魔女の宅急便とは、角野栄子による児童文学、およびスタジオジブリによるその長編アニメ化作品である。
児童文学
角野栄子による児童文学シリーズ作品。シリーズ全6冊が福音館書店から発売されている。小学校中級以上向き。表紙および挿絵は1巻が林明子、2巻が広野多可子、3巻以降は佐竹美保。
13歳で親の元を離れ、知らない町で魔女として独り立ちする少女キキの成長を描く。1巻あたり1~2年程度のエピソードが描かれる。5巻終盤で成人を迎え、6巻は15年後の母親になったキキと、双子の子どもの物語が描かれる。
シリーズ第1作「魔女の宅急便」は第23回野間児童文芸賞、第34回小学館文学賞など数多くの賞を受賞した。
長編アニメーション映画
児童文学作品「魔女の宅急便」第1巻を元にスタジオジブリが制作。1989年7月29日から、東映系にて公開された。監督・脚本は宮崎駿、音楽は久石譲、音楽演出が高畑勲。宮崎駿が監督を務めたスタジオジブリ作品の中で、初の他者による原作作品である。一部のキャラクター設定やストーリー展開などに原作からの改変が見られる。
徳間書店、日本テレビ、ヤマト運輸(「宅急便」がヤマト運輸の登録商標であったことや登場キャラクターに黒猫がいたことが縁[1])がスポンサーにつき、宣伝活動も活発におこなわれたこともあって若い女性や家族連れを中心に人気を集め、公開時点での日本の劇場用アニメ映画の興行記録を更新した(それまでのトップは1978年公開の『さらば宇宙戦艦ヤマト-愛の戦士たち』)。
主題歌にユーミンこと荒井由実(当時)の「ルージュの伝言」「やさしさに包まれたなら」を採用。いずれも映画公開の10年以上前に発表された楽曲だったが、映画の公開によってリバイバルヒットを記録し、現在でも幅広い世代に親しまれている。
2年に1回くらい、日本テレビの金曜ロードショーで放映される。
登場人物・キャスト
- キキ
- (CV:高山みなみ)
魔女と普通の人のあいだに生まれた少女。13歳で相棒の黒猫ジジとともに独り立ちし、一人前の魔女を目指す。「ホウキで飛ぶこと」が使えるたった一つの魔法。最初に訪れた町(原作では「コリコの町」)でふとしたことから「魔女の宅急便」を開業し、いろいろな経験をしながら成長していく。
原作挿絵ではロングヘアーで描かれているが、映画では作画上の問題からショートヘアーになった。なお、原作では6巻で既に35歳、双子の姉弟の母親となっている(旦那さんはもちろんとんぼさん)。 - ジジ
- (CV:佐久間レイ)
キキの相棒の黒猫で、キキとの間だけで通じる魔女猫語を喋る。原作ではキキと同じ時期に生まれたとされている。 - コキリ
- (CV:信沢三恵子)
キキの母親で、古い血筋の魔女。「空を飛ぶ魔法」と「薬を作る魔法」(原作では「くしゃみの薬」。アニメではリューマチ用の薬を作っていた)が使える。 - オキノ
- (CV:三浦浩一)
キキの父親。原作では民俗学者をしていたが、アニメではそういった描写はみられない。 - オソノ
- (CV:戸田恵子)
パン屋「グーチョキパン店」のおかみさん。町で一人途方にくれるキキを居候させる。このとき子供を身ごもっていた。 - とんぼ(トンボ)
- (CV:山口勝平)
飛行クラブに所属するメガネの少年。原作ではキキに「とんぼさん」と呼ばれている。また、アニメでは人力飛行機の制作をしていたが、原作ではホウキや絨毯で空を飛ぶことを研究していた。 - ウルスラ
- (CV:高山みなみ、キキと一人二役)
森の中で絵を描きながら暮らす少女。なおこの名前はアニメ中では一度も呼ばれることはなかった。 - フクオ
- (CV:山寺宏一)
オソノの旦那で、「グーチョキパン店」の主人。無口。アニメでは「おソノの夫」とクレジットされた。
関連動画
本編映像を使用したMAD作品の多くは、スタジオジブリによって権利者削除されている。
関連コミュニティ
関連項目・リンク
- スタジオジブリ
- 荒井由実(松任谷由実)
- 宝野アリカ
- 魔女
- 魔女の宅⑨便
- 私、魔女のキキ
- あたしこのパイ嫌いなのよね
- kiki - ニコニコ大百科開発者・グニャラくんの飼い猫。主人公キキから名前がとられた。
- ★魔女の宅急便ホームページ★ - 原作者・角野栄子のHP
- パンツじゃないから恥ずかしくないもん!
脚注
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