飛鳥部勝則単語

アスカベカツノリ
1.9千文字の記事
  • 2
  • 0pt
掲示板へ

飛鳥部勝則(あすかべ かつのり)とは、日本の小説家、洋画家である。

概要

1964年生まれ。新潟県出身であり、小説も新潟や佐渡島近辺が舞台になることが多い。
1998年に『殉教カテリナ車輪』で第9回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。同賞の最終候補には3作が選ばれたが、満場一致で本作が選ばれたという。

デビュー作は作中に絵画を登場させ、図像学による解釈と事件の展開を重ね合わせるという端正な本格ミステリで、以後の作品にも作家自身が描いた油絵が巻頭に置かれ作中に登場するパターンが多い。
デビュー後の作品は幻想小説テイストのミステリが多かったが、『バラバの方を』以降は怪奇小説・ゴシック小説のエッセンスを盛り込んだものが中心になり、本格ミステリでありながら斜め上の方向へカッ飛んでいく作風で一部に熱烈な支持者を生み出した。

また謎めいた雰囲気の少女が登場し、物語の重要人物になることが多い。佐藤友哉が「ああっ、お兄ちゃーん」という人にぴったりの本だとすると、飛鳥部勝則は「私のこと……構わないでもらえますか///」という人にぴったりである。ロープぺろぺろ

なお、2005年に刊行した『誰のための綾織』は作中に三原順『はみだしっ子』の台詞回しや心理描写を模倣した表現が多く、それが「盗作」と指摘されたことが原因で絶版回収になってしまっている。
当該部分は「女子高生が書いた」という設定の作中作『蛭女』なので、作中に「その女子高生が『はみだしっ子』の大ファン」などの説明があるか、せめて『はみだしっ子』の模倣が多いことが謎解きに絡んでいればそこまで大きな問題にならなかった気がするが(実際「全く盗作にはあたらない」とする人もいる)、そういうことが作中に特になかった上、作者サイドの弁解も要領を得ないものだった。作品自体は本格ミステリにおける「反則技」をテーマにした作者らしい味わい深いキワモノなので、再刊の可能性もなさそうなのは残念である。

前述の通りミステリマニアの間では熱烈な支持者がいる一方で、セールス的には恵まれず(この作風で売れるわけねーだろ)、2010年の『黒と愛』を最後に新刊が出なくなり[1]、既刊もあまり文庫化されなかったため、延々と既刊の古書価が高騰し続け、一部の作品は数万円の値で取引されていた。

2023年夏、書泉にて『堕天使拷問刑』が限定復刊されるとマニアの間で大きく話題となり、5000部が完売。これを受けて冬には『鏡陥穽』『黒と愛』、2024年には『殉教カテリナ車輪』『ヴェロニカの鍵』『レオナルドの沈黙』が限定復刊と再評価が進んだ。同年11月には新作『フィフス』が同人誌として刊行され、2025年には1月に『堕天使拷問刑』がハヤカワ文庫JAから17年越し、4月に『ラミア虐殺』が光文社文庫から22年越しの文庫化。そして8月には(商業では)15年ぶりの新刊となる『抹殺ゴスゴッズ』が早川書房から刊行され、本格的に作家活動を再開している。2026年には初の画集も出版された。
『異形コレクション』掲載作など、まだ本にまとまっていない短編もかなりあるので、短編集がまとまることも期待したい。

作品リスト

小説

  1. 殉教カテリナ車輪 (1998年、東京創元社→2001年、創元推理文庫)
  2. バベル消滅 (1999年、角川書店→2001年、角川文庫)
  3. N・Aの扉 (1999年、新潟日報事業所)
  4. 砂漠の薔薇 (2000年、カッパ・ノベルス→2003年、光文社文庫)
  5. 冬のスフィンクス (2001年、東京創元社→2005年、光文社文庫)
  6. ヴェロニカの鍵 (2001年、文藝春秋)
  7. バラバの方を (2002年、トクマノベルズ)
  8. ラミア虐殺 (2003年、カッパ・ノベルス→2025年、光文社文庫)
  9. レオナルドの沈黙 (2004年、東京創元社→2025年、幻冬舎文庫)
  10. 誰のための綾織 (2005年、原書房)
  11. 鏡陥穽 (2005年、文藝春秋)
  12. 堕天使拷問刑 (2008年、早川書房→2025年、ハヤカワ文庫JA)
  13. 黒と愛 (2010年、早川書房→2026年、ハヤカワ文庫JA)
  14. 抹殺ゴスゴッズ (2025年、早川書房)
  15. 封鎖館の魔 (2026年、星海社FICTIONS)

画集

  1. 飛鳥部勝則の美術世界 (2026年、玄光社)

同人誌

  1. フィフス (2024年)
  2. フィフス2 密室愛 (2025年)

関連項目

脚注

  1. *ちなみに「『誰のための綾織』の回収騒動で干された」と言われることがあるが、作品リストを見れば解る通り『誰のための綾織』以降にも普通に作品が出ているのでこれはデマ。
関連記事

親記事

子記事

  • なし

兄弟記事

  • 2
  • 0pt
記事編集 編集履歴を閲覧

ニコニ広告で宣伝された記事

この記事の掲示板に最近描かれたお絵カキコ

お絵カキコがありません

この記事の掲示板に最近投稿されたピコカキコ

ピコカキコがありません

飛鳥部勝則

1 ななしのよっしん
2011/06/20(月) 00:02:21 ID: Otbll2FKgJ
ロープペロペロ吹いたwww

まあ、あれは俺でもやる。
👍
高評価
1
👎
低評価
2  
2011/12/23(金) 23:06:54 ID: H3n3XO8w/K
嬉しい記事だがなんという書き方だwww
(気持ちも分かるが)

とりあえず読むんなら『冬のスフィンクス』や『誰のための綾織』『堕天使拷問刑』みたいなカッ飛んだ、しかし味わい深い際物をオススメしたい
👍
高評価
1
👎
低評価

ニコニコニューストピックス