「11人いる!」とは、萩尾望都のSF漫画、およびそれを原作としたアニメ映画である。
概要
1975年から別冊少女コミックに連載された。当時は少女漫画誌にSF漫画が連載されるという事は珍しかったが、非常に高い評価を受け1976年には小学館漫画賞を受賞している。萩尾望都の代表作の一つである。
萩尾望都による本作「11人いる!」と竹宮惠子による「地球(テラ)へ…」は1970年代の少女漫画界の中の2大SF作品と見なされている。「地球へ…」は1978年に星雲賞(優れたSF作品に贈られる賞)コミック部門第1回を受賞しているが、星雲賞コミック部門の創設がもう数年早ければ人気や評価から言って本作も受賞していた可能性が高い。ちなみに萩尾はその後、短期間のうちに星雲賞コミック部門を3回受賞している(1980年「スター・レッド」、1983年「銀の三角」、1985年「X+Y」)。
ニコニコ動画のタグにおいては、漫画を原作として制作された1986年公開のアニメ映画の主題歌である「僕のオネスティ」、および登場人物が11人いる動画に使用される。
ストーリー
宇宙航行技術の発達により銀河系のあちこちの星々に人類が散らばり、それぞれの環境に適合した多様な生態・文化を形成している遠未来。
主人公タダは、惑星自体が学園となっている超難関の教育機関への入学テストに臨んでいた。最高峰の学校だけに非常に狭き門のテストだったが、なんとか勝ち抜いた彼は最終試験に臨む。最終試験の内容とは、多数の星系から集まった様々な人種の他の受験生9名とともに宇宙船に乗り込み、長期間の間そこで生活を維持すること。
だが、タダも合わせて計10名しかいないはずのその宇宙船にはなぜか11人が乗り込んでいたのだ。しかも宇宙船にはトラブルが生じて自分たちの生命も危険に晒されていく。余計な1人が何らかの悪事を働いているのではないか?だとすればそれは誰なのか?閉鎖空間の中で、互いの猜疑心は高まっていく……。
ちなみに、タイトルからホラーものやサイコサスペンスものを想像してしまう人も居るようであるが、そういったジャンルの作品ではない。確かに作中で猜疑心から生命のやり取りになりかけたシーンも存在するが、基本的には隔意や危機といった逆境を乗り越えて少年たちが互いの信頼を築きあげるストーリー展開であり、青春ものと言った趣が強い。
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関連項目
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- ページ番号: 4259150
- リビジョン番号: 2240055
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