15パズルとは、15枚のパネルを動かして決められた形に並べ直すパズルである。
概要
問題の一例
※掲示板※3に解法の一例あり |
完成形
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縦4枚、横4枚で計16枚のパネルが入る正方形のエリアと、15枚のパネルを使って遊ぶスライドパズルの一種。
エリアには15枚のパネルがバラバラに入っており、余ったパネル1枚分の穴にパネルをスライドして動かすことができる。
パネルに描かれた番号や絵などで指定された通りに、パネルを正しく並べ替えることができればクリアである。
児童用のおもちゃとして色々なものが市販されている。
また、テレビゲームでは『ファイナルファンタジー(第1作)』や『ゼルダの伝説 風のタクト』のおまけゲームや、
『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ園児』のトラウマ最終ステージのボスミニゲームとしても知られる。
エリアの形は正方形や長方形であれば別に4×4の15パズルでなくてもよいのだが、基本的にはこのサイズを使う。
理由としては、これ以上大きくしても解き方は同じなので解くのに無駄に余計な時間がかかるだけだし、
これ以上小さくするとカンで色々動かしているうちにそのうち解けてしまう可能性が高まるからというのが大きいだろう。
15パズルの場合、必要手数は最大のもので80手。
ルールは非常に単純だが、闇雲にやってもほとんど解けない一方で、解き方を知っていれば1分くらいで解くのも難しくない。
「いきなり正解に辿りつこうとせず、まずその一手前を考える」という、正解を導くパズルの基本的な考え方が学べる優秀なゲームである。
基本ルールの場合の解き方
方針
15枚のパネルに、左上から右に1~15までの番号を振って説明する。「?」となっているのは他のパネル(順不同)。
絵が描かれている系の場合は適宜脳内変換してください。
ここでは4×4の15パズルを例にとって説明するが、他のサイズでも問題なく通用する。
まず、目についたパネルをとりあえず正しい位置に置くのではなく、他のパネル配置を崩してしまってでも一列ずつ順番に揃えること。
ちゃんと列にしないままそれぞれを正しい位置に置いても、結局崩すことになってしまうことがほとんどである。
また、一旦パネルを列で正しい位置に揃えたら、揃えたパネルは絶対に動かさないこと。
横を揃える
図1(失敗例) ※?のどれかが4
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図2(失敗例) ※?のどれかが4
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まず、1から3まで順番に正しい位置に動かして図1のような形を作りたくなるかもしれないが、これは(最終形としては)誤りである。
このままだと図2のようにAを4の位置に入れなければならず、1~3のパネルを動かさない限りAと4は交換できない。
図3
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図4
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正解は、図3のような、正しい配置から時計回り、または反時計回りに1つずらした形を作ること。
やってみればわかるが、この形は端から1つずつその位置に置いていけば割と簡単に作れる。
あとは正しい位置の方向に向かってずらしてやれば、 図4のようにぴったりはまった形が出来上がる。
図5
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図6
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二列目も同様にして、図5のような1つずらした状態を作ってから図6のように戻して揃える。
縦を揃える
図7
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図8
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横列が残り2列になったら縦を揃え始める。2列残しておかないと、縦を揃えるスペースがなくなってしまう。
基本的には横のときとやることは同じで、時計回りまたは反時計回りに1つずらしておき、戻して揃える。
ただし、番号が今までのように規則正しくないので、番号が振られている場合はちゃんと確認すること。4×4なら9と13である。
図9
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図10
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同様に縦列を、残り2列になるまで揃えていく。
仕上げ
図10のような2×2のエリア以外全部揃った状態になったら、揃っていない2×2のエリアの中でグルグル回す。
そうすることで残った3マスが勝手に揃い、晴れて完成となる。
なお、いくらグルグル回しても揃わない場合は、問題自体が間違っている可能性が大である。
ちなみに(別解)
図3-2
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図4-2
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事前にパネルをずらす場合、必ずしも図3のように1~4まで全部ずらす必要はなく、2つ以上の連続したマスであれば部分的にずらすだけでよい。
例えば、図3-2のように3と4のところだけずらすのも可。それ以外のところも同じようにしてできる。
「14-15パズル」問題
1 | 2 | 3 | 4 |
5 | 6 | 7 | 8 |
9 | 10 | 11 | 12 |
13 | 15 | 14 | 穴 |
アメリカのパズル作家であるサム・ロイドは、1878年に上のような「14と15を入れ替えた状態」の15パズルを発表した。
「このパズルを解いた人物に対して、1000ドル贈呈する」という懸賞金企画があり、当時は大いに売れたらしい。
この懸賞は15パズルの知名度上昇にもつながったという。
え?解けるのかって?やだなぁ、解けるって思ってたら1000ドルも賞金掛けるわけないじゃないですか。
15パズルでパネルを動かす場合、ある1つのパネルと別の1つのパネルの位置だけを入れ替える(置換する)行為は必ず偶数回行わなければならない。
図A
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図B
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例えば、図Aのような「4と8、1と5を入れ替えた形」(入れ替え2回)は完成形の状態からパネルを動かせば作れるが、
図Bのような「3と4、5と6、11と12を入れ替えた形」(入れ替え3回)はどうパネルを動かしても作ることはできない。
よって、「14と15を入れ替える」という1回(奇数回)の入れ替えを行った冒頭のパズルには解法はないと証明されている。
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関連項目
外部リンク
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