音響効果とは、
- 演劇・放送・映画・音楽・アニメなどに使われる擬音などの音的な効果。効果音。
- 1.に関連し、演劇・放送・映画・音楽・アニメなどに効果音を付けたり、音響の効果を調整する職。
- ホールやスタジオなどで演奏した際の残響音などの環境的効果。
である。本項では2.について解説する。
概要
音響効果は、その場にありもしない音を付けるスペシャリストである。
演劇・放送・映画・音楽・アニメなど様々な作品に効果音や曲など音を付け、作品のイメージを聴衆者に対して沸かせることが仕事になっており、完全に音がない状態から音を作ることも少なくない。
例えば、雨が降っているときに音が全くない場合以下のようになる。
そして、音をいれた状態が以下のようになる。
音響効果は、業界では「効果さん」「効果屋」「音効さん」などと呼ばれており、英語では“Sound Creater”、“Sound Design”“Sound Effect Man”、“Sound Editor”などと呼ばれている。
日本の音響効果は、映画とラジオドラマで発展したといっても過言ではなく、初期の映画では『ゴジラ』の鳴き声や『七人の侍』といった作品が生まれ、後世に大きな影響を与えた。ラジオドラマでは、映画「ラヂオの時間」に描かれているような効果音の作り方がラジオドラマの生放送中にされ、1本のマイクで小豆やざるを使って雨の音を作ったり、コンニャクを握って人にナイフを突き刺す音を表現するなど効果音をその場で作って職人芸で無音に彩りを魅せた。
現代では、ProToolsやNuendoというDAWソフトを使ってPC上で効果音が収録されることが多く、シンセサイザーを使った音作りは盛んになっている。しかし、生音でしか表現できない音が数多いため、マイクで音を録り、その音に似せた音作りを行うことは今でも行われている。
音響効果の関連職
音響効果という職は企業によっては音を付けることではなく、ミキサーのような仕事を指すこともあり、生放送のスポーツ番組に音楽を付ける人たちも単に「音響さん」と呼ぶのではなく、「音響効果」と呼ばれることもある。
音響効果の中では生音の効果音作りを「フォーリー」と呼ぶ。これを専門に行う職人をフォーリーアーティストと呼び、アニメではこのフォーリーを専門にしている人がいる。
番組などに対して、単に選曲のみをするものを「選曲効果」と呼ぶ。テレビでは、この音響効果のあとにMAと呼ばれる音の調整・ミックスを専門とする者がおり、このMAも音響効果を行うことがある。
ゲームでは、サウンドクリエーターと呼ばれる、音響効果とプログラマーを併せ持った職が存在しており、ゲームへの音の組み込みと音作りを専門に行っている。時に作曲などもおこない、ゲーム内の音のすべてを担う役目をしていることもある。
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関連項目
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