魔法つかいプリキュア!とは、2016年放送のプリキュアシリーズ第13作目モフ~!
テーマは「手をつなぐ」!
概要モフ~!
2016年2月7日から2017年1月29日まで放送されたプリキュアシリーズ第13作目。前作『Go!プリンセスプリキュア』が「プリンセス」というわかりやすいモチーフだったことから、本作もわかりやすいモチーフをと、ここ最近女児アニメで使われていない「魔法」が選ばれた。「魔法つかい」のネーミングはプリキュアシリーズの産みの親、今作でも企画で携わっている鷲尾天のこだわりによる。ちなみに東映アニメーションにとってこの年は、創立60周年にあたるとともに、現在の魔法少女モノの元祖ともいえる『魔法使いサリー』の放送開始から50年という節目の年でもある。内藤Pはこのことについて「偶然だけれどもちょっと運命的な物を感じた」と語っている。
プリキュアの定番ともいえる初期2人編成チームで、フォームチェンジが序盤から4つ存在するという初の試みが行われる。2人で一緒に変身するのは「スイートプリキュア♪」以来となるが、今回のパートナー妖精に当たるモフルンが魔法によって動くようになったぬいぐるみであり、さらに2人とモフルンが手を繋いで変身するという、変身に関して新たな要素を組み入れている。その一方で人間界の少女と魔法界の少女2人が2つの世界を行き来し、魔法学校での魔法修行も描かれる、変身したら大人っぽく成長するなど、かつて東映アニメーションが展開してきた魔女っ子系作品の流れを意識した作風でもある。とはいえ、魔法が中心と言ってもそこはプリキュア、「魔法(物理)」と言うべきかこれまで通りの肉弾戦も健在である。また、『ふたりはプリキュア』を彷彿とさせる、「敵組織が壊滅後新たな敵が出現する」という、実質的な前後期の2部構成ともなっている。
主なスタッフには、シリーズディレクターにこれまでプリキュアの演出を長年支えてきた三塚雅人が満を持しての昇格。シリーズ構成には初期シリーズや「プリキュアオールスターズDX」3部作で脚本を担当、近年は「マジンボーン」で構成を務めた村山功。キャラクターデザインは主にシリーズ中期や「聖闘士星矢Ω」などで作画を手掛けた宮本絵美子が初のキャラデザ担当となる。音楽は前作に引き続き高木洋が担当。東映アニメーション側のプロデューサーも、神木優が本作単独映画の製作に携わる形で離れ、『ワールドトリガー』のアシスタントプロデューサーを担当した内藤圭祐に交代となった。この他、製作局のABCのアニメ事業が子会社のABCアニメーションに分割承継されたため、7月より製作としてABCと共にABCアニメーションがクレジット表記されている。
声優は、朝日奈みらい(キュアミラクル)役に最近活躍がめざましい若手の高橋李依、リコ(キュアマジカル)役にはアニメファンにはおなじみ、プリキュア的には『ハピネスチャージプリキュア! 人形の国のバレリーナ』でのつむぎ役の好演が記憶に新しい堀江由衣が起用され、例年にない年齢(キャリア)差の主人公役コンビとなっている。パートナーのモフルンは『ふたりはプリキュアSplashStar』の日向みのり役などで知られる齋藤彩夏が担当、こちらの起用についても感慨深い印象を持っている人が多い。過去作ではシフォンやアイちゃんに相当するもう一人の妖精はーちゃん、そして3人目となる妖精からプリキュアになった花海ことは(キュアフェリーチェ)役には早見沙織が起用され、第1話の時点で猫の声でクレジットされて「もしや!?」と思った人が多かったようである。
主題歌はオープニングテーマを前作『Go!プリンセスプリキュア』ではエンディングを担当した北川理恵がOPに移動する形で続投、『スイートプリキュア♪』以来となる前後期で曲が変わる形となる。エンディングはシリーズ初となるプリキュア役の声優2人(後期からは3人)が歌うキャラクターソングとなっており、振り付けも前作まで3年間担当してきたMIKIKOに変わり、前年「プリキュアたいそう」「プリキュア音頭」の振り付けを手がけた原ななえが担当する。
続編決定モフ!
後述するようにテレビシリーズ終了後もちょくちょく映画に登場していたりしていたまほプリ。この数年は落ちついた様子を見せていたが、シリーズ20周年を迎えた2023年の3月14日に大人向けの映像施策の一つとしてある発表があった。
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なんと正統続編となる『魔法つかいプリキュア!!〜MIRAI DAYS〜』が2024年度に制作、しかもABC発・テレビ朝日系の深夜アニメ枠「ANiMAZiNG!!!」で2025年1月期に放送することになった。現段階では制作体制やストーリーなど詳細は明らかになっていないが、今後の続報に期待したい。
ストーリーモフ~!
私、朝日奈みらい!今度中学2年生の13歳!
春休みのある日、小さい頃からずっと一緒のクマのぬいぐるみ「モフルン」と出かけたら、
リコちゃんと出会ったの。リコちゃんは、何と魔法つかい!!
「リンクルストーン・エメラルド」っていう強い力を秘めた石を探しに、
私の町にやって来たんだって!
でも、それを探してたのはリコちゃんだけじゃなかったみたい…。
闇の魔法つかい「ドクロクシー」の仲間が、「リンクルストーン・エメラルド」を渡せって
私たちの前に現れたの。そんなこと言われても知らないし!?
闇の魔法で生まれた怪物「ヨクバール」に追い詰められたその時、魔法の言葉をリコちゃんと手をつないでとなえたら、
伝説の魔法つかい「プリキュア」に変身しちゃったんだ!!
ぬいぐるみの「モフルン」がしゃべるようになるし、
楽しくてワクワクな「魔法学校」に通うことになっちゃうし!いったい、どうなってんの!?
とにかく、「リンクルストーン・エメラルド」は「ドクロクシー」たちには渡さない!
私たち「魔法つかいプリキュア!」が見つけるんだから!
キャラクターモフ~!
- 朝日奈みらい/キュアミラクル(CV:高橋李依)
- 十六夜リコ/キュアマジカル(CV:堀江由衣)
- はーちゃん/花海ことは/キュアフェリーチェ(CV:早見沙織)
- モフルン(CV:齋藤彩夏)
- 魔法学校の校長(CV:内田夕夜)
- 教頭(CV:鳳芳野)
- 魔法の水晶(CV:新井里美)
- リズ(CV:名塚佳織)
- ジュン(CV:金田アキ)
- ケイ(CV:吉岡麻耶)
- エミリー(CV:橋本ちなみ)
- 祐希かの子(CV:太地琴惠)
- 勝木かな(CV:菊地美香)
- バッティ(CV:遊佐浩二)
- スパルダ(CV:小林ゆう)
- ガメッツ(CV:中田譲治)
- ヤモー(CV:高戸靖広)
- ドクロクシー(CV:秋元羊介)
- ラブー(CV:龍田直樹)
- シャーキンス(CV:速水奨)
- ベニーギョ(CV:井上喜久子)
- オルーバ(CV:杉山紀彰)
- チクルン(CV:ニーコ)
- デウスマスト(CV:?)
スタッフモフ~!
- 原作:東堂いづみ
- プロデューサー:野下洋(ABC)、植月幹夫(ABC→ABCアニメーション)、遠藤理紗(ADK)、内藤圭祐(東映アニメーション)
- シリーズディレクター:三塚雅人
- シリーズ構成:村山功
- 音楽:高木洋
- 製作担当:山崎尊宗
- 美術デザイン:増田竜太郎
- 色彩設計:佐久間ヨシ子
- キャラクターデザイン:宮本絵美子
主題歌モフ~!
- 前期オープニングテーマ「Dokkin♢魔法つかいプリキュア!」
- 後期オープニングテーマ「Dokkin♢魔法つかいプリキュア! Part2」
- 前期エンディングテーマ「CURE UP↑RA♡PA☆PA!~ほほえみになる魔法~」
- 後期エンディングテーマ「魔法アラ・ドーモ!」
- 第38話・第39話エンディングテーマ「正しい魔法の使い方」
- 第29話挿入歌「プリキュア音頭~スマイルWink~」
- 第49話挿入歌「ふたつのねがい」
- 第49話挿入歌「キラリ☆100カラットの奇跡」
小ネタモフ~!
- 今回はこれと言った事前リークはあまり見られず、情報統制がしっかりしてるなあと思われていたが、2015年12月26日の情報解禁でドタバタを見せることになる。東映アニメーションのプレスリリースがフライングで企業公式サイトにアップされるわ、そのリリースでみらいの名字が朝比奈になっているわ、東アニ側公式サイトのキュアミラクルのページでHTMLソース上に演じる高橋李依の名前が書かれているわ、バンダイのサイトの「魔法のほうき」商品情報ページでED曲のタイトルがもろバレ状態だわ……揃いも揃ってWeb担当者は何やってんだ、とつっこみたくなる状況が出たのであった。
- そんなひょんな事で事前にばれてしまった高橋だが、プリキュア声優としては記録ずくめで、デビュー4年目での主人公プリキュア起用は樹元オリエに次ぐ、沖佳苗とタイ記録となり、2010年代デビュー組としては初めての主人公起用、生年月日も1994年2月27日なのでブラック家族内での中島愛どころか全体でも北川里奈を抜いて生年月日ベース歴代最年少。初変身時でも伊瀬茉莉也、北川に次いで歴代第3位、ブラック家族内では三瓶由布子とは4日差の歴代第2位となる。
- 本作のエンドカードはその週もしくは翌週の話を元にした描き下ろしイラストになっているが、第7話から前2作同様に視聴者からの似顔絵紹介を兼ねており、その後第23話から似顔絵紹介を廃止してイラストのみになった。演出助手の豊田百香が年間を通してこのイラストを描いているのだが、毎回のようにツッコミ処満載の小ネタを挟み込んでくる。この方、前作でも今作でも本編中の雑誌にある記事等々にやたら細かい文で小ネタとかツッコんでくるので要チェック。
- 偶然が起きると言えば2016年冬アニメの『この素晴らしい世界に祝福を!』第1期。ほんとにたまたまなのだが、同作のめぐみん役を高橋、ウィズ役を堀江(ドラマCDでは早見が演じていた)が演じたため、同じ魔法モチーフなのでネタにされまくる。同作のニコ生1回目では早速稲田徹がプリキュアをネタに高橋をいじり倒し、視聴者からはことあるごとに「このすばの方がよっぽど魔法使ってる」と言われ、最終話ではめぐみんとウィズが爆裂魔法を炸裂させるのだが、ルビーパッショナーレ登場直後とあって両者を融合させたMADが作られ、BD/DVD第4巻第8話のキャラクターコメンタリーはめぐみんがいきなりピー音挟みながら「キュアッ●・ラ●●」と発言(脚本書いた原作者の仕業とも)。あげくニコ動やpixivでのネタタグは「爆裂魔法つかいプリキュア」と相成った。さらに2019年公開の映画の特典第4弾では「爆裂ライト」というなんかどっかで聞いた物まで(舞台挨拶でカズマ役の福島潤がはぐプリのハリー役だっただけに言いかけたし)。ま、命名した高橋はともかく、アイデアを思いついた茅野愛衣も6年後にこっち側に来ることになるのだが。
- ゲスト声優として、前作に続きOPを歌う北川理恵が第28話にデンポッポという伝書鳩役で出演しているほか、第38話では映画版のテーマソングを歌うAKB48の渡辺麻友が本人役(劇中ではナシマホウ界でアイドルとして活躍している魔法つかいという設定)で出演する。
- 毎年恒例となっていた全米オープンゴルフ中継に伴う放送休止は2年ぶりに時差の関係で回避されたのだが、さらに異例の点として、本作はオリンピック等に伴う夏の休止も無く、11月第1日曜日の全日本大学駅伝まで休み無く放送した。このため、通例3回ある休みが2回のみとなり、放送話数も前作と同じ全50話となった。
- 第43話では妖精の里の女王とレジェンド女王が登場したのだが、その担当声優も女王役の山本百合子は1989年版『魔法使いサリー』の2代目夢野サリー役、レジェンド女王役の太田淑子は1969年版『ひみつのアッコちゃん』の初代加賀美あつ子役と、こちらも東映魔女っ子アニメ的にレジェンド級の配役となった。太田は2021年10月に死去しており、レジェンド女王としての出演が遺作となった。
- ここ数年玩具セールスが芳しく無いと言われてきたが、今作においては復調を見せた。その原動力となったのはやはりモフルンで、中でも「おしゃべり変身モフルン」はAmazonの年間ランキングにおいて女児向けおもちゃで1位、おもちゃ総合でも20位にランクイン、GfK Japan調査の2016年年間おもちゃランキングでも女の子向けで1位(2位にリンクルスマホンDXセット、3位にリンクルスマホン単体も入って上位独占)、総合で2位にランクインするという好セールスとなった。
- また映画の前売りチケットも前年比で400%越えを達成するなど好調であったが、何故か視聴率は前年度よりも大幅に悪化した。が、それを逆手にとってエンドカードで自虐ネタに用いるスタッフの懐の深さは底知れない。
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↓物語終盤のネタバレ注意(要スクロール)↓
全50話まであったためか、実質的な最終話は第49話で終わらせ、最終回の第50話は番外編的な後日談として大人に成長したみらいたちが描かれたのだが、そこはまほプリ、ただでは終わらせず、感動的な前話から打って変わっていつも通りのドタバタを描きながらも、はーちゃんが自分を含めた3人を魔法で中学生にしたり(しかもこの時限りの専用バンク付き)、これまで登場した魔法界・ナシマホウ界・闇の魔法つかいの主立ったキャラクターが総登場しただけでなく、モブキャラとして『みんなで歌う♪奇跡の魔法!』のソルシエールや『奇跡の変身!キュアモフルン!』のクマタまで現れ、さらに次作『キラキラ☆プリキュアアラモード』の主人公宇佐美いちかもここ数年で定着したバトンタッチ映像だけでなく、昨今の平成ライダーみたいに本編にまで登場するという大盤振る舞い。なんともはちゃめちゃだけれどもこの作品らしい終わり方となった。それとともに、エンドクレジットの出演声優も映画かと思うくらいに大量に列挙された。 - 物語も終わり、あとはドリームスターズなど春映画などで散発的に出る程度、かと思われていたのだが、2017年秋の『映画 キラキラ☆プリキュアアラモード パリッと!想い出のミルフィーユ!』で客演することが決定。内藤プロデューサーを始め脚本が本作構成の村山功、監督が『奇跡の魔法』の監督やモフデレラ回・カボチャ祭り回などを演出した土田豊であることから実現したのだろうが、秋映画に過去作のプリキュアがそのまま登場するのは初のことになる(『魔法レッスン』でミラクルが魔法でフローラに変えられた、という事はあったが)。その後『スーパースターズ』をへて『オールスターズメモリーズ』にも登場することになったため、みらリコモフルンは春秋3年間の映画6作品に声有りで登場することになった(さらに『ミラクルユニバース』にもちょろっと登場、みらいのみ7作品連続声あり)。
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