概要
1961年12月3日生まれ。栃木県出身。法政大学文学部中退。
元々はタツノコプロダクション志望であったが、タツノコプロの笹川ひろしの紹介で1983年にサンライズへ入社。高橋良輔の元で制作進行を勤めた後、富野由悠季のスパルタ教育に耐えつつ設定制作を勤め、1985年『機動戦士Zガンダム』の31話で演出デビュー。
1990年代は『ガンダム』に代わる看板作品『勇者シリーズ』の演出に入り、93年の『勇者特急マイトガイン』、94年の『勇者警察ジェイデッカー』、95年の『黄金勇者ゴルドラン』の三作で監督を担当する。勇者シリーズで3作監督を務めたのは創始者の谷田部勝義と高松信司だけであった。
この際、『ゴルドラン』と平行して『新機動戦記ガンダムW』の監督代行を務めたのがきっかけで、翌96年の『機動新世紀ガンダムX』の監督に抜擢される。『ガンダムW』よりも更に厳しい製作環境、テレビ朝日の都合による放送時間帯移動と放送期間短縮にめげず、何とか破綻無く物語を完結させた高松のスケジュール管理能力を評価する声はいまだ多い。
その後サンライズを離れ、1998年、スタジオぎゃろっぷ制作『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の第三代監督に就任。当初は「サンライズから干された」などと中傷もあったが、前任の監督がそれぞれ1年で交代になったのに対して、高松は同作の監督を6年間にわたり務め上げ、『こち亀』をフジテレビのアニメ部門における看板作品の地位に押し上げた。2004年からはスタジオコメットに移り『スクールランブル』の監督に就任。こちらは26話と短期間であったが、その後金﨑貴臣による二学期(第2期)放送を経て、高松の手によりOVAで三学期(第3期)の製作が行われた。
2005年には『銀盤カレイドスコープ』の監督を務めるが、スタッフが監督に無断で作画を韓国に外注したことに怒り、監督名義を「高松信司」→「タカマツシンジ」に変えてしまう。最終話にいたっては制作進行が絵コンテを一ヶ月塩漬けにしてしまうという異常事態に見舞われ、怒った高松はクレジットから自らの名前を消し、演出には「Alan Smi Thee(アラン・スミシー)」と表記され、日本アニメ史上初の珍事とまで言われた。
2006年にはサンライズに戻り、『銀魂』の監督を務める。劇中では原作どおりの過激なギャグが使われ、それが元でゴールデンタイムから異動になるものの、人気は持続し、『こち亀』に次ぐ2年間の監督担当になった。106話目で監督職を藤田陽一に引継ぎ、自らは監修となった。
監督引継後は『銀魂』の監修・音響演出のみを行っていたが、『アフタヌーン』連載中の漫画『宙のまにまに』が2009年7月7日(七夕)からアニメ化され、再び高松が監督の席に座ることになった。制作はスタジオコメットが担当、キャラクターデザインは渡辺はじめが就任し、『スクールランブル』制作メンバーの復活となった。
余談だが初期の頃~ガンダムXにかけてなにかと作中に「メタ」的要素を入れることが多く、そのメタ要素と共にマイトガインやガンダムXは最終回におけるどんでん返しに賛否両論あり、人によって評価が激しく変わるのも特徴である。
また、極力作中の生死不明になったキャラには救済の手を差し伸べるらしく、マイトガインでは1話限りのゲストキャラ、ガンダムXに関しては最後の最後まで分かり合えなかったあのキャラまでちゃんと生き残らせている。
提供の柱テロップ
『スクールランブル』のアニメ化の際、原作で使われていた「各ページの欄外に柱の煽り文を入れる」という手法を、提供クレジットの両端に煽り文を入れるという形で再現した。
その後、同監督作品の『銀魂』や『宙のまにまに』でも、同様の演出を用いている。
余談だが、この演出の元をたどると、漫画『魁!!クロマティ高校』の担当者がこれに類似した手法を同漫画で使い、他に担当していた漫画『スクールランブル』で前述の柱の煽り文を使うようになったのが始まりかと思われる。
主な作品
監督
- 機動戦士SDガンダム
- 勇者特急マイトガイン
- 勇者警察ジェイデッカー
- 黄金勇者ゴルドラン
- 新機動戦記ガンダムW
- 機動新世紀ガンダムX
- こちら葛飾区亀有公園前派出所
- こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE
- きっかけはラフくん
- こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE2 UFO襲来!トルネード大作戦!!
- スクールランブル
- 銀盤カレイドスコープ
- 銀魂
- 宙のまにまに
- 劇場版 銀魂 新訳紅桜篇
- 男子高校生の日常
- 超速変形ジャイロゼッター(総監督)
- イクシオン サーガ DT
- 美男高校地球防衛部LOVE!
関連動画
サンライズ、スタジオぎゃろっぷ、スタジオコメット共にニコニコ動画への本編アップロードには厳しく、高松が監督をした作品の動画は残りにくい。
関連項目
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