185系とは、国鉄(日本国有鉄道)が設計・製造し、現在はJR東日本が運用している特急形電車である。
概要
老朽化した153系及び165系を置き換える目的で製造・投入された形式で、0番台と200番台がある。
区分としては十の位に8が付いている為特急形になるが、大人の事情で普通列車にも使用されたりする事もある。
ちなみに、1996年(田町車は1999年)にリニューアルされるまで、普通車は転換クロスシートであった。
登場後には東北新幹線が大宮暫定開業となった事もあり上野~大宮間に設定された「新幹線リレー号」にも使用された他、東京と伊豆を結ぶ「踊り子」や上野と群馬を結ぶ「草津」「水上」などで使用。そのほか「おはようとちぎ・ホームタウンとちぎ」などにも使用されていたが、2010年12月4日の改正で「踊り子」は一部が廃止、「水上」は臨時化。「おはようとちぎ・ホームタウンとちぎ」は廃止され、活躍の場を減らしている。さらに2014年3月15日ダイヤ改正では「あかぎ」・「草津」の651系化(新宿発着は除く)および「ホームライナー鴻巣」「ホームライナー古河」の廃止によって、ますます活躍の場が減っている。
国鉄からJR東日本に引き継がれた全車両が今なお現役であるが、前述の通り一部列車は廃止や本数が削減される事や登場してから2011年で30年になる為今後が注目されていた。その後、2013年に田町車両センターの廃止により、全車両が大宮総合車両センター所属となり、一部車両が波動用に4・6・8両に組み替えられた。この過程で、サハ185-7が廃車となり、初めての廃車車両となった。
今後は波動用として使用されている183系を置き換える予定となっており、2013年冬季には「ムーンライトながら」で使用されたりしている。
また、一部は特別塗装への変更が行われており、これまで湘南色編成と157系特急色編成が登場している。
しかし2021年3月のダイヤ改正で「ムーンライトながら」の運行終了、および185系の定期運用終了が2021年1月に発表された。さらに2022年までに全車廃車することも決定した。くしくもコロナウイルスの影響で運転取りやめとなっていたため、2019年12月20日~30日の日程で運転されたのが「ムーンライトながら」としてラストランとなってしまった。
また「踊り子」としての運用も、「サフィール踊り子」の登場やE353導入による特急あずさ・特急かいじの車両置き換えで要らない子余剰となってしまったE257系が「踊り子」の車両として充当されることとなり、185系は2021年3月13日のダイヤ改正で運用を離脱することが発表された。
ただ2021年2月14日、未明に発生した福島県沖を震源とするM7.1の地震(東北地方太平洋沖地震の余震)の影響により、東北新幹線の架線柱が折れたり、橋脚がひび割れるなどの大規模な路線設備故障が発生。復旧までに10日かかると発表し、終日運休となった。この危機的状況に白羽の矢が立ったのが、引退1か月前に差し迫った185系である。JR東日本は、新幹線運休に伴う代替列車として、東北本線(宇都宮線)の上野~那須塩原間に臨時快速列車を設定。この運用に185系を充当。この運行は実質的な185系ラストランとなった。
この情報は瞬く間に鉄道ファンの間で広まり、実際に乗りに行くファンも多数現れた。
ところが高崎支社で使われていた「草津」「あかぎ・スワローあかぎ」用の651系が予想以上に老朽化していたこともあってか(651系自体はE257系に置き換え)、2023年春の臨時列車より多客臨に復帰することになり、2023年以降も引き続き走行することになった。
なお、鉄道ファン2010年12月号では国鉄形車両が特集されているのだが、185系の項目において「中途半端」という言葉が使用されていたりする。
運用
0番台・200番台(大宮支社大宮総合車両センター所属)
- 特急踊り子(東京~伊豆急下田・修善寺、池袋・新宿~伊豆急下田)
- 特急あかぎ(上野・新宿~高崎・前橋)※2014年3月15日以降は新宿発着のみ
- 特急草津(上野~長野原草津口・万座・鹿沢口)※2014年3月14日で運用終了
- 臨時特急水上(上野~水上)※運用終了
- 臨時特急はまかいじ(横浜~松本)※2019年1月3日を最後に列車の設定がなくなる
- 臨時快速ムーンライトながら(東京~大垣)
- 湘南ライナー(東京~小田原、小田原→品川、平塚→東京)
- おはようライナー新宿・ホームライナー小田原(新宿~小田原)
- ホームライナー鴻巣(上野→鴻巣)※2014年3月14日廃止
- ホームライナー古河(上野→古河)※2014年3月14日廃止
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関連項目
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