で正気を取り戻し第二部隊へと復帰するさまを見て、とても動揺していた。
そして第五章のラスト、本丸の重要な戦力として活躍してきた面影が真田幸村たちとの対決を前に「ここからは一人で行かせてほしい」と願い出る。
その後第一部隊が「蟲」を倒し、偽史が崩壊を始める中大阪城に残った面影の前に現れたのは、面影と全く同じ姿と刀身を持つ、赤い瞳を持つもう一人の黒い面影だった。
果たしてその正体は・・・
終幕
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ここから先は、刀剣乱舞無双「最終章」及び「エンディング」にまつわるネタバレを扱っております。ここから下はゲームをクリアした人のみ、お読みください。 |
時間遡行軍と異形の蟲たちによって歪曲された、五つの偽りの歴史(三日月宗近に曰く『夢』)を消滅させた途端に本丸へ侵攻してきた時間遡行軍を返り討ちにした刀剣男士たちは、敵を今度こそ完全に滅ぼし主の帰る本丸を守るべく「五つの夢が統合された世界線」へと乗り込む。
その夢へと現れたのは、この複数の偽史を一つの夢へと繋ぎ合わせた張本人・黒の面影だった。
こんのすけが刀剣男士たちに付与させた、保護・強化機能を消去させてしまうほどの強力な攻撃を放ち、戦闘では面影と同じく分身殺法も繰り出してくる。
黒き面影の正体、それは複数の逸話(=人格)を持つ面影の一部が欠落した存在であり、無念の死を遂げた豊臣秀次の無念を起点にこの夢の世界を創造したのだった。
「秀次事件」を調査していた面影は調査の最中、彼の中の「一振り」が秀次を救いたいという思いが強まっていき、秀次ほか数十名が汚名を着せられたまま葬られた「畜生塚」へと訪れる。そこで深い嘆きに共感した面影は時間遡行軍に襲われ、蟲に飲み込まれながらも必死に抵抗するものの「一振り分」が欠落してしまい、彼はそのまま時間遡行軍の手先へと堕ちて歴史を改変するべく武将たちに「夢」の領域をそれぞれ与え歴史改変へと動き出すのだった。
やがて最終局面、本来の歴史で既に死んでいたり江戸へ訪れるはずのない武将たちが一堂に江戸城へ集う、あり得ない混沌の夢「江戸の陣」で武将たちとその願いを飲み込んだ蟲達を再度倒すも、江戸の陣へ遡行して以降こんのすけが「時の政府と連絡が遮断され通信ができない」と突然訴えるが・・・
そこへ現れた黒の面影は「この世界が五つの夢を繋ぎ合わせ、一つの夢の結晶となった『終点(最果て)』であり、真の目的が偽史を歴史へ介入させる事ではなく、調査へ送り込まれた刀剣男士たちを時の彼方へ永遠に漂流させるための罠であった」事を告げる。
だが帰路を失われる危機を前にしても、本丸を去った主の帰りを、希望を託すべき明日を信じて最後まで足掻き続ける刀剣男士たちの覚悟と固い意志までは折れず、黒い面影はついに心動かされ面影と一つに戻る事を受け入れるも、異形の蟲に飲み込まれてしまう。戦いの末に黒い面影を取り込んだ蟲・蜉蝣は刀剣男士たちに斬り伏せられ、二振りの面影はようやく一つに統合される。
蟲を倒した事で歴史から切り離された夢が崩壊し、刀剣男士たちは永遠の時の迷子になってしまうかと思われたが、本来の力を取り戻した面影はこの夢と本丸の世界を繋ぎ合わせ、面影は刀剣男士として初めて「歴史を守る」任を成功させた事に満足し、刀剣男士たちは面影の犠牲によって本丸へと帰還する事が出来たのだった。
物悲しさを残すエンディングではあるが、この結末は面影と刀剣男士たちが固い絆を結ぶ事でまた新たな展開を見られるかもしれない。
関連動画
関連項目
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