飯伏幸太(いぶし こうた)とは、かつてDDTプロレスリングおよび新日本プロレスリングに所属していたプロレスラー。
プロレスラーとして2団体同時に所属というのは、少なくとも公的には日本プロレス史上初であった。
現在は両団体とも契約を解除し、「飯伏プロレス研究所」を設立。そこの所属となっている。
通称は「ゴールデンスター」「路上王」「PK(プレイヤーキラー)」。
概要
鹿児島県出身。小学校を卒業後、翌日に行われた西日本プロレスを観戦。
全試合終了後に入団テストを直訴し、バク宙やムーンサルトプレスをくりだし合格してしまった。
(だが、「中学を卒業してからまた来い」と不採用)
その後、現在DDT所属の伊橋剛太とともに浜辺や公園でプロレスごっこを行いながら鍛えていく。
それが高じてどんなところでもプロレスするようになり、キャンプ場や花やしき、大学講義室の壇上、
はてはコンビニ(これはデスマッチで外へ移動した結果)、本屋でプロレスを行うようになり、
ネット上などで「路上王」と呼ばれるようになった(後に「北米の路上王」ケニー・オメガ選手とタッグを結成)。
DDTプロレスリングでは2009年の両国ピーターパンでHARASHIMAに勝利し、第29代のKO-D無差別級王座を獲得。
KO-D無差別級王座はその後、第42、49代王者になっている。
タッグではケニー・オメガとの「ゴールデン・ラヴァーズ」でKO-DタッグならびにIWGPジュニアタッグを獲得した。
(2010年のIWGPジュニアタッグ王座戦は東スポプロレス大賞の2010年度ベストバウトに選出。ジュニアのシングルはこれまで丸藤正道の試合が2度受賞しているが、ジュニアタッグでの受賞は史上初である)
盟友であるケニー・オメガとはDDT武道館大会のメインイベントで激突。お互いの限界を超えるかのような試合は「すごい」と絶賛される反面、「怖い」「もう見たくない」と怯える反応も少なくなかった。
インディーだけにとどまらず、2007年はプロレスリング・ノアの日テレ+杯ジュニアタッグリーグに参戦(準優勝)。2009年には新日本プロレスのベスト・オブ・スーパーJr.に参戦、ベスト4入賞を果たすと、翌年には準優勝、2011年度は史上初の他団体選手優勝を成し遂げた。
その一方でFU☆CK!のような、関西のどインディーと呼ばれる小さな団体にも喜んで参加していた。
2013年からはDDTプロレスリングと新日本プロレスのダブル所属となり、G1CLIMAXにも参戦した。
2014年7月にKUSHIDAに敗れてIWGPジュニアヘビー級王座を落とした際、脳震盪を起こして欠場。翌月には復帰してヘビー級へと戦いの場を移した。
2015年1月4日の新日東京ドーム大会では中邑真輔のIWGPインターコンチネンタル王座に挑むも敗退。しかし、この試合は内容だけならこの年のベストバウトに選ばれてもいいくらい絶賛された(事実、ネットプロレス大賞2015では最優秀試合に選ばれた)。
その後も新日本とDDTの両団体で活躍するが、11月に頸椎間板ヘルニアと診断されてドクターストップがかかる。
そして2016年2月にそれまで所属していた両団体との契約解除。新たに「飯伏プロレス研究所」を設立することを発表した。
路上プロレス
リング上ではさわやかなイケメンである飯伏幸太の別な顔(おもに狂気)が見られるのが路上プロレスである。
プロレスラーになる前から友人と危険な技のかけあいをし、プロになってからも飯伏の代名詞として、本屋や遊園地、海に工場にTBS本社前などあちこちで路上プロレスを繰り広げてきた。
彼の狂気が最大になるのが、今は行なわれなくなって久しいキャンプ場プロレスである。通常の路上と同様とんでもない高い所から飛んで見せたり、ありえない凶器で戦って見せたりするのは当然のこと。
試合終盤になるとどこからともなく花火を持ち出し(客が差し入れる場合もある)、敵だろうが味方だろうが、審判だろうがスタッフだろうが観客だろうが、完全に分け隔てなく攻撃してくる。(※実際に追いかけられた筆者の感想としては、それはもう恐怖でしかなかった)。
ちなみに怪我で欠場している場合は更にたちが悪く、試合に何の前触れもなく乱入して花火を無差別に打ちまくっては帰って行くという行動パターンを数回繰り返す。因みにこの花火を持った状態の飯伏のことは「PK(プレイヤーキラー)」と呼ばれていた。
得意技
常人では考えられないほどの身体能力の高さで、空中殺法には定評がある。
また、DDTに入団する前はK-2(K-1の軽量級。K-1MAXが出来る前の区分)に参戦し勝利を収めており、旧ハードヒットではUWFのようなバチバチなスタイルにも対応するなどユーティリティーな才能を見せる。
- フェニックス・スプラッシュ(ハヤブサ以来随一の使い手と言われている、飯伏にとってもこだわりの強い技)
- その場飛び式ムーンサルトプレス
- その場飛び式・シューティング・スタープレス
- ラ・ケブラーダ
- バミューダ・トライアングル(対角線上を走り、コーナーを登って三角飛びの要領で場外にいる相手に放つムーンサルトアタック)
- ファイヤーバード・スプラッシュ
- ムーンサルト・ムーンサルト(ムーンサルトプレスに見せかけて相手の傍に着地し間髪入れずにその場飛びムーンサルトプレスを決める)
- 各種キック
- オーバーヘッド・キック
- ストレート掌打(いわゆるキレた状態になると放つ)
- ジャーマン・スープレックス
- フェニックス・プレックス・ホールド(パワーボムの体勢で持ち上げ、そのまま相手の首を抱え込んで後方に反り投げし、そのままブリッジを効かせてフォールする。2009年のDDT両国大会で初披露。技の命名はケニー・オメガ)
- やり投げ(かついだ相手をコーナーのターンバックルにぶつける。ひどい)
- シットダウン式ラストライド(ヘビー級に転向してからフィニッシュに使うことが多くなった)
- ラリアット
- 24歳(相手をブレーンバスターのように持ち上げ、そこから180度反転させるように持ち替えてうつ伏せに落としつつ、相手の後頭部をおさえて顔面を叩きつける技。24歳で思いついたひどい技。食らったのは今のところ、ヤス・ウラノだけ)
- スワンダイブ式投げっぱなしジャーマン(トップロープからエプロンサイドの相手を投げる超高角度ジャーマン)
エピソード等
- さわやかなルックスと鍛えられたボディで、プロレス女子人気を集めているスターのひとりである。
- 女性人気があまりに高く、一時期はDDTに参戦していた佐藤光留の嫉妬ハートのターゲットになっていた。
- かつてはマイクアピールをカンペを読みつつ話し、週刊プロレスのコラムでは不思議な文章を掲載していた。
- 今はカンペなしでも記者会見などで受け答えできるが、ふっと口にする言葉がいちいち不穏だったりする。
- 酒にも弱いらしく、飲み会の席で酔った飯伏がTAKAみちのくの前髪を切ったこともあるという。
- 極度の甘党でもあり、ホームサイズのアイスクリームを一人で完食して大社長こと高木三四郎選手を呆れさせていた。
- Twitterでしばしば同業者の全裸画像をうpして、アカウントを凍結させられていた(今は自粛している)。
- 大手芸能事務所のオスカー・プロモーションに在籍。DDTと新日を離れても、こちらとの契約は継続している。
- 自伝に載っているエピソードは基本的にどれもひどい。
- それでも船橋時代の話は自分からしようとしない(どんな話か聞いたマッスル坂井も「それは言っちゃダメ」とNGを出していた)。
- そういう話はニコニコ大百科ではなく、彼の自伝を買って読みましょう。
- 東京スポーツで新日を担当している岡本記者と仲がいい。
- ニコニコプロレスチャンネルでは忍、マッスル坂井、GAMI(二上社長)と並ぶタイムシフト殺しとして恐れられている(笑)。
- 遠藤哲哉のことは好きなように洗脳できる自信があるらしい。
- 女性人気が高いが、男性ファンへの受け答えも優しくて、ついコロッといく野郎Zも少なくないらしい。
関連動画
関連項目
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