魚雷バット(Torpedo Bat)とは、先端が細く魚雷のような形をしている野球バットである。
概要
マサチューセッツ工科大学のアーロン・リーンハート物理博士が考案した、バットの先が細い形状をしているバット。その形状が魚雷そっくりであるため魚雷バットの呼び名が定着した。最も太いバットの芯が通常のバットより手元にあり、両端に向けて細っていく瓢箪のような形をしている。
新型バットが試用されることは日常茶飯事だが、リーンハート博士がニューヨーク・ヤンキースのアナリストを務めていたこともあり、ヤンキースの選手を中心に普及。特筆すべきは2025年3月29日の試合で、ヤンキースが初回3者連続初球ホームランを含む9発の一発攻勢で大勝したことで注目を集めた(試合概要は馬鹿試合(MLB)へ)。衰えが顕著になっていたポール・ゴールドシュミットやアプローチに難があるアンソニー・ボルピが好成績を残していたことも魚雷バットの効果として取り上げられた。
バットの幅・長さ・重さとも野球規則の範囲内に収まっており合法である。日本プロ野球では2025年4月11日より使用が解禁された。
メリット
球を芯で捉えやすくなる場合がある
打者がよく球を当てるポイントは通常のバットよりもう少し手元である場合があり、魚雷バットはそこに芯を持っていくことで長打性の当たりを期待できる。ただし個人差がある。前述のゴールドシュミットやボルピは分析によって芯よりも根元で打つ傾向があることが判明し、その癖に合わせた特注の魚雷バットを使っていた。
バットを魚雷のような形にすることではなく、選手個人の癖に合わせて芯の位置を調整することが魚雷バット最大の狙いである。従来のバットで結果を出している選手が魚雷バットに切り替えるメリットはあまりない。
デメリット
フォームが崩れる可能性がある
バットの重心が根元に移動するためスイングの感覚が変化する。そのためフォームが崩れる可能性がある。バットの遠心力を利用してスイングする選手にとっては、バットスピードやパワーを稼ぎにくくなるため逆効果となってしまう。バットの形状をものともしないホームランバッター向けのバットとも言える。
外角の球への対応が難しくなる
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