64交換バグとは、ゲーム「サガフロンティア2」のメモリ破壊バグ技である。64バグとも言われる。
概要
サガフロンティア2では、武器防具合わせて同時に64個のアイテムしか持ち歩くことが出来ないのだが、所持アイテムを武器か防具のどちらか片方で統一し、装備候補64番目のアイテムまでカーソルを持って行くと、何故か本来のアイテムとは違ったアイコンや耐久度が表示されている。
これは本来の装備候補64番目のアイテムのアドレスではなく、どういうわけかアイテム欄のアドレスにバグを起こすキャラクターの最大JPに依存した数値を足したアドレスを参照してしまうことが原因となっている。
このバグったアイテムを装備すると64交換バグが発生する。
具体的なバグの起こし方と解説は下記の関連動画、もしくはcheap氏のサイト、wikiのメモリの項を参照。
バグを起こすのは非常に簡単なのだが、実はこのバグ、異次元から思い通りのアイテムを生成したり、シナリオフラグを書き換えたりすることが出来るゲーム性を大きく壊すとんでもないバグである。
メモリに関するバグなので、適切に処置しないとフリーズしてしまう。ゲームデータが破損する報告は現在のところ出ていないが、使用の際は自己責任で。
このように発生条件も緩く、ゲームバランスを崩壊させる程の凶悪なバグでありながら、発売してから13年経った2012年まで発見されることはなかった。
それもそのはず、まともなRPGプレイヤーは武器も防具も揃えてゲームをするはずなので、どちらか一方に統一するということが起きないためである。
このバグの発見者のbau氏はある縛りプレイの途中でこのような事態が発生したため、バグの存在が明らかとなった。発見経緯の詳細はドM師匠を参照。
ちなみにこのバグの名前の由来はキャラクターの現在の装備と装備候補『64』番目のアイテムを『交換』すると発生することから来ている。
以下の項ではこのバグの利用法の一部について記述する。
アイテムの生成
最もお手軽でありながら、純粋にゲームバランスを崩してしまうのがアイテムの生成である。
基本的にゲーム中1つしか手に入らないクヴェルや通常ゲーム画面では見ることの出来ない敵専用装備まで思い通りのアイテムを作り出すことが出来る。
アイテムの耐久度もある程度自由に決めることが出来るのだが、実は耐久度を∞にすることも可能。
なので作中でも入手が非常に困難でありながら、耐久度に難がある、七星剣や邪龍ウロボロスの耐久度∞バージョンなんていう夢のようなアイテムをいくらでも作り出すことが出来る。
逆に耐久度1のギュスターヴの剣なんてものも作れる。何の役に立つわけでもないが。
当然ながら通常の攻略では勧められたものではないが、縛りプレイや最大ダメージ検証のためのS.Lv上げなど役に立つ機会が多い。
また、バグを起こすキャラクターの装備欄を変えれば、本来同時に一つしか装備できないアクセサリー以外の種類の防具を同時に複数装備させることも出来る。
ただし一度装備を外してしまうと通常の装備方法では当然ながら装備することが出来ない。(再びバグを起こせば可能)
ところでサガフロンティア2では体術が使えるキャラクターと使えないキャラクターがいる。
体術が使えるキャラクターは見えない装備欄にカイザーナックル(シルマールはゴッドハンド)というアイテムを装備しているためである。
なので体術不可のキャラクターに64交換バグで上記のアイテムを装備させると体術が使えるようになる。
ただし攻撃モーションは用意されていないため、ただ水平移動するだけという非常にシュールな絵面であり、パーティ編成で他のキャラクターが習得した体術をセットすることは出来ない。
閃いた技であれば体術不可のキャラクターであっても、パーティバトルで使い続けることが出来る。(デュエル合成習得はキャラクターのアーツ欄にセットされないため不可能)
S.Lv上げも可能であり、どういうわけか体術不可のキャラクターにも成長補正値が設定されている。
体術はゲーム中でも最強と名高い系統なのだが、最終パーティで使えるのは3名のみである。
そのパーティを使用した最大ダメージの最高記録は『ため天雷カムイキッチン断滅』なのだが、天雷役のウィルに体術を使えるようにすれば記録の更新になるのではないかと言われているが、現在では更新の報告は出ていない。
ちなみにこの方法でギュスターヴの剣を作り出して装備させると……
このアイテムははずせません。
アイテム自体に装備解除不可の設定がされているため、こうなってしまったが最後、アイテムを外すことが出来なくなる。(ちなみに装備解除出来ないアイテムは多数ある)
万能そうな64交換バグでも既存のアイテムの設定(耐久度、攻撃威力等)を書き換えることは不可能。
間違ってもこの後セーブをしないように。
シナリオフラグの書き換え
アイテム生成よりも難易度は高いが、その分凶悪なのがシナリオフラグの書き換えである。
あるシナリオ進行中に64交換バグを起こし、クリア後に任意のシナリオを出現させたり、次元を超えて同時に複数のシナリオを進行させることが出来る。
また、ボスの出現フラグをいじれば何回でも戦うことが出来るようになる。
…ともはやゲームとして成立しないとんでもない代物であり、RTAプレイヤーでもクリアに2時間半かかるこのゲームをTASさんに64交換バグを使わせてプレイさせるとわずか24分で終わらせてしまう話はあまりにも有名。
まさに鬼に金棒、TASに64交換バグである。
普通のプレイヤーのまともな利用法としては(このバグを使う自体まともではないのだが)、最後のメガリスの炎の将魔再出現だろうか。
ここの炎の将魔はゲーム中最高の上昇レベルを誇っており、これをバグを使って乱獲すれば、本来の上限S.Lvよりも大きく成長させることが出来る。
これもまた最大ダメージ更新に直結すると思われる。
関連動画
関連項目
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