香箱座りとは、猫の取る体勢の一つである。箱のように見えることから名づけられた。
ただしネコ科限定というわけではない模様。ウサギなど他の生物の座る姿の形容としてこの言葉が使われることもある。
概要
蹲踞のまま伏せて腕を組んだような格好である。四足動物であれば足を自然に折りたためばこの格好になる。
要するにこういう座り方。
人間がするとこうなる。
香箱を作る
各種の辞典などによると、元々は「香箱座り」ではなく「香箱を作る」という形容であったようだ。
上記の辞典の用例を参照すると、尾崎紅葉や芥川龍之介といった文豪の作品の中にも「香箱を作る」という形容が登場している。
この、古くからあった「香箱を作る」という言葉からいつ頃「香箱座り」という言葉が派生したのかは不明。
とは言え、「香箱を作る」という形容で描写される行動はつまり「座っている」わけであるから、「香箱を作る」という言葉から「香箱座り」という言葉を派生させるのは、誰でも行いうるような自然な言葉使いの範疇であろう。よって「誰が最初に言い始めたのか」を問えるような性質の言葉では無さそうにも思われる。
2019年6月17日現在Googleで検索してヒットする範囲では、ある個人サイト内の2003年1月9日にアップロードされたと思われる一ページに「猫がスツールの上で香箱座りをしてなごんでいる」という一文があり、これが「Google検索で遡れるうちでは」最も古いようだ。ただしこれは「さらに古い用例が時間経過で消滅してしまっただけ」というだけではないかと思われる。
ちなみに「香箱」とは、香道において、組香(くみこう)に用いる各種道具や香を収めるための箱を言う。猫の座る姿からは長方形の箱を連想するであろうし、実際に長方形の香箱も存在する。だが重箱のような形をした香箱や丸い香箱も存在するので、「香箱と言えば即ち長方形」というわけではない。
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関連項目
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