概要
「LORD OF THE TACHYON GALAXY」(2013年2月16日発売)で登場。
速攻魔法
※「RARITY COLLECTION -QUARTER CENTURY EDITION-」収録のカード(RC04-JP055)による
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):このカードを発動したターンのエンドフェイズに、
このカードの発動後に自分または相手が発動した魔法カードの数まで、
デッキから「魔導書の神判」以外の「魔導書」魔法カードを手札に加える。
その後、この効果で手札に加えたカードの数以下のレベルを持つ魔法使い族モンスター1体をデッキから特殊召喚できる。
発動ターンに発動された魔法カードの数に応じて「魔導書」をサーチし、さらにその枚数に応じてデッキから魔法使い族モンスターを特殊召喚できる。
まず、「グリモの魔導書」で「セフェルの魔導書」をサーチし、セフェルで墓地のグリモの効果を適用して適当な魔導書をサーチ、使用すればそれだけでエンドフェイズに3枚の魔導書サーチが約束される。このカードを含めても消費したカードは2枚のはずだが、なぜかエンドフェイズには手札が増えている(セフェルに必要なモンスターを出しておく必要はあるが、コストにするわけではない)。
手札に「魔導書士 バテル」とこのカードの2枚があれば、このコンボは達成可能。セフェルに必要な魔法使いもバテル自身で条件を満たせる。
また、別に魔導書を発動しなければサーチできないわけではないので、「トゥーンのもくじ」を使えば損失0枚(正確にはこのカードの分1枚だが、後半の特殊召喚も入れれば差し引き0)で3枚のサーチが可能。
その上、魔導書自体のスペックも低くなく、サーチに始まり、攻撃力強化(サーチ付き)に魔法・罠耐性、ドロー(除去したら蘇生)、種別を問わないカード除外などなど、いろいろと揃っている。
さらに魔導書を利用するモンスターのほうも、手札の魔導書3枚を見せて(「捨てて」ではない)特殊召喚でき、手札か墓地の魔導書をコストに万能除去ができる「魔導法士 ジュノン」などが揃っている。前述の3枚を発動すれば、エンドフェイズにこのカードの効果で3枚をサーチし、さらに「魔導教士 システィ」を特殊召喚してその効果でジュノンをサーチすることで、次のターンにはジュノンが出せてしまう。ついでに2枚目の神判も一緒に手札に入れておこう。
ちなみに、ジュノンで除外した魔導書、普通ならもう使えないというデメリットになるはずだが、「アルマの魔導書」で手札に回収可能。そのアルマ自体もこのカードでサーチできる。
遊戯王は基本ルールとしてマナなどのカード発動コストを特に設定しない(個別に手札やライフを要求するものはある)ため、手札の枚数がそのまま行動の限界となるのだが、そのようなバランスのカードゲームにおいて、損失を0にできるどころか使えば使うだけ手札が増えるというだけでもかなり強いことがわかる。
同名カードのサーチは不可能になっているが、「グリモの魔導書」などほかのカードでサーチはいくらでも可能であり、しかもそのサーチ用のカード自体をこのカードで呼びこめてしまうため、あまり大きなデメリットとはならない。
サーチだけでも強力だが、加えて特殊召喚の効果付き。
前述のシスティのほか、有用な魔法使い族モンスターをいろいろと使える。「昇霊術師 ジョウゲン」を出しておけば、相手の特殊召喚を封じて防御が可能。その他、当時の環境では墓地除外を封じる「霊滅術師 カイクウ」なども強力であった。
強いてこのカードの弱点を挙げるなら、サーチ能力が優れすぎているため、エンドフェイズの手札上限6枚を超える恐れがある点。
とはいえ、どうしても気になるならば上限以上にサーチしなければいいだけの話であり、また、仮に墓地へ捨ててしまってもジュノンや「ゲーテの魔導書」のコストとして使い道があるので無駄にはならない。
ほかの弱点としては、サーチしたカードは次の自分ターンまで待たねば使用できない点。
これも、「一時休戦」を使えば少なくともライフを減らされる恐れはほぼなくなり、後は前述のジョウゲンなどを出しておけばほぼ相手の反撃の芽は摘める。
元々魔導(書)自体は、大会上位になるほど強力なデッキではなかったはずだが、このカードの登場で一転、征竜と環境を二分するトップデッキと化した。このカードの対策となる「闇のデッキ破壊ウイルス」や「ドロール&ロックバード」などの採用率も急上昇、大会の環境を大きく変えた。
「青き眼の乙女」の登場で、シンクロ召喚や「青眼の白龍」という攻撃力を手にして1ターンキル(1ショットキル)も容易になり、大会上位陣のデッキタイプに【征竜】や【青眼魔導】が並ぶことも珍しくなくなった。
このように流行したため、2013年9月1日の制限改訂で、無制限カードからいきなり禁止カードに指定された。登場から禁止まで197日という速度で禁止指定と相成った。
この改訂では、魔導と環境を二分した征竜のキーカード4枚(通称「子征竜」)も禁止指定を受けており、この4枚のうち2枚は登場から169日で禁止指定となっており、禁止最速はこちらになっている。
時は流れ、2022年7月1日の改訂で制限カードとして復帰、翌年4月1日に準制限カードとして緩和された。
8年経った現代ではカード1枚からの大量展開、相手ターンに墓地融合が可能な時代となっており、エンドフェイズで効果を発揮するこのカードは時代遅れという声もある。
逆に言えば、エンドフェイズでリカバリーが出来るため、魔法カードを多く消費するデッキでの採用に活路を見出したいところ。
【魔導閃刀姫】は墓地の魔法カードが3枚以上で追加の効果を活用できる「閃刀」魔法カードの補助役として用いられており、閃刀姫側もかつて制限カードだった「閃刀姫ーカガリ」が無制限となっているため、2023年4月の改訂を反映した大会で実績を残している。
ちなみに、マスターデュエルでは魔導ストラクの発売と同時に制限復帰しており、2023年4月10日で無制限となった。
雑記
後半の特殊召喚効果の存在から、「神の警告」で無効化されてしまう。
とはいえ、先攻1ターン目に使われたら防ぎようがない。この場合の防御手段は「ドロール&ロックバード」など、非常に限られる。
速攻魔法なので、相手ターンにも発動可能。相手が発動した分の魔法カードもサーチ枚数にカウントされるので、相手ターンの初めに発動しておけば相手を牽制することができる。手札に複数枚たまってしまった場合の使い道。
カードのモチーフはタロットの大アルカナ20番、「審判」(JUDGMENT)か。正位置で「復活、結果」、逆位置で「行き詰まり、悪い知らせ」などの意味を持つ。対応するアルカナフォースは未登場。
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