概要
英語ではアングラー、アングラーフィッシュ(anglerfish)とも言う。一般的に平べったくて口が大きく、肉食のため鋭い牙と得物を引き寄せるための誘因突起を持っている。
鮟鱇と言われてパッと思いつくのがチョウチンアンコウの人も多いかと思われるが、日本においては主に食用のアンコウ科のことを言う。日本で食用とされるアンコウ科の種は主にキアンコウ(ホンアンコウ、Lophius litulon)とアンコウ(クツアンコウ、Lophiomus setigerus)があるが、前者がメジャー。キアンコウの方が市場ではアンコウと呼ばれることが多く紛らわしいことになっている。
チョウチンアンコウ科とアンコウ科は同じアンコウ目に属するものの、かなり異なった生態をしている(共通点もあるが)。鉱物の輝安鉱とは無関係。
比較的深い海底に棲んでおり、底引き網で漁獲される。
見た目はエグいが、美味で栄養価も高い高級魚として知られる。
基本的に冬が旬の季節であることもあって、鍋にして食べるのが有名。
江戸時代の頃には水戸(現代の茨城県水戸市)名物として名を馳せていたらしい。
一般的な魚はまな板と包丁があれば大体捌けるが、鮟鱇はその特殊な体…平たく言うと、ブヨブヨでヌルヌルでヌタヌタする上にデカイため、吊るし切りという独特の公開処刑方法で捌かれる。
鮟鱇の七つ道具
解体した鮟鱇は主に七つの部位に分けられ、『鮟鱇の七つ道具』と呼ばれる。
これはトモ(ヒレ)・カワ・エラ・キモ・ヌノ・水袋(胃袋)・そして身(肉)の七部位である。要するに、骨以外のほぼ全ての部位。鮟鱇はほとんど全身が食べられるのである。
特にアンキモは単品でも有名で『海のフォアグラ』と呼ばれる。
たんぱく質、コラーゲン、鉄分などを豊富に含んでおり、その一方で非常に低カロリーという、健康食として非常に理想的な食材である。
例外的にアンキモは、異名の指すとおり高カロリーだが、ビタミンA・D・Eを初めとしてミネラルなども豊富に含んだ栄養満点の部位である。
旬のアンコウは身が引き締まって余計な脂が落ちる反面、産卵に備えてアンキモは肥大化する。
鮟鱇は骨まで食べられる…
柴田亜美著の『南国少年パプワ君』に登場した、チョウチンアンコウのマミヤ君は丸ごと煮られて骨ごと食べられていた。チョウチンアンコウは食用ではないらしいが…まぁパプワ島の住人なら大丈夫か。
ちなみに、マミヤ君はその後幽霊として再登場。やはり食べられる。(幽霊なのに)
ニコニコ動画における鮟鱇(の吊るし切り)
この記事を最初に編集した2010年12月時点で、既にいくつか吊るし切りの実演動画がアップされている。グロくて注意とされているが、要は魚の料理(解体)動画である。(仕込みと言った方がいいのだろうか)
水戸市などで現在でもいろんなイベントで吊るし切りの実演が見られるらしいので、興味がある人はいかがだろうか。
※以下の動画は2010年12月現在、『アンコウ』キーワードで再生数の多い順です。
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