鬼ごっこ(おに - )とは、日本の伝統的な遊びである。数人で鬼役を決めて鬼役から逃げまわる遊び。
概要
ジャンケンなどで鬼を一人決めて、鬼があらかじめ決められた区域内を逃げ回る他の子供を捕まえる(タッチする)ゲーム。鬼にタッチされた子供は鬼になり、今まで鬼だった子供は今度は他の参加者とともに逃げる立場にまわる。基本的に終わりはなく、飽きるまでこれを繰り返していく。
単純な遊びである故に、ルールを追加した様々な遊び方に派生している。以下にその一例を示すが、地域によって詳細なルールや名称が異なることがある。
2010年には「日本鬼ごっこ協会」が発足し、単なる子供の遊びとしてだけでなく大人を含めた広い世代で楽しめる文化交流を目指して鬼ごっこを再評価し、遊び方を整備してスポーツ化した「スポーツ鬼ごっこ」の創出と普及に努め、それによる地域の活性化を目指している。2012年11月には初の全国大会を開催予定。
ちなみにウェブサイト(リンク)に拠れば、同協会では『「明るく、強く、やさしい、鬼ごっこを愛する人を“鬼ゴッター”」と呼んで』いるとのことだが、なぜ「鬼ゴッカー」でないのかは謎である。
派生
色鬼
まず鬼が一つ色を指定し、参加者はその色を探す。指定された色は安全地帯となり、その色のものに触っている時は鬼に捕まることはないが、色に触れる前に鬼にタッチされると鬼交代となる。したがって色々な物が置いてある比較的広い区域が対象となるが、「この色は○○色に含まれるかどうか」という次元の言い争いになることも。
高鬼
鬼よりも高い所にいると、鬼に捕まらないというルール。ただし、同じ場所にはいられる時間が決まっているため、時間切れを待ち構える鬼をいかにかわしていくか、といった駆け引きの要素もある。
影鬼
「影踏み」とも云う。鬼に自分の影を踏まれると鬼交代となる。よって物陰に入って回避することもできる。
氷鬼
鬼に触れられた人は鬼になる代わりに凍ったことになり、その場から動くことができなくなる(したがって1ゲーム中の鬼交代は無い)。他の参加者が凍った人に触れると氷漬けの状態が解除され、鬼は全員を動けなくすれば勝ち。
目隠し鬼
「鬼さんこちら、手の鳴る方へ」という囃し言葉でお馴染み。目隠しをされた鬼が声や物音を頼りにして他の参加者を捕まえる。そのため逃げ回れる区域はせいぜい半コート程度の範囲に限定されるが、逆に云えば狭い屋内などでも遊べるため、時代劇等では芸者遊びの定番となっている。
ケンケン鬼
鬼は片足立ちで跳ねながら追い駆けねばならず、休む時以外は両足を使うことができない。目隠し鬼ほどではないが、あんまり広すぎる区域で遊ぶと鬼が泣くので注意。「増え鬼」などのオプションルールとして使われることもある。
増え鬼
言わば鬼ごっこ・オブ・ザ・デッド。異称は多数。鬼に捕まった他の参加者は鬼となるが、鬼交代が無いために元の鬼も鬼のまま。したがって鬼がゾンビか吸血鬼さながらにドンドン増えていく。かつての仲間が不死身の敵になったり、終盤になるほど展開が加速していくスピード感のある展開もホラー映画を彷彿とさせる。
2011年6月、富山県総合運動公園の陸上競技場トラックでこのルールの鬼ごっこ大会が開催され、1,566名もの大人数が参加した(2012年現在で鬼ごっこのギネス記録)にもかかわらず、約7分で終了した。早。
バリエーションとして、鬼と捕まった者たちが次々と手を繋いで残りの参加者たちを追い詰める「手繋ぎ鬼」がある。
日本以外の鬼ごっこ
遊び方が全く一緒では無いが、鬼ごっこに似た遊びは海外にも存在する。英語では鬼ごっこを英米ではタッグ(tag =タッチする)、北アイルランドではティッグ(tig)、オーストラリアでティギィ(tiggy)と呼ぶのが一般的だが、他にもティック(tick)、ティップ(tip)、ドビィ(dobby =おまわり ← ロバートの愛称形より)、チェイスィ(chasey =追い駆けっこ)、イット(it =鬼)など異称は多い。
他の言語でも似たような状況であり、例えば仏語では特に狼、猫、熊、カササギなど動物にちなんだ異称が充実してるのが面白いし、西語版ウィキペディアには広大な西語圏内の50以上の異称が紹介されてたり(リンク)。
昨今ではこの鬼ごっことパルクールを融合したチェイスタグが有名。特に「World Chase Tag」は大手海外放送局で放映されており、日本でも2023年に本格展開されるなど、次世代の鬼ごっことして知名度を伸ばしつつある。
関連動画
関連項目
- リアル鬼ごっこ
- 鬼ごっこ!
- ケイドロ
- イット - スティーヴン・キングのホラー小説およびその映画化作品・TVドラマ化作品、あるいはそれらに登場するピエロ姿の殺人鬼
- 逃走中
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