「龍の最期、忘れない」
風雲(ふううん かざぐも)とは、大日本帝国海軍所属の夕雲型駆逐艦3番艦「風雲」をモデルとした、ブラウザゲーム「艦隊これくしょん~艦これ~」に登場する艦娘(かんむす)である。
みぃつけた! 艦隊、概要用意、やるわよ。いい?
2015年8月に行われたイベント『反撃!第二次SN作戦』の第6海域および最終海域の道中ドロップとして新規に先行追加された駆逐艦娘。夕雲型姉妹としては同年春のイベントで実装された「高波」に続く8人目の実装となる。
海域突破報酬ではなくドロップ限定であったため、例によって手に入るも入らないも運次第であり、上記の海域が艦これ史上屈指の難易度(しかもドロップするのはボスやかつてのボスクラスが鎮座する場所でのS勝利のみ)も含めて、このイベントで最も入手困難(下手をすると最終海域突破報酬の「照月」よりも)な艦娘と言えた。その余りの難易度の高さ故か、ニコニコ大百科でもこのイベントの新規艦娘では最後にページが作られることになった。
そういった事情もあってか2015年11月に行われた『突入!海上輸送作戦』では、なんと1面目のボスからドロップがすることが確認され、甲及び乙作戦ではボス前の水上打撃部隊編成からも(非常に低確率ながら)ドロップする。連合艦隊での出撃ではあるが周回難易度は前回の夏イベントとは比較にならないほど低いので、これを好機として狙う提督が続出している。
時は流れ2016年7月15日、その日のアップデートで待望の通常海域でのドロップが解禁された。先行実装より約11ヶ月が経った日のことである。
…なのだが、確認されているドロップポイントが北方海域では羅針盤の妖精とのガチバトルを演じる3-4[1]のボスマスと水雷戦隊での苛烈な雷撃に神経をすり減らすか多大な資源に物を言わせ敵機動部隊と死闘を繰り広げる北方棲姫とじゃれあう3-5のボスマスか南西海域での変則編成による攻略が必要な7-2のボスマスとドロップ難易度がかなり高い。風雲以外のレア艦や勲章が狙える3-5のボスマスでドロップするのがせめてもの救い。
服装は夕雲型共通の臙脂色のジャンパースカートにブラウス、青いスカーフタイ。長い髪をポニーテイルに括っているが、この括っているリボンは、よく見ると「飛龍」の袖の色と同じである。「飛龍」とは後述の史実での関係や図鑑での科白(当記事冒頭のセリフがそれ)等でも慕っている様子が見られ、「飛龍」の方も時報で風雲に声を掛けているなど親しい様子がうかがえる。
夕雲型といえば独特の髪色のメンバーが多いが、風雲は薄い茶色(?)で、髪先に行くにつれて黒くなるというグラデーションのタイプ。これで、表裏のツートンカラータイプなのは4番艦「長波」以降であることが確定した(とはいえ、まだ未実装艦が多い夕雲型だが)。
セリフからうかがえる性格は、割と真面目なタイプであり、第十駆逐隊の旗艦だったり、第十戦隊所属だったことを誇りにしているようだ。
料理はあまり上手くないが、どこかの艦娘のような壊滅的なタイプではない模様。朝ご飯を作るときに指を傷だらけにして、夕食は逆に提督に作って貰うことに(公式四コマでは不器用系にされてしまった)。他にも姉のことを聞かれて「夕雲」や「巻雲」との仲を疑ったり。何この幼なじみ感。
ちなみに「秋雲」はすぐにデッサンを描かれるので苦手にしている模様・・・なんだが、頼まれると嫌とはいえない間柄らしく、2017年年末以降には冬の有明戦線に出撃するオータムクラウド先生・・・もとい「秋雲」に付き合って売り子をしたりしてる(下記の『断れなかった【売り子】mode』参照。流石に自分が題材の薄い本を売るとは思いもよらなかったためか顔を真っ赤にしている)
2016年7月15日のアップデートでは、妹の「沖波」と共に水着modeが実装された。前述の通り通常海域への実装と同時である。水色のストライプ柄のセパレートに、黄色いシースルーのパレオを腰に巻いている。ちなみに胸部装甲は、姉や妹に較べると平坦であった(ただ、水着の紐の影が谷間に出来ているくらいにはあるようだ)。セリフによると、悩んだあげくに購入したようだが、早速オータムクラウド先生のターゲットになった模様。
2020年1月1日に晴れ着mode実装。夕雲型として初の実装である
改二…か。飛龍さん…。 全艦突撃! 改二で敵を殲滅します!
かねてより、オータムクラウド先生秋雲のタブレットに描かれたラフ絵や前述の通り通常海域でのドロップ解禁[2]など、いくつかのヒントが出ていたが、2019年2月4日の公式ツイートで確定が打たれた。
主力オブ主力な艦隊型駆逐艦の一隻、ミッドウェーで偉大な龍の最期を看取り、その後も奮戦を続けた彼女…その【改二】改装を実装予定です。
2019年2月8日のアップデートで、風雲に待望の改二が実装された。夕雲型の改二としては長波、夕雲、巻雲に続く4人目となる。改造レベルは75。他の夕雲型改二同様に、改造設計図に加えて戦闘詳報が要求される。持参してくる装備は、D型砲改二と61cm四連装酸素魚雷に加え、三式爆雷投射機★+5。
服装は、他の夕雲型改二艦と同じであるが、風雲独特のストレートタイはそのまま(胸部装甲もそのまま……おや、なんだろうあの爆雷は?)。長波や巻雲と同じく、まずは冬服からの実装。意外に珍しい、真正面から凜々しい立ち姿が描かれた絵となった。(夏服として新作水着が2020年7月実装、夏制服は2021年初夏に追加実装。)
中破するとネクタイが吹っ飛んだりスカートが破けたりと大変なことになってしまうが、ポニーテイルが解けるのも構わずに飛龍カラーのリボンは死守しており、色々と捗る。
性能は、持ってくる装備からも窺えるとおり対潜が高い伸びを示す。ケッコン前から先制対潜爆雷攻撃可能になる艦娘の一人となった。また、中型艦用増設バルジや特二式内火艇が装備可能となったが、大発は積めないので注意されたし(このパターンは他に黒潮改二などあるが……キスカの史実からして大発は積んで欲しかったが、性能過剰になってしまうのでオミットされたか?)
過剰な史実は、私、必要ありません
夕雲型駆逐艦の3番艦〈風雲〉は、1942年3月28日に浦賀船渠にて竣工した。艦名の「風雲」とは、強い風が吹く前兆として現れる雲のこと[3]。
竣工と同日付で、〈風雲〉は既に姉の〈夕雲〉〈巻雲〉が所属していた第十駆逐隊に編入。3隻体制になった第十駆は、その後、4月10日付けで一航艦(一航戦、二航戦、五航戦を含む空母機動艦隊)直属の護衛戦隊として第十戦隊が編制されるにあたり、そこに組み込まれることになる。
ちなみにこの第十戦隊は、名前こそ通常の戦隊であるが、旗艦を軽巡〈長良〉が勤め、配下には第十駆と第十七駆(書類上は第七駆も所属)を従えるという、誰がどう見ても水雷戦隊であった[4]。
4月15日には、それまでは五航戦のトンボ釣り任務だった陽炎型の〈秋雲〉が編入され、第十駆は4隻体制となった。
こうして、第十駆は空母機動艦隊の直衛として初陣に臨むことになる。それが、ミッドウェー海戦であった。
空母3隻が次々と炎上する中、第十駆は残る〈飛龍〉を守ろうとする。しかし〈飛龍〉も敵艦載機によって爆撃され炎上。〈風雲〉は戦場のただ中で懸命に消火活動を行うが、それも空しく〈飛龍〉は爆発し、総員退艦命令が出される。〈風雲〉は最後の最後まで〈飛龍〉の乗組員を救助した(余りに接近しすぎて、〈飛龍〉に衝突までしている)後、断腸の思いでその場を後にした。
苦い敗北の後、海軍も再編成が行われ、元々臨時編成だった一航艦は解隊し、元五航戦の〈翔鶴〉〈瑞鶴〉を中心とした第三艦隊が編制された。第十戦隊はその配下で、書類上の所属だった第七駆を分離し、新たに第四駆、第十六駆を加えた。
その後、ガダルカナル島の戦い、ソロモン海戦に参加。次第に形勢が不利になる中、ケ号作戦(ガダルカナル島撤退作戦)では僚艦の〈巻雲〉が失われ、第十駆は3隻体制になる。この間の1942年10月には、第十戦隊の旗艦も最新鋭軽巡の〈阿賀野〉に変更されている。
その後、〈風雲〉はキスカ撤退作戦にも参加した。ちなみにこのキスカでは、他の艦が陸軍兵士の収容に使った大発をそのまま捨ててきたのに対し、〈風雲〉だけはちゃんと収容し、さらにキスカ島にいた狐まで連れて帰ったというエピソードがある。
1943年9月には、第十駆は第十戦隊から三水戦に一時的に編入される。しかしその直後のベララベラ島からの撤退作戦にて、僚艦の〈夕雲〉が沈み、第十駆は2隻になってしまう。このため10月には、第九駆から朝潮型の〈朝雲〉が編入された。
ちなみにこの間の1943年12月には第十戦隊の旗艦が〈矢矧〉に交代している。
しかし1944年に入り、リンガ泊地での訓練中に〈秋雲〉が米潜水艦〈レッドフィン〉によって沈められてしまい、第十駆は再び2隻だけになってしまう。
そして渾作戦の最中の1944年6月7日深夜。第五戦隊と共にフィリピンのダバオから出撃した〈風雲〉は、だがダバオ湾の入り口で哨戒していた米潜水艦〈ヘイク〉に見つかってしまう。雷撃され魚雷2発を受けてしまい、さらに自らの魚雷が誘爆、轟沈した。
1944年7月10日、除籍。〈朝雲〉1隻だけになった第十駆も同日解隊され、〈朝雲〉は第四駆に異動することになる。
大きな武勲といったものには恵まれなかった〈風雲〉だが、わずか2年数ヶ月の生涯、太平洋を縦横に駆け回り、常に艦隊を支え続けて任を全うした。
ちなみに、〈風雲〉の最後の艦長だった橋本中佐は、このときは救出されたが、その2ヶ月後の8月には秋月型駆逐艦〈初月〉の艦長に任命され、そして10月、レイテ沖海戦に出陣する。それ以降の話は、初月(史実記事)のページを参照して頂きたい。
また、初代艦長だった吉田正義中佐(昇進後大佐)は風雲を降りた後陸上勤務や松型駆逐艦による第43駆逐隊司令を経て第41駆逐隊司令に転任。冬月に搭乗し坊ノ岬沖海戦に参戦。生還している。
提督、新しい関連動画が来たみたい。うん!
えっ、私…この風雲の関連静画が…そう…まあ、悪い気分じゃ…ない…かな!
やはりというか、史実も含めて同人ネタが豊富な秋雲とのツーショットが多い
断れなかった【売り子】mode
振り袖mode
右舷関連コミュニティに指向、撃ち方始め!
何? 関連項目を見るの?
夕雲型姉妹 / 夕雲型駆逐艦 |
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1.夕雲 - 2.巻雲 - 3.風雲 - 4.長波 - 5.巻波 - 6.高波 - 7.大波 - 8.清波 - 9.玉波 - 10.涼波 11.藤波 - 12.早波 - 13.浜波 - 14.沖波 - 15.岸波 - 16.朝霜 - 17.早霜 - 18.秋霜 - 19.清霜 |
2015年夏イベント『反撃!第二次SN作戦』 新規実装艦娘 | ||||
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脚注
- *二期移行に伴い編成次第ではボスへの到達が容易になった。その場合、高練度の水雷戦隊がおすすめ
- *改二が実装された艦は通常海域ドロップや建造が可能等、イベントではなくても入手が可能である、という不文律がある。
- *あくまでも気象現象としての「風雲」は「かざぐも」と読む。本人も言っているが、「ふううん」では別の意味になってしまうので注意。なお、「風雲」を「かぜぐも」「かざくも」と読むのも間違いではないが、駆逐艦としての艦名は「かざぐも」である(艦名を「モグザカ」と書いた状態の「風雲」の写真も残っている)。
- *ちなみにこの第十戦隊には陽炎型や夕雲型といった最新鋭艦が優先配備されているが、これは空母の直衛をするには新型駆逐艦の長い航続距離が必須だったためである
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