1号型ATSとは、都営浅草線とそこに相互乗り入れする京急・京成・北総などの各者で使用されていた保安装置(ATS)である。
概要
1960年の浅草線開業と共に使用開始し、1967年に改良され現在の動作となった長い実績を誇る方式。同線と相互乗り入れする各私鉄(含公団)に広く採用され、どの区間でも同じように作動する。
浅草線の計画段階の名称が「1号線」であったためATSもこう名付けられた。
現在、デジタル式の後継C-ATSに置き換えが進められている。浅草線・京急では全面的に、京成では一部区間を除いて切り替えが行われた。
ただしある動画のコメントによると、京急では車両基地の入れ替えに現在も1号型ATSを継続使用しているとのこと。
仕組み
車両と地上設備との情報のやりとりには地上子(無線の送受信機)を必要とせず、レールに流されている交流電圧を特定時間遮断することで地上側から車両への指示としている。信号などのチェックポイントで列車の速度を測定し、状況に応じて2段階(45km/hと15km/h)の速度照査(装置による速度制限)の指示が出される。
進行信号(制限なし)
何もしない
抑速信号(105km/h)・
減速信号(75km/h)・
注意信号手前のB点(68km/h)
それぞれの制限を超過している場合45km/h速度照査の指示を出す
注意信号(45km/h)
45km/h速度照査の指示を出す
警戒信号(25km/h)・
停止信号手前の30km/hスピードチェック
それぞれの制限を超過している場合15km/h速度照査の指示を出す
停止信号手前のB点(15km/h)
15km/h速度照査の指示を出す
速度照査が行われている間はそれぞれの速度を超える(超えている)と自動でブレーキがかかり、45km/hのものでは照査の速度まで減速し、15km/hのものでは完全に停車する。前方の信号が速度照査の必要ない現示に切り替わった場合は運転士が「確認ボタン」を押し解除する。もし15km/h速度照査の継続中に確認ボタンを押すとブレーキがかかり停車させられるため誤って解除してしまうことはない。
問題として45km/h速度照査ではどんな状況でも確認ボタンによって解除ができてしまう点、15km/h速度照査は制限以下の速度なら停止信号を冒進できてしまう点がある。
取り扱いシミュレーション
2009年2月13日まで1号型ATSを使用していた京急線内において、どのように安全に停止していたのか車両側(運転士)の取り扱いを簡単に説明する。
※編集者は部外者なので誤りありましたら指摘や修正おねがいします
イラストは運転席から前方を見た場合の信号や標識で、左上は車内・運転台左にあるATS表示器である。
進行
前方にしばらく支障がない場合現示される。信号やB点を通過しても何も起こらない。京急では最高120km/hでの運転が行われる。
抑速/減速
抑速信号は京急の120km/h区間独特の現示であり、黄と青の点滅(フリッカー)によって表され制限100km/h。減速信号は他社でも見られる黄と青の同時点灯で制限70km/h。
B点を通過しても何も起きない。信号を通過する時点で抑速では105km/hを、減速では75km/hをそれぞれ超過しているとATSの45速度照査が作動、45km/hまで強制的に減速させられる。
注意
黄一灯の注意信号は制限40km/h。
注意信号の手前のB点では列車が68km/hを超えていないか速度を測る(イラスト左)。超過していた場合、ATSの45速度照査が作動し45km/hまで減速させられる。
信号直下を通過する(イラスト中)と45速度照査を受ける(イラスト右)。45km/hを超えると自動でブレーキがかかり元の速度に戻される。速度照査を解く確認ボタンは前方の信号が減速以上の現示になったのを確認したら押下する。
警戒
黄二灯で制限は25km/h。列車間隔が極端に詰まるターミナル駅や、特に安全に注意すべき地点などの手前に設けられる。
B点では(注意信号通過後正しく運転していれば)何も起きない。信号を通過する時点で25km/hを超過していると15速度照査を受け停止させられる。
停止
古今東西共通の赤信号。列車はこれを超えて走行してはならない。
停止信号手前のB点(イラスト左)で15速度照査を受ける(イラスト右)。これ以降から停止信号が変わるまで確認ボタンを扱うと停止させられる。15km/hを超過してしまっても同様。
列車はゆっくりと前進するが信号の手前までに停車、現示が変わるのを待つことになる。信号が警戒以上に変わったら確認ボタンを押下し再び走行を再開できる。押下後は次の信号の指示があるまで速度照査はない。
関連動画
関連項目
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