高砂や単語

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タカサゴヤ
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(たかさご)やとは、婚礼の定番である浪曲「高」に因んだ江戸落語の演である。

概要

も含めて20分程度の短い噺であり、よく前座や余に演じられる。また基本が婚礼の場という晴れの場であり、また役がカラッとした人物で嫌味のない噺であるため、けっこう盛んに演じられる人気となっている。

なお、高兵庫県高砂市のことで、ここに鎮座する高神社には相生のという名所がある。相生のは2つのが仲まじい夫婦のように寄り添っていることから、いつしか夫婦和合の徴としてり継がれ、結婚式の定番化した浪曲「高」が生まれ、高砂市ブライダル産業の町として発展するきっかけにもなっている。

あらすじ

ある日、八五郎という男が知り合いのご隠居を訪ねる。彼が言うには今度、顔見知りの伊勢屋の若旦那結婚するというので、その仲人を引き受けたというのだ。すると、ご隠居から、仲人をするにはせめて「高」ぐらいは謡えるようになれ、と言われる。しかし、八五郎はそんな芸事に全く縁がなくすっかり困り果てる。それならばと、隠居は知恵を出し、彼が物真似が得意という点を生かし、いつも物売りに来る豆腐屋の口上をアレンジすればいいと伝え、猛特訓が始まった。

こうして紆余曲折を経て「高砂や この舟に 帆を上げて…」と最初の一段はなんとか形にはなった。晴れて婚礼の当日、彼は仲人を努め、得意顔で祝言を読み上げる。すると戚一同大喜びで、「さあ、続きをどうぞ」と返される。この返しに思わず困ったのは八五郎。実は、隠居から、最初さえ謡えれば後は類一同が付いてきてくれるからそれに合わせればいい、と吹き込まれていたために、後の節など全く知らないのだ。そんなわけで何度やっても「この舟に 帆を上げて」としか謡えない。戚からも上げるだけでは困りますと言われると、

「高砂や この舟に 帆を下げて」なんて歌い出し、下げられちゃ困ると返されるや「また上げて」とな唄を続けてしまい、困り果てた挙句にこう泣き叫ぶのだった。

「この舟にいー うー…助け舟ぇー!」

※なお、もともとの下げは戚一同も様子を察し、「婚礼にご容赦ー」と告げて幕を閉じるものであった。これは歌舞伎決め台詞、「巡礼にご報謝ー」から来ており、江戸時代ならでもわかるパロディだったが、今日ではほとんども分からない代物になってしまったため、わかりやすい下げを演じることが多くなった。

関連動画

1つめは最近の下げ、2つめは昔ながらの下げである。

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